大学にどこも受からず、練馬北大泉の新聞販売店に住み込んで、予備校にも通う時期があった。

そこは大きな販売店で、多くの仲間がいた。名門長野高に一浪して入った年上の同級生山口くん、お醤油をムラサキと言った、いろいろと苦労してそなオナい歳の美形Xくん、石神井公園駅前の喫茶店でモーニング☕️を食べた予備校通いの長髪三田さん、岩手の海の美しさを教えてくれて、知り合いの家に連れてってくれて、「コイツ借りてきた猫みたいに大人しかった」とひやかす菅原さん、壁に飾る推しの小柳ルミ子のポスターに、あゝ