心法書道の慧竹です。

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私「前回やった最古の文字は何ていうんだっけ?憶えてる?」

生徒さん「こうこつもじー!」

私「そそ、甲骨文字って、何に書いてたんだっけ?」

生徒さん「かめのこうらとかー、牛のほね!」

偉いっ!ちゃんと憶えていました。

 

今回は「その後、紙ができるまで人は何に字を書いてきたのか?残してきたのか?」というテーマでお話ししました。

 

昔、紙がなかったことをあっさり認識していた子どもたち。紙は、紀元前2世紀頃中国で発明され、その後1世紀頃からたくさん作られるようになったといわれています。紙ができるようになったとはいえ、大変貴重なものに違いありませんでした。

 

私「紙が簡単に手に入るようになるまで、何に書いてたと思う?」

生徒さん「地面!」「石!」「壁!」「木!」

 

考えて意見を出す時の威勢のいいことといったら(笑)ほんとに鋭い感覚をお持ちの子たちです。「正解!」といった時のドヤ顔、思わずこっちも楽しくなります。

地面も壁も、おそらく正解でしょう。ただ残っていないだけ。「石」も「木」も大正解。

 

なかなか出なかったのが青銅器、当然ですね、現代こんなことを日常する人はいませんから。古代では、祭祀や盟約のために造られた青銅器に、その内容などが鋳込まれていました。それを「金文」といいます。石は「石鼓文」。それらを見た生徒さんたち、直ちに読める字を見つけていきます。早いっ!

 

今回の謎解き、なぜ本は「冊」、漫画は「巻」で数えるのか?

それは木に書いた「木簡・竹簡」に由来しています。

 

中国では、成長が早く大量に確保できた竹が適していたのでしょう。竹を幅約1㎝ほど、厚みも薄く整え、墨と筆で字を書いていました。間違ったら刀で削ってなかったことに。それを紐でまとめた形、それを象ってできた文字、それが今の「冊」です。

「典」や「編」もそれから派生した漢字、昔の書物は竹簡を丸めて保管していました。長い読み物はその巻きがいくつにも渡っていたのでしょう、だから「巻」。

 

「巻」を「かん」とは読めても、六年生で習う漢字「巻」、訓読みがわからなかった子どもたち、これは「まく」とも読むよというと、「あああーーーー!まく!竹を巻いてたんだ!」と納得。

 

そして最後、絹布に書かれた字、楚の帛書「長沙子弾庫戦国楚帛書」をプレゼント。当然周囲に書かれた神獣にくぎづけ。その奇妙かつ愛らしい風体から、古代の人に思いを馳せ、そのユーモア性に親しみを感じてくれることを期待して終了。

 

幼いころにできるかぎりいろんなものを見てもらいたい、知らないことを知る、それは単純に喜びです。さて、次回は何にしよう。。。

 

青銅器 帛書 竹簡ほか

 

竹簡