今回は、angelaのZEROをレビューします。
angelaにとって、6枚目のオリジナルアルバムとなる本作は、「THE LIGHTS OF HEROES」「KINGS」のシングル2曲を含む、全12曲入りとなっています。

angela/ZERO

1, KINGS
TVアニメ「K」のOP主題歌となった19枚目のシングルです。
壮大でシンフォニックなアップテンポ・ナンバーで、Bメロのキメ方とコーラスがabsのJAPっぽいです。このBメロでサビかと思いきや、しっかりとさらなる展開を求めるように勢いのあるサビがあって、エフェクトで高音を響かせるatsukoさんの歌声が冴えています。前作に続き、またもシングルな始まりですが、出だしが半SEみたいな感じなので幕開けとしては相応しいかと思います。

2, 僕じゃない
TVアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」のED主題歌です。
クワイアとサビから始まるダンサブルでシンフォニックなロック・ナンバー。angelaらしく、ギラギラした宇宙をイメージさせるサウンドや雰囲気は健在で、~じゃないと繰り返すサビが印象に残ります。タイアップが付いている最新曲ということで、シングルカットしても良い出来栄えは流石といったところ。Aメロの早口もカッコいい。

3, So sweet memories
哀愁歌謡な切ないメロディが効いたシンフォニックな歌モノ。
これぞ往年のangelaと言わんばかりにスペーシーでオペラな雰囲気全開でサビへかけて壮大になっていく緩急のある楽曲です。Cメロでのキメ方がカッコよく、ライブで映える感じがありますね。atsukoさんの高音とファルセットが効いた艶やかな歌声がカッコよく、最後のピアノとギター・ソロの絡みも秀逸。

4, Remember me
音楽劇「蒼穹のファフナー」のテーマソングです。
アコギの効いたラテン調の哀愁バラードで、しっとりした雰囲気を持っています。ゆったりとノスタルジックな気持ちに浸される。

5, 生命 -イノチ-
音楽劇「蒼穹のファフナー」のED主題歌です。
ピアノとアコギの効いたポップで壮大なスロー・バラードです。サビに入るクワイアが印象的で癒しと神秘的な雰囲気があります。

6, 境界線Set me free
TVアニメ「K」のイメージソングです。
angelaらしいゴージャスな雰囲気全開のアッパーでダンサブルなテンポが効いたパーティーロックです。ノリを重視し、飛び跳ねたくなるようなリズムは、まさにライブでこそ真価が発揮されるといったところで、実際にライブでの盛り上がりも良かったです。

7, THE LIGHTS OF HEROES
PSP用ソフト「ヒーローズファンタジア」の主題歌です。
昭和のアイドル歌謡っぽいクサさを持ったメロディアスで疾走感のある歌モノ。サビから始まる分かり易い展開はシングルらしく、懐かしくも泣かせてくれるようなサビが綺麗で個人的に結構、好き。アラビアンな同期のギラつき方も秀逸。

8, This is my wish
南国の夜空を見ているような雰囲気を持ったポップなバラード。
ボンゴとかピアノなんかの入ったサウンドと英詞を駆使した歌が印象的です。

9, Always 好きだよ
文化放送「a-GENERATION」のEDテーマソングです。
さらに南国的というか夏の海っぽい雰囲気を出してきていますw 爽やかな青空が似合うくらいの爽快感に満ちたポップでサンバなミディアム・ナンバー。ネチっこくなったり可愛らしく捻り上げたりと色々な変化を魅せるatsukoさんのヴォーカルが遊び心に満ちていて面白い。

10, いつかのゼロから
TVアニメ「K」のイメージソングです。
ピアノと往年ロックなギターが効いたアダルティな雰囲気を持ったミディアム・ナンバーです。80年代後半のJ-POPっぽさを感じさせる哀愁具合とサビにおける爽快感が懐かしさを感じます。そして、それを上手くメリハリ付けている感じなのが良いです。サックスの音色が効いた間奏も秀逸。

11, -レクイエム・オブ・レッド-
TVアニメ「K」の最終話挿入歌のセルフカバーです。
壮大で仰々しいスロー・バラード。リズム隊の音が無く、合唱曲とも言えるくらいにサビにおけるコーラスの重ね方が半端じゃないです。そして、KATSUはどうしているんだろう?と言いたくなるくらいにギターが無いですww

12, To be with U!
TVアニメ「K」の最終話エンディング主題歌です。
ザクザクしたリフが効いたダンサブルでアッパーなハード・ロック。どことなく、V系のオサレな要素もあり、ギターの妙にノスタルジックな感じがそれっぽいです。Bメロのatsukoさんの伸びる歌声はいつもどおりのangelaらしく、サビで~エイエイエイエイと繰り返し韻を踏むメロディが印象的でシングルにしても良いくらいに覚え易い。ライブでもノリ良く映えていたし、こういう曲で〆るとは面白いですね。

総評:85点

全体を通して、ゴージャスにギラギラしながらも哀愁や爽快感などの要素を取り入れて、メリハリと緩急のある展開を魅せてくれる楽曲が多く、タイアップが多いのもあってか、とにかくメロディを重視しており、一つ一つが覚えやすい歌を聴かせています。6枚目にして、メジャー・デビュー10周年の集大成とも言える出来栄えになっており、じっくり聴かせるものからライブで盛り上がるようなノリを重視したものまで、タイアップも然ることながらバラエティに富んだ内容になっています。タイアップが多いこともあってか曲順の関係上、緩急が激しいのでアルバムとして聴くと忙しない部分がありますので、ベストアルバムのようなオリジナルアルバムとしてシングルを聴くように単体で聴くほうが良さが伝わり易いと思います。メジャー・デビュー10年というキャリアに相応しい王道満載のアルバムですので、初心者でも入り易く分かり易いところで、オススメしたい。

オススメ曲・・・僕じゃない、So sweet memories、境界線Set me free、THE LIGHTS OF HEROES、いつかのゼロから、To be with U!






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