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娘の糖尿値が500以上であったことが判明した、翌月曜日の朝。
娘を病院に連れていくため、まずは朝一で実家から一番近くの病院に電話をかけました。
「娘の尿糖値が500以上で糖尿病の疑いがあるので一度、診察を受けたいのですが・・」
「お父様ですか?娘さんの尿糖値が500?それはどうやって測ったのですか?」
「自宅にあった尿検査キットです」
「尿検査キット? なぜ、測ったのですか?」
「1ヶ月前から、水分をたくさん欲しがるようになっていて、おねしょが多くなり、私の母に尿検査をするように勧められたからです」
「お水をたくさん飲むようになり、おねしょの数が増えた、ということですか?」
電話ごしに事情を伝えるのですが、あまりうまく伝わっている気がしませんでした。
この時期、コロナで気軽に病院に入ることもできなかったので、「もしかして診察すら受けられないのかな?」と一瞬不安になりましたが、なんとか事情をすべて伝え、「今日は午後3時なら空いている」と、どうにか診察予約をすることができました。
病院の駐車場に着いたら、病院に電話を入れて、駐車場で待機してほしい、とのことでした。
この日はお祭り最終日で、診察も午後3時となり、日中は暇だったので、娘をお祭りの屋台や出店に連れていくことにしました。
ただ、この時も僕はまだ何を飲ませて食べさせていいかあまり分かっていませんでした。
甘いジュースは飲ませないほうがいいかな
チョコバナナは甘そうだからやめたほうがいいよな
焼きソバは食べさせてもいい気がする
焼き鳥はタレが甘いから良くない??
というレベルです。
娘にとっては、初めてのお祭りだったため、プリキュアのわたあめが欲しい!とか、水色のジュースが飲みたい!とか、たこ焼き食べたい!と、楽しそうだったので、とりあえず買ってあげました。
「今日の午後、病院の先生に診てもらうから、先生が良いって言ったら後でみんなで花火見ながら食べようね」
と娘に伝え、少しだけ食べさせて、全部は食べさせないように我慢させていました。
この頃、娘の体重は減っていてとても痩せ細っていました
しばらく屋台を周って遊び、病院の時間になったため、息子だけ両親に預け、そのまま病院に向かいました。
病院の駐車場で電話を入れると、すぐに看護師が玄関までお迎えに来ました。
そのまま、尿検査や血液検査などを行い、小児科の部屋の奥のベッドで待機することになりました。
結果を待っている間、お水とお茶は飲んで良いよ、と先生に言われていました。
僕の不安とは裏腹に、子供はスマホでずっとYouTubeを見ていたため、いつもどおりの娘を見ていると、僕のほうが気を紛らわせてもらっていました。
そして、1時間程度経った頃、ついに先生に呼ばれ、別室に移動して席につきました。
すると、先生は1枚の紙を見せて言いました。
「1型糖尿病です。今日は、このまま入院になります」
糖尿病について、何も知識がないものの、入院覚悟であったので、そこまで落ち込むことはありませんでしたが、この日の夜、本当なら家族みんなで食事をしながらお祭り最終日の花火を楽しむ予定でした。
病室に移動したのが夕方6時頃。
娘はまだ4歳。事情も理解できない中、突然の入院や何回も注射を打たれたりと、なんとなく不安に感じていたように見えました。
YouTubeを見ながら病室のベッドで横たわる娘の横で、僕はひたすら"1型糖尿病"について調べていました。
そして、娘がかかっている病気、これからどのような生活になるのか等、少しずつ事の重大さに気づき始めるのでした。
1型糖尿病と診断された日、病院の窓から見えた花火
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