名曲の紹介をしたなら名盤もってことで、2018年の名盤紹介です。

こちらも、もう、ほぼV系だけです。

 

1位 マイナス人生オーケストラ/その心は。

 

その心は。 その心は。
10,161円
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2019年6月に解散することを発表したマイナス人生オーケストラの「心の旅」シリーズの完結作となった「その心は。」が1位です。

最初から最後までデジタルサウンドとバンドサウンドが融合したポップだけど暗さ、儚さ、切なさ、重さ、広がりのあるバラエティに富んだ楽曲が詰め込まれたマイナス人生オーケストラとして集大成とも言える内容に仕上がっている作品で、歌詞も後悔と涙の誰も救われないアルバムと題しているだけあって、暗く湿っぽく鬱なものが多く、詰め込みすぎなところもあったりするけれど、全部が日本語でメロディも覚えやすい為、楽曲の随所にマニアックなアレンジはあれど、HaLの柔らかめな声質で表現力のある歌が聴きやすく、サウンド面では、デジタルサウンドがふんだんに盛り込まれていてエレクトロニックな感じだけど、骨太なボトムと手数の多さが効いた生虫のドラム、確かな低音をうねるように弾く小川のベース、バッキングが主であるもとはるのギター、バッキングからリフやソロまで、こまめに主張するゆっけのギターとバンドサウンドの土台がしっかりしていて、インダストリアル・ロックな印象すら受ける演奏力と音作りで、打ち込みが苦手でなければポップな歌と共に聴きやすいので初心者でも耳に優しいアルバムで、捨て曲らしい捨て曲は無く、インストが一切無い全12曲は1曲1曲が明確で完成度も高い名盤です。

 

3月にリリースされ、ワンマンから寺子屋ツアーや多数の対バンを経たのもあり、本当によく効いたので文句無しに1位としました。これだけの作品を作っておいて解散してしまうのが本当に惜しい・・・。

 

2位 Leetspeak monsters/Monster'sTheater-goshic-

 

2018年に赤髪の王子が可愛かったことで一気に株が上がったリートからは1stフルアルバムの内の1枚であるゴシック盤を選びました。

ゴシック、クラシック、クワイア、ゴスペル、ラップ、レゲエ、歌謡曲、ハード・ロック他、多彩な要素を詰め込んだ世界観のある楽曲ばかりで、V系になる前の楽曲が多いとはいえ、ちょいちょいV系っぽい要素がありで、Leetspeak monstersとしての集大成な1枚に仕上がっていて、ゴシック盤とあるだけに暗めで太陽の下で聴くような雰囲気は無く、灯りの点させた闇夜にいるような感じがよく出ています。

 

ラップやレゲエ要素を取り入れては歌謡曲のようにポップでメロディアスな歌まで、存在感のある歌声で迫力ある感じで歌い上げるドメさんの歌唱力は流石で、V系らしくないところで好き嫌いを分けそうですが洋楽テイストなハード・ロックやメタルを好んでいるような人には違和感無く聴けるでしょうし、邦ロック好きやメタラーにも受け入れられやすいでしょうし、最近では珍しいくらいに見た目そのままの音を奏でているので、典型的なV系要素を求める人とか洋楽路線が苦手な人にはオススメしにくいけど、他と一線を画した世界観を重視したものが聴きたい人、ミュージカルや映画のサントラを聴いているような感覚に浸りたい人には是非ともオススメな完成度の高い名盤です。

 

個人的に、ユースキスのベースの音がGenetic WorldあたりのTsunehitoやcocklobinのHISAKIに近い音でカッコいいのと、結構、手数が多かったりするワンワンのドラムが好きだなあと、この1枚を通して思いましたし、ライブでも何曲か聴いたし、暫くヘビロテもしましたし、一気に好きなバンドになりました、はい。

 

 

3位 THE NOSTRADAMNZ/SHUT YOUR MOUTH MARCH

 

SHUT YOUR MOUTH MARCH SHUT YOUR MOUTH MARCH
3,000円
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こちらも株が上がったノストラさんで、2ndアルバムとなる本作をここに。

全体を通して、荒々しくもメロディアスな歌を活かした疾走感のあるパンクロックを軸に、V系らしいダークな激しさやメロディアスな要素は勿論、そこにHIP-HOPやEDM、スカ等の色々な要素を取り入れては、90年代~00年代の邦ロックやJ-POPを感じさせる懐かしさのあるメロディラインがキャッチーで、3人のメンバーがどういう音楽に影響を受けたのかが解るし、彼らと同世代、同年代な人達にはオマージュな部分とかも含めて、懐かしさ満載で楽しめた作品で、個人的に、シングルが良かったから気になって、そのまま聴いたら、思っていた以上に好みの音やメロディ満載で聴くほどにハマりに

ハマって、ヘビロテしまうくらいに気に入った名盤となりました。

 

V系の中でも希少な3ピースでパンク路線のバンドですがメンバーもキャリアがあるだけに完成度の高い作品ですし、V系というより邦ロックな要素が強いので、フェス好きのロックキッズな人達でも十分に受け入れやすいので、気になった方は是非とも今からでも聴いてほしいところ。

 

4位 マイナス人生オーケストラ/死期折々

死期折々 死期折々
2,809円
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2枚リリースされて2枚共入れる形になりましたが、それだけ良いってことで、どうか。

全体を通して、エレクトリックにシンセや打ち込みを取り入れてはバンドサウンドを主張させたマイナスちゃんらしいデジタルでポップなロックに仕上がっていて、死期折々というタイトルどおりに12ヶ月と季節に合わせた死を思わせる物語や心境を描いたリアリティのある歌詞を含めて、1曲1曲がしっかりしていて、パンク、テクノ、ロック、エレクトロ、ポップ、ダンサブル、プログレ、ジャズ、クラシックと色々な要素を詰め込んだ幅広い楽曲と、歌詞の文章力とか語彙力も含めて全曲全詞を手掛けているヴォーカルのHaLのセンスが本当に凄くて、前作から7ヶ月という短期間で、よくこれだけの楽曲を生み出せたなあと脱帽させられました名盤で、だからこそ本当に解散が惜しい・・・。

 

5位 マツタケワークス/弱いひとたち

弱い人たち 弱い人たち
2,700円
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ex.秘密結社コドモAや不定期でキボウ屋本舗として活動しているエイジさん率いるマツタケワークスの活動5年にして初の音源作品となったミニアルバムをここに。

エイジさんのキャリアを表すようにピコピコなデジタルサウンドにバンドサウンドが融合したエレクトロなロックに仕上がっており、ダークで激しく、怪しげに不気味だったりなV系寄りの王道路線からボカロやロキノンに近いアッパーでノリの良いものまで、ポップだったり、ロックだったり、切なかったり、バラエティに富んだ内容になっています。

 

マカロニ、コドモA、サン分と、エイジさんのキャリアである其々からの再録もあったりするんだけど、確かな演奏力があるツイン・ギターにベース、ドラムといったバンドサウンドを主軸とし、エレクトロな色が強い原曲よりもクリアにサッパリとした印象になっていて、ピコピコが強すぎて聴きづらかったところが巧いこと解消されています。又、エイジさんのエフェクトを多用してぼやかしていた歌も録音環境の影響とかがあるんでしょうけど、メロディや声質が明確になっていて、当時を知っていて好きな人達は勿論、苦手だったと思えていた人達でも聴きやすく、楽しめるので気になった人は是非!!

 

ピコピコなロックが好きな人は勿論のこと、ボカロやアニソンが好きな人には特にオススメしたい1枚でV系だからと言わずに聴いてほしい名盤です。

 


6位 umbrella/ダーウィン

ダーウィン ダーウィン
3,213円
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キャリア初のフルアルバムとなったumbrellaのダーウィンをここに。

唯さんの低いようで高い歌声が活きたメロディアスな歌を軸としたギター・ロックな楽曲多く、V系というよりロキノン系に近いサウンドで、綺麗で透明感があって壮大だけど確かな重さや暗さみたいのを随所に取り入れては、メリハリある感じに仕上がっているのがカッコいい作品です。代表曲になりえるシングル曲を収録して、キャリアも十分あるumbrellaなだけに満をを持してリリースされただけのことはある完成度の高さで、まさに名盤と呼べる1枚です。

 

7位 Chanty/Chantyの世界へようこそ2

 

惜しくもGt.の千歳が脱退してしまうChantyからは4人になって最初のアルバムとなった2をここに。

爽やかで白く、時々ほの暗く歌謡曲テイストの歌が活きたChantyらしさが存分に出たアルバムとなっていて、4人になって最初のアルバムとはいえ、予想以上に、これまでどおりのChantyらしさ全開で安心感のある1枚になっています。音に変化があるとするなら、3ピースとなったことで、さっぱりとザラザラした感じのある印象で、千歳のギターが前に出てくることで、その趣味を随所に感じることができたりするのが面白く、再録を含めて、バンドらしい生音が主張しています。

 

既存4曲に新曲で7曲ということですが、ライブで培い演奏頻度の高い曲を4人で再録していて、捨て曲らしい捨て曲もなく完成度は高く、ファンが楽しめるのは勿論のこと、初心者にも現在のChantyを知るに相応しい内容となった名盤です。

 

個人的にも聴きだしたら止まらなくなっていた時期もあり、早々に名盤候補となっていました。

 

8位 えんそく/5次元よりの使者(M盤)

 

フルアルバムとミニアルバムを同時リリースしたえんそくからは、ミニアルバムとなったM盤を選びました。

 

5曲とはいえ、えんそくらしくバラエティに富んだ内容は安定で、技巧派な演奏を駆使した多彩な要素と複雑な展開ながら、キャッチーでメロディアスな歌は聴きやすく、ぶうさんらしいネタなように見えつつも物語性やメッセージ性のある面白い歌詞は見る人が見れば好きでしょうし、対バンキラーとなる曲を集めた作品としているだけあって、ライブでこそ映える楽曲ばかりで、ライブを見てこそのえんそくに相応しい1枚です。

 

個人的に、そろそろメガネよりも嫌逃げや母のほうをやってほしいと思ってます←

 

9位 Sioux/shimmer

ex.amber grisのkanameが率いるSiouxにとって、初のアルバム作品です。

2019年3月末に活動を終了するので事実上、最初で最後のアルバムになりそうですが、オリエンタルでジャジーでプログレな部分もありつつ、名古屋系とか90年代のV系を彷彿とさせるような部分もあり、歌は綺麗なものが多いというSiouxらしい世界観が詰め込まれていて、アルバムとして通して聴くというより1曲1曲を聴くっていう感じの作品になっています。そこは配信もされていることを考慮しているんでしょうけど、玄人好みな音やメロディが多くて、個人的に中々に好きなアルバムでしたので、ここに。

 

歌詞とかジャケットを手元にしたい人は会場盤を手にしていただき、聴くだけなら無料配信ということなので興味を持った人は是非とも今からでも聴いてほしいですね。

 

10位 Soanプロジェクトwith芥/動猛成る狂想、動脈に射つ。

ソアプロ芥にとって、3枚目のミニアルバムです。

前二作に続く世界観を大事にしつつもSoanプロジェクトwith芥として新しいことに挑戦していて、一気に楽曲のバリエーションが広がった印象を受けるんだけど、その上で、最後に手鞠側とリンクさせている「紫陽花がまた咲く頃に」でSoanプロジェクトとしての世界観を集約して昇華させているギミックが面白く、ここでSoanプロジェクトとしてやりたかったことを巧く表してくれているように思える作品で、こちらを聴いたからこそ手鞠側も聴きたくなるところもあり、その逆も然りなんだろうなと思える1枚です。

 

聴きやすさでいったら二作目なんだけど、重さも聴きやすさも丁度良いという点では本作をオススメしたいし、手鞠側と合わせて聴くならギミックを踏まえて本作から入るといいかもしれないということで、ここに入れました。

 

あと、本作は、とにかく、すんたまがシャウトを頑張っていて、紫陽花がまた咲く頃に以外、ほぼ全曲でやっているので、喉が大丈夫だったのかが気になるくらいに本当に頑張っていますね、ええw

 

っと、こんな感じで忘れた頃に2018年のV系の名盤紹介をしましたが、あくまで好みなので参考程度にして頂けたら幸いです。そして、2019年となる今年は、まだ今年出た音源というものを買っていないのである←