みなさんのおかげさまで!
しんらいライフサービス株式会社 寺﨑道弥です。
今日は、経営者さん向けの記事です。
昨夜は70代のベテラン経営者の方と一杯やってきました。
「相談がある」ってことだったので、きっと会社の今後のことだろうと想像していました。
お互いの近況報告なんかして、いよいよ本題へ。
結論から言いますと、「会社を廃業することにした。引き取り手がいないか?」ということでした。
整理も含めてまず私が提示したのが、中小企業社長の会社からの離れ方とメリットデメリットです。
(事業承継のプロではないので、税金等の考え方除いたざっくりとした内容ですが)
①子息親族継承
子供や親戚が跡を継ぐことですね。
創業者の子供が継ぐっていうことは、「○○さんの息子なら大丈夫だろう」という対外的な信用があります。
しかし、企業経営ってなかなか難しい時代、子供がいても連帯保証のリスクを取って跡を継いでくれるかどうか?
将来の後継候補者がいない中小企業は60%というデータもあります。
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/h18/H18_hakusyo/h18/html/i3220000.html
②M&A(全株取得・事業譲渡)
飲食チェーン店の事例がわかりやすいですかね。
事業の価値があり、健全な財務状況であれば仲介会社を通じて高値で売却して、莫大な創業者利益を得る事が可能です。
しかし、シュリンク業界で債務超過の会社だったとしたら、買手が全く付かないなんてことも。
③MBO
従業員が会社の株を買い、経営を継続する手法です。
会社のことを良く理解してくれる社員が継承するのは、理にかなってると思います。
しかし、会社の株価が高いと、多額の資金が必要になり従業員が買いたくても買えません。
「世襲はダメ」という風潮がありつつも、結局子息親族継承となるのは、ここが原因だと言われています。
④精算
会社を設立する前の状態に戻すこと。
無借金で精算が出来る財務状況であればいいのですが、莫大な借入金が残っていたりすると、閉めるに閉められないなんとことも。
事業価値を算定してもらわないと、創業者利益を得にくいです。
ここのところ蔓延るM&A会社は、会社と会社の仲介をして多額の仲介料を得る事しか考えていないところが多いように感じます。
会社と会社が一緒になるのは、結婚と同じですから、結婚がゴールじゃないんです。
結婚してからが始まりなんです。
だから、会社同士の相性と風土、想いが一番というのが私の考え方です。
当社は3年前に会計事務所を変えました。
理由は、長年お世話になっていた会計事務所が会社を売却し、私とその買収先会計事務所との考えが全く合わなかったから。
水と油ぐらい違いましたよ (笑)
買収先は、一気にウチや他の顧問先を獲得できると考えていたようですが、そうは簡単にいかないもんです。
私が会計事務所を変えたM&A失敗の事例 ⇒ 顧問税理士を変えた話
私が最後に聞いてみたのは、70代創業社長さんの会社への想いです。
昨日お会いした経営者さんのご意向は、①か④のようでした。
①は市場環境を見ても、積極的には勧めたくないようです。
②の方法で一番高値を付けてくれた会社に売却するという考えは、社長さんにはないようでした。
お世話になっているお客さんの、自分の引退後の事を一番に考えているようで。
お金目線では、当然②となるわけですが、お客さんのその後を大前提に考えてらっしゃるその姿勢が、長年安定的に事業を継続できた秘訣なんだな、と勉強しました。
70代の社長さんは、無借金経営で貯蓄もあるので、どんな形であれハッピーリタイヤとなるのは、何よりと思います。
綺麗に整理が付いた際には、盛大な「お疲れ様会」をしたいなぁ~
暑い日が続きますが、良い一日を!
今日の記事のイケてる度★★★★ 星4つです。
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