心法書道の慧竹です。

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ある方から依頼があり、先月から調べ物をしに国会図書館通いをしていました。

それは「平仮名の画数」について。

 

平仮名は明治33年に今の48字に制定されました。結構最近の話ですね。

それまではひとつの音に何種類ものの漢字をあてていて、時代を経るごとに草書で書かれるようになり形が簡略化されてきました。

 

辞書には、画数とは「筆を下ろして書き始め、再び離すことでできる線または点の数」とのこと。そもそも画数とは漢字に対応したもので、漢字を草書化して作られた平仮名には対応しておらず、というか対応しようがなく、その画数について統一的見解がないというのが実情です。

 

そこをあえて、私だったら今の48音の平仮名画数をどう決めるか、考えをまとめて教えてほしいとの依頼です。

 

平仮名の画数を問題視するのは、主に姓名判断の分野でのこと。というわけで、仮名の成立や主に画数を取り上げられてきた姓名判断の本を調べまくったわけですが、いやーーーほんとにいろんな人がいろんな持論を繰り広げておりました。

 

平仮名、つまり漢字の草書体から作られたものの画数をどう決めるかという、正直なところ全くナンセンスではないかとも思える問題に取り組んだわけですが、この人の意見に全く賛成、という説を見いだせず、悩みに悩んで私なりの結果を出しました。はぁ、苦しかった、この問題から解放されてほっとしています(笑)

 

私は漢字が好きです。特にここ何年も草書に魅了されています。でも仮名には魅了されない(笑)なぜだろう・・・。

 

漢字の草書体は楷書体を単純化、簡素化したものではなく、圧縮だと思うのです。いくつかの点画が凝縮されて、その一画になっていると考えます。

懐素の草書千字文のシンプルでありながら、豊かな線質と空間の表現はその凝縮の表れでもあるのだろう。その豊かな表現に近づきたいものです。

 

国立国会図書館