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先月からお稽古に隷書を取り入れたSさん。

現在、行書に取り組んでいるわけですが、隷書をやる狙いとしては、一画から一画へ、前の一画がどこで終わろうがそれを次画で受けるとき、その気脈が途切れないよう、そしてその一瞬の筆先の処理に戸惑わないよう、起筆での逆入筆を習得することでした。

わずか一ヶ月、見違えるほど字全体の印象が様変わり。

 

逆入筆することで、筆の弾力がパワーアップ、その力に乗って運筆する感覚が腑に落ちてきたようで、線に勢いが加わりいきいきとしてきました。

ご本人曰く、

「隷書を書いた後で行書を書いたほうが、筆がよく動いて書きやすく感じます。以前は字を大きく書けなかったのに、なんか字が大きくなりましたよね」と。

 

Sさんは着々と手本を見る力が爆上がりしていて、本当に丁寧によく見て書く方なのですが、以前は少し恐る恐る書いていた感じがしていました。

 

↑ 隷書学習前

↑ 隷書学習わずか一ヶ月後

 

いかがですか?

効果としては見ての通り、線質がUPして作品から受けるいきいき感が増大されてますよね。効用としては書きやすくなる、つまり書いていて楽しいということです。

運筆において、筆の特性を生かせるようになったということではないかと思います。

素晴らしい!

 

そして最高にうれしい報告がありました。

Sさんは太極拳の先生なのですが、2月に開催された第33回東京と武術太極拳選手権大会において24式太極拳において第1位の成績をおさめられました。パチパチパチ~!

 

 

かっちょいいー!

 

 

24式というのはちょっとかじった人ならだれでも知ってるあれですよ。

私も北京の公園で見よう見まねでやったことあります。

つまり取り組んでいる人が一番多いわけで、それだけ審査の目も一番厳しいということ、すごいですね。

おめでとうございます!!!

 

そして彼女曰く、大会の前は必ず書を書いて精神統一するとのこと。

書道を始めて自分の武術にとても活かされていると実感してます。って。

うれしいー。

 

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先週、人生初のよしもと新喜劇を観になんばグランド花月に行ってきました。

金曜の午後なのに満席で立ち見も出るほどの人気。

「皆さん無職ですか?」と芸人さん(笑)いやー楽しかった!

 

そして翌日、四天王寺の骨董市へ。

毎月恒例21日22日の開催だそうで、すごい規模なんです、こちらも初参戦。

ワイングラス、ジョッキグラス、メーカー直販の財布を格安でGETしてご満悦。

 

 

そして必ずチェックするのが、書道具。

これまでもいろんなところで結構重宝するものを見つけています。特に筆。

使用済みから未使用までどかっと入った箱から物色して、未使用の中国の小筆をGET。

 

 

私、決して目利きでないのですが、好きなんですよね、見るのも触るのも。

この筆がなんか目に飛び込んできて、そのフォルムや持った感じ、毛束の太さと長さのバランスもなかなか感じがいいなと思ったわけです。500円なら買いだ。

1000円差し出すと、店主のおじさんはにこっとして600円お釣りをくれました。ありがとう!

 

 

「鼠須中狼尾」

 

 

「中国 〇祥耀」

 

筆管に彫られた銘で調べてみました。

AI先生のお出ましです。

 

鼠のひげを芯にし、その周りに弾力のあるイタチの尾の毛(中狼尾)を巻いたもので、

「祥耀」は伝統的な製筆技術のブランド筆らしいのですが、その上の文字が読めません。

 

AI先生にどんどん聞いてみます。

「郵」のように見えるけど、彫ってあるので簡略化されているかもしれない、なんという字の可能性がある?

そうすると「鄒」ではないかというのです。

 

「鄒祥耀」というのは、中国筆のブランドですか?と聞くと

中国の伝統的な筆づくりにおいて信頼のあるブランド(工房・職人銘)です。特に「鼠須中狼尾」のような希少な素材を巧みに組み合わせる高度の技術を持つ工房として知られています。

とのことでした。

 

すごいですね、ちゃんと読み取れない字を推察することもできるんですね。

書いてみるのが楽しみです!

