4/17 Sel'm 【The final act to the unknown world】 at 渋谷O-WEST

現編成のSel'mにとって、最後のライブとなるWESTワンマンに行ってきました。東京ヒーローズのイワン、ももいろクローバーの早見あかり、そして、今回はSel'mのトラとNagi。っと、一ヶ月のうちに計4人もの脱退ライブを見ることになるとは思いも寄らなかったが、3つ全部見るのなんて、オレぐらいだろうなw んで、まあ、それはさておき、ライブのほうだけど、終わりっぽい感じが全然無かったな。なんだろう、WESTっていうのもあるのか、MoranのVelo脱退休止前のライブに近いものがあったね。定番曲をたくさん混ぜて、ひたすら、いつもどおりに暴れさせる感じがね。登場時からツバキのテンションが高くて、「良いものを見せてやるよ。」と気合い十分な煽りを初っ端から、かましていたし。Sel'mのワンマンを見るのは今回が初めてで、思いの外、楽しくて熱かったんだけど、それと同時に弱点みたいなのも分かってしまったかなぁと。メロディを大事にしているのもあってか、激しい曲なのか聴かせる曲なのかイマイチ、区別が付かないで似たり寄ったりな印象でノリにくさが細かいところであったなあと。音源で単体で聴くと、そうでもないんだけどさ。これが多分、ライブにおいて、lynch.やSadie、DEATHGAZEなんかと差が開いてしまった原因かと思ったりしました。ひたすら、ボイボイ言っているのもつまらないけど、メロディを大事にしたらしたで、地味になるかならないかっていうのもあるから難しいよね。で、まあ、良いところもあって、Nagiが入ってから、ツインになった意味が無いと言われがちだけど、ライブだと全然、そんなことは無くて、二年半で進化するとこまで進化していたんだと改めて、思いました。この手のバンドにしては、ギター・ソロが多いのがSel'mの良いところでツバキとNagiが交互に弾く、ARROWSは今回、初めてライブで聴いたけど、やっぱり名曲だと思ったよ。最後の微妙な単音も、ちゃんと弾いていたし、この曲凄い好きです。ツバキとNagiって、どちらかが徹するわけでもなく、適度に主張しているのが良くて、今更だけど、ユニゾンらしいユニゾンがあまり無いんだよね。この辺りがヘビィ系として地味ながら、一線を画していられたんだろうな、きっと。卍は強面なのに軽快なドラムを楽しいそうに変顔混ぜて叩くから、見ていて面白かったですw 拓磨は見れば見るほど、HYDEみたいで黒い手袋して弾くのはトレード・マークみたいになってたな。トラは、やっぱり歌は上手くて、高音もそうだけど、声が気持ち良いくらいに伸びて声量もあるから本当に聴きやすいヴォーカルだと思う。それだけに脱退は痛いんだけどさ。ライブの流れとしては中盤に聴かせる系で卍のドラムを挟みつつ、後半は激しい曲をメインに、暁で〆て、アンコールはトラ在籍時の総決算と言わんばかりに、Creature、嘲笑の月、我、この最果てで・・・、ロイド、DEVATION、Road of judgementと懐かしい曲を一気に畳み掛けるように聴かせてくれました。嘲笑の月とか初期で一番好きなだけに聴けたのが凄く嬉しかったです。アコギこそは無かったもののクリーン・トーンを上手く使い分けていて、とても良かったです。他にも、本編だけど蜘蛛のち雨、ラストシーン、蛇蜜、diagram、囀-saezuri-、Erase the cast、N∞℃、VOICE、神義眼、浮雲、JOKERと今日のライブで好きな曲というか聴きたかった曲は大体、聴けたので満足ですね。MCに関しては、全員喋ったんだけど、卍は「家族みたいなメンバーが抜けてしまうのは残念だけど、形あるものに変化は付き物だから、これはSel'mにとっても、抜けるメンバーにとっても新たな一歩だと思ってください。」と、拓磨は、「しんみりするのは嫌だから笑顔でもっと楽しみたい。」と、ツバキは「今回の件でメンバーも含めて、ファンでも離れ離れになってしまうかもしれないけど、オレは今、ここにいる全員が家族だと思っている。」と、Nagiは「何を言おうとしたか忘れてしまったけど、8年くらい前に初めてWESTでワンマンやって、その時の景色が、ずっと眼に焼き付いているんだけど、今日のこの景色も忘れないように良いライブにしよう。来てくれてありがとう。」と、トラは「今年に入って、体調崩して1ヶ月休んで、その間、4人でライブをやっていたりした時に、自分はナイーブでネガティブになってしまって、歌う意味とか居場所とかが分からなくなってしまって、7年という長い付き合いになったメンバーとは辞めるといったときに喧嘩になったりもしたから、今日、4月17日は忘れられない日にしようと思います。」「途中、泣きそうになったけど、泣いたら罰ゲームがあるので、しっかり歌いたいと思います。」と大体、こんな感じでしょうか。最後らしいコメントをしつつも、ライブはそれぞれ、楽しそうにいつもどおりのステージを見せていたので、本当に、これが現メンバーで最後のライブとは思えませんでした。最後に、Road of judgementと分かれ道に相応しい曲で〆たけど、喪失感は無く、まだまだ、これから先があるという期待を心から感じさせる後味が残りました。最後にツバキがトラとNagiと力強い握手を交わしていたのが、とても男らしくて印象的でした。

思えば、このブログを始めた当初から聴き続けていたバンドだっただけに、今回の件は色々と複雑でしたが、期待を残したライブを見せてくれたので、再始動まで待って、また応援したいと思いました。勿論、トラとNagiのこれからも応援していきますけどね。今日のライブは、本当に良いものを見たと思えました。