昨年夏に金魚すくいで我が家にやってきた二匹の金魚。大きい方がブラック君。小さい方がレッドちゃんと息子が名付けた。

アクアリウムとして鑑賞を楽しんだり、餌にこだわったり、ヒーターやろ過装置もいろいろ調べて工夫してきた。水の入れ替えも月に2度、代えてきた。

今朝、レッドちゃんの異変に気づく。鱗が逆立って、膨れている。最初赤ちゃんでもいるのかなと思ったが、どうも変だ。ネットで調べたら「松かさ病」という症状にピッタリ当てはまった。

もともと持っている細菌が、水質の変化やストレスで免疫力が落ち発症するようだ。もう一匹のブラックくんはピンピンしている。うつる病気ではないが、末期の病で回復は見込めないらしい・・。

朝、出かける前にできる限りをした。水を変え、別の容器に移し、水温調節と塩浴。それから、ちょうど出かけた先の街に熱帯魚ショップがあったので、細菌用の薬、小さいヒーターとエアーポンプを購入。

お店の店長さんは、「なかなか難しいですね・・。水温を30度まで上げて一か八かの免疫力アップにかけるしかないかもしれません」と言った。ネットには20度で低くして細菌の活動を止めると書いてあったので、そう質問したら、「しかし金魚も低温になり、戻って来れない(体力の回復が見込めない)」という。

真逆の処置に、頭を抱えながら、家族の時間に集中し、ちょっとした隙間時間に情報集中した。

帰ってきて、また水槽を移し、温度と薬浴。エアーポンプの回転音がなかなか大きいが仕方がない。今度は26度以上にする。温度環境も、普段とあまりに違うのもどうかと思ったのだ。


水質が悪化したのには心当たりがある。ヒーターのせいか、水が蒸発し、数日で2ℓくらいは水が減る。(水槽は45ℓ)。その都度にカルキ抜きした水を加えていたが、どんどん汚れだ水の密度が上がったのかもしれない。水換えも、慢性胃炎の不調で3週間は空けてしまった。

なぜもっと早くに異変に気づかなかったのか。ウロコが逆立つ前に、何かしら変化があったはずだ。膨れていくさまを。ブラックくんと同じ大きさになったなぁと思っていたが、よく観察すれば、本来の流線型ではなかったはずだ。

そもそも、お腹が空きすぎると、ブラックくんが、少し小さなレッドちゃんを追いかけ回すことがあった。金魚にはよくあるほうで、流木の隠れ家などを作ったりもしたが、そのストレスもあったのだろうか。

水質だけは、明らかだと思う。油断していたのだろう。先日の日記で「不調和音」の話をしたが、その音は、1番弱者に影響する。犬や猫でもそうだ。飼い主が弱ってると、ペットにダイレクトに影響する。スピリチュアルだけでなく、量子力学的な話でもある。波動というものが、人間にも、動物にも、植物にもある。昭和の人間なら笑っていることだろう。しかし、印象や、雰囲気、その人のエネルギーというものは、誰しも感じている。自分自身のことが1番わからないというほどに。

家族の雰囲気が悪ければ、まず植物が枯れる。水や日光だけの話ではなく。次に魚。次に小動物。犬や猫になり、小さい子供に至る。�弱いものに、必ず影響がでる。

僕の金魚には少なからずその不協和音が伝わってしまったのだろう。僕の精神がきちんとしていれば、管理できていたはずだ。心が曇り、体調がすぐれなければ、必ず歪みが生まれ、誰かが引き受けてしまう。

僕は今回、レッドちゃんの病によって、いろんなことを気付かされた。そして生命の病気や環境の大切さについて学んだ。小さな一歩は、半径1メートルから整えること。

胃腸も回復し、日常に戻っていく中で、強烈な「より戻し」の煽りを喰らっている。過酷なダイエットのあとのリバウンドのような。それを止めること。現実維持。それは、新しいことをするよりも難しい。

松かさ病は、ここ数日が山だろう。できることも限られている。愛犬モネが旅立って以来、代わりの命として愛でてきた金魚たち。


最後まで、看取る。

その覚悟はできている。