蟻の分け前
 
むかしむかし
蜂と蜘蛛が蟻が散歩をしていると、財布が道に落ちているのを見つけました。
拾ってみると、小銭がたくさん入っています。
「ちょうどいい、これを三人で分けよう」
蟻は財布から小銭を出し
「はい、蜂さんは八(=蜂)文、蜘蛛さんは九文(く・もん=くも)」
といってふたりに渡しました。。そして、
「蟻はありったけ」
といって、残り全部をもって巣穴に逃げ込んだということです。
 
また、こな話もあります。
蟻と蜂が海辺を散歩していると、にしんが打ち上げられていました。
蜂が
「蟻さん、九九を言ってごらん。ニ一がニ、ニニんが四、ニ三が六、ニ四んが八。だから、これはおいらのものだ」
と、独り占めしてしまいました。
しばらく行くと、こんどは鯛が打ち上げらていました。
「蜂さん、感謝するときはなんて言う? 『あり難い』だ。そう、アリがタイ。だあkら、これはおれのものだ」
と、高級な鯛を独り占めしてしまった、ということです。
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隙間から侵入し、食物を荒らす。蟻はいやらしい虫です。