自分は小柄で痩せっぽちだったので、
あまり喧嘩をした記憶がない。
思い出にあるのは、斉ト君に殴られたことだ。
斉ト君は親父が強面であったせいか、乱暴者だった。
体もがっしりと頑丈だった。
たいした理由でないと思うが、
家の近くの坂道で
斉ト君に、グー拳🤛で右か左の顎の辺りを殴られた。他人に初めて殴られたー
目から火が出て星が浮かぶほど
けっこう効いたー
数日、顎の辺りが痛かった。
でも誰にも言わなかった。言えなかった。
他人に、しっかり殴られたのは🤛
ソレっきりで、60年が経っても
殴られた記憶はボやけ消えてない。
昨今、
闇バイト、凶悪な強盗事件が世間をザワつかせてる。
スマホの高収入メッセージにつられて、見知らぬ知らない同士が、安易に即席に集められるらしい。
と言ってもバイトという仕事なので、履歴書的な情報をアレコレ詳細に聞かれて、
ソレが足かせとなって、「逃げたら56ス」と脅されて、犯行に走るらしい。
チャンとしたバイトならバックられるが、闇のバイトは入ったらヌケられまテン。
実行役として捕まった青年の姿を見ると、
いかにも悪人ヅラというより、
おとなしそうな青年が多い。
おそらく喧嘩や人を殴ったりの経験もないのだろう。
だからこそ、殴られた痛みとか加減を知らないのだろうか。
実際の喧嘩の経験もなく、
ゲームやビデオの乱闘シーンを、見よう見真似、
加減も分からず、他人を殺めてしまうのだろう。
まさか、バイトに応募した時は、“凶悪犯罪者”
そんな結末になるとは、思いも寄らぬ事だったろう。
元締の首謀者は、絶対的な安全地帯で、高みの見物か。
一件10円足らずで入手できるらしい個人情報。
大企業などから莫大な顧客情報が、もう日常的に流出している。
見るからの資産家だけでなく、慎ましく生活資金を貯める一般人も、誰でもがそのターゲット🎯である。
ホワイト案件とか、かんたん高収入に踊って、実行役は集まり、結局ステゴマ扱い。
首謀者は、絶対捕まらない闇の中で、
うじゃうじゃいるターゲット🎯に、使い捨てのリクルーター、指示役、実行役、回収役等を手配するのだから、手の打ちようもナイ。
⚫︎被害者に犯行動機がない実行役
⚫︎知らない同士が行う犯行
⚫︎首謀者や指示役の素性を知らない実行役
“知らない同士の犯行”
点と線が結ばない
さすがの松本清張でも、
謎が解けないだろう
誰もが犯人になり、
誰もが被害者になる。
スマホ上等の、実際との区別が分からない仮想通貨のような、人がボヤける危うい世界にいるのだから…