最近驚いたこと | 石崎幸治の身辺雑記

石崎幸治の身辺雑記

身の回りで見聞きしたことを写真と絵と文章で綴る

 人生において年を重ねるとあまり驚かなくなるが、最近驚いたことがある。環境再生型農業を実践している人の本を読んだら、畑を耕さないで農作物を育てられると書いてあった。著者はアメリカ人だが日本の農哲学者の福岡正信さんの考えに感化されたと序文に書いてあった。

 

 私は30年位前に畑を農家から借りて家庭菜園をしていたことがある。そのときに福岡さんの自然方法を知って実践したが、畑が雑草だらけになって貸主の農家から苦情があって続けられなかった。また噂では自然農法は福岡さんご本人がすると上手くいくが、弟子や信奉者がやっても上手く野菜が育たないとも聞いていた。

 

 アメリカの大農場で環境再生型農業を実践して十分な収益を上げている人の原則は次の5つである。(1)土をかき乱さない(2)土を覆う(3)多様性を高める(4)土の中に生き根を保つ(5)動物を組み込む 以上の5つの原則を実行すると、不耕起・無農薬・無肥料で健康な作物が収穫できるそうである。

 

 トラクターで耕した草1本ない広い畑に単一の植物しか植えないことが自然の摂理に反している。結果病気や虫が大発生して農薬を散布しないと野菜が育たない。土が痩せて野菜が育たなくなるから化学肥料を投与しなければならなくなる。5つの原則を実行することによって土の中に微生物とミミズやダンゴムシなどが繁殖して土壌が健康になるそうである。畑は耕すものだという常識がひっくり返るかもしれない。

 

※この写真は環境再生型農業でなく、ほったらかし農業です。雑草の中でも麦は育つのですね。