 

この日は伽藍の拝観料も無料でした。また行きたいな。

 

 

 

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心法書道では、書を学ぶことでその人間性を学ぶと言っていますが、その精神論を可能にするのにどうしても必要なのが書の基本技術です。

 

この技術は「用筆」と「結体」の二本柱で、そのうちの用筆において「筆の弾力」をどうやって生み出し、それをどう維持しつつ躍動させて一本の線にしていくのか、これが一番の肝だと思っています。

 

私のお稽古では、この部分をとことんレクチャーしているのですが、なんとこの本にずばり書かれていました。

元は「精萃図説書法論」からで、メインは筆の弾力に特化していますが、歴代書家の書の精神論までも網羅されており、何度も頷きながら一気に読破しました。

 

図説 用筆の基本技法 ー筆の弾力をどう覚えるか  森高雲著

 

 

筆の弾力を扱えなければ、筆脈はとぎれとぎれになってしまいます。

それでは文字を完成させるというわずかな時間の流れの中で、瞬間瞬間次々に繰り広げられる書き手の心の機微を、全く同じように自分の感覚として体験することができません。

 

心法書道が目指すところは、臨書によって深層心理を自分に落とし込み、手本の書き手のようなすごい人に自分を引き上げる、それが目標ですから臨書のやり方とそのための基本技術をできるだけ早く獲得してほしい。

 

そこから先の落とし込みは本人の情熱次第ですが、そこまでの段階に持っていくためのナビゲートが私の役目だと思っています。

 

精神面、技術面どちらにおいても、うまく言葉にできないところをよくぞここまで言語化と図式化してくれたと驚嘆の一冊、おすすめです。

 

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突然ですが、我が家は毎朝大量の千切りキャベツを食べます。起きたらまず千切りするのが日課なのですが、うまくいく時と、なんかしっくりこない時があるんですよね。

 

今朝はなんかしっくりこず、もやもやしていたところ、ふと先日の生徒さんの言葉を思い出しました。

「先生に筆を持ってもらって書くと、すごく軽いですね。私、力を入りすぎなんでしょうか?」

そういえばちょっと力んでいたのかも・・・と包丁を持つ手に気づいたのです。

 

千切りが気持ちよくできているときは、どういう時だろうか。

シャキシャキ切る感覚がすーっと手に伝わってきて、切れる感覚を楽しんでいるくらい気持ちがいい時、やはり肩に力は入っていないなと思ったわけです。

 

例えば陶芸なんてダイレクトに素材の土を触るわけですが、ものづくりは素材に触れる指先の感覚が命だと思うんですよね。

書も筆を介してはいますが、筆先が紙を触っていく感覚、筆の毛が紙の上を滑りすぎず、程よく繊維を捉えながらもなめらかで指先に伝わる感覚、それが心地よいものであれば、書いていてとても気持ちがいい。その感覚に集中しているときは、没頭してしまいます。でもなかなかいつもそうはいかないですけどね。

 

何より道具は大事で、包丁がよく切れるから、まな板がどっしりと安定しているから、素材が新鮮だから、そして肩の力も抜けているから、あの軽快なシャキシャキが実現でき、千切りキャベツは時として楽しい。

 

お稽古も千切りキャベツも苦行ではありません(笑)

千切りキャベツ、楽しく続けていこう。

 

たまに一人で登るさぬきのゆる山道

 

 

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書の美しさは、なんといっても筆だからこそ生まれる線質です。

さまざまな線質を表現するためには、筆法において「蔵筆」と「中鋒」が大切ですが、それを学ぶのにとても便利なのが隷書だと思っています。

 

当然、楷書や行書や草書でも学べるのですが、一般的に隷書は字の表現に一定の規制(字の大きさ、水平度、字と字の配置など)があるため、あまり一字一字の造形に気を囚われず、連綿もなく、起筆・送筆・収筆と各部位の筆法に集中できます。

 

もちろん隷書と一言で言っても、発展段階、時代や地域において様々で、その造形において自由度の高い表現のものもあり、なかなか楽しいものがたくさん残っています。

 

今回は、秦の始皇帝の文字統一前から、文字の変遷をいうテーマを軸に、時代順にさまざまな隷書を鑑賞しながら、隷書がどのように生まれ、それがどのように円熟していき、後世の楷書、行書、草書へと発展していったのかをまとめ解説しました。

 

 

ひとつだけご紹介。

こちらは漢隷の一例、紀元前2世紀ころのもので、馬王堆帛書といいます。

元旦の「謹賀新年」はこの帛書の字体で書いてみたものです。その内容は大量で、当時のあらゆる分野の知識を知ることが出来る大変貴重なものです。

 

 

生徒さんには、隷書も好きなものを選んでいただきました。

やはり心惹かれるものがテンション上がりますからね。

 

 

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