今回は、ブリキのサーカス団のEnter the Circusをレビューします。

ブリキのサーカス団は、NoGoDとKraによるコラボで実現したバンドで、ブリキのサーカス団の団長は景夕、NoGoDの団長はブリキのサーカス団では道化師という、若干ややこしい設定があるハイトーンなツイン・ヴォーカルを軸とし、楽器隊はKyrie、Shinno、結良、Kと双方のバンドが今の編成だからこそできる組み合わせになっています。

 

ライブは東名阪のツアーが行われ、本作は、そのツアーの中でMカードとしてリリースされた音源で両者がそれぞれ楽曲製作をしています。

 

ブリキのサーカス団/Enter the Circus

 
 

1, サーカス団がやってくる

幕開けらしくブザー音みたいなあれから始まるシンフォニックで怪しさのある雰囲気のSE。

 

2, Enter the Circus

団長とKyrieで楽曲製作をしているということで、こちらは、NoGoDらしいヘヴィなサウンドにサーカスらしいギラギラした同期が重なり、良い感じに怪しい雰囲気が出来上がっていて、Bメロから開けては、サビで疾走感のあるメロディアスな歌を聴かせてくれます。銅鑼の音やシンセが入ってきたりするところにKraとのコラボらしさを感じさせては、歌においても景夕と団長のハイトーンが交互に前に出てきたり、コーラスを務めたり良い感じにバランスが取れているのが面白い。

 

3, Money

景夕が作詞で、結良が作曲ということで、こちらはKraサイドといったところでしょうか。

ジャジーでポップな色を強く出してきていてはツタツタに切なく疾走していく感じのサビが良い感じで、メロディアスに流れる泣きの入ったギター・ソロへの展開も巧い。サイケデリックな同期や中性的でハイトーンなコーラスが効いたBメロは団長と景夕だからこそできる感じで、最後に景夕の歌と共に団長がサーカス団らしい語りをしているのも幕引きに相応しい感じで面白い。

 

総評:84点

 

実質、2曲ですが、どちらも良い感じにNoGoDらしくもありKraらしくもありで、双方にとってありそうでなかった感じに仕上がっていて、メジャーバンドらしい完成度と安定感で、団長も景夕もハイトーンである為、ツインだと聴いていて少し疲れる部分がありますが、両方とも高い声というのもそうそうに無いし、互いにメインとバックを巧いこと務めているので、これはこれで面白い化学反応になっています。企画物というのもあってか、一旦は終わりなところもあるようですが、まだまだやれそうな感じもあるので反応次第での次があるなら是非ともアルバム単位で聴いてみたいところですね。

 

オススメ曲・・・Money