引き続き
ライザのアトリエ 〜常闇の女王と秘密の隠れ家〜
今作は、アトリエシリーズ最大のヒット作となりました。
ゲームがかつてほど売れなくなった時代に、PS時代の売り上げをしのぐほどのヒットを飛ばすというのはなかなかの快挙です。
ライザが売れたのは、発売前から注目されたからですが、
注目された要因として一番大きいのはキャラクター造詣であることは間違いないでしょう。
とくに、主人公ライザのデザインは早い段階で大きな話題となりました。
一部では、ロングソックスと短パンの間からはみ出した太ももがやたら注目されましたねwww。
キャラデザ担当は、太ももがそこまで注目されるとは思っていなかったようですが。
太ももは抜いても、全体的に健康的で活発そうで、それでいて女の子っぽいかわいさを兼ね備えており、まさにデザインの勝利といったところでしょう。
初期のパーティである「島の悪がき三人組」は、
ライザと、幼馴染のレント、タオですが、
リーダー格の女の子に、大・小コンビの男の子、という3人組の基本とも言える構図。
それに、村の外からやってきた女の子・クラウディアが加わります。
健康的なライザに、大柄で無骨なレント、眼鏡ショタのタオ、お嬢様風のクラウディア、
と、一見テンプレなメンバーに見えますが、それぞれが抱える事情をきちんと掘り下げることにより、
記号的ではなく「生きた人間」として生き生きと描かれています。
島の日常に飽き飽きし、新しいものを求めるライザ、
飲んだくれの父親を恥じ、かつての父を越えるほど強くなろうとするレント、
先祖が残した膨大な古文書を解読することを夢見るタオ、
旅から旅の生活で、親しい友人がいないことを寂しがるクラウディア、
そんな彼らが島の外から来た不思議な二人組と出会う事で、
目的の達成、そして更なる飛躍のため成長していく様子は非常に微笑ましいです。
同年代のユーザーは自分と、中高年(笑)のプレイヤーは弟や妹、あるいは息子や娘の成長と重ね合わせて応援したくなるかもしれませんね。
後半でパーティに加わる(登場は序盤から。というより、彼等との出会いが物語の動き出すきっかけ)アンペルとリラも、良い意味で稚気溢れるおとなとして描かれています。
ふたりはそれぞれ深い事情を抱えているものの、ライザ達との交流を通して新たなステージに進むこととなります。
単に上の立場からライザ達を見守るだけではなく、成長したライザ達に自分たちも助けられる……というなかなか趣のある展開を見せてくれます。
女戦士のリラは、他のキャラクターとはかなり異質なデザインをしています。
全身黒ずくめ、オッドアイ、銀髪、巨乳www、とキャラ紹介ではじめて見た時は「黒幕じゃないの?」と思わせるほどの妖しさがありました。
そして、その異質さの意味は中盤以降明らかになります。
それは……ぜひ、ご自分の目で確かめてみてください。
つづきます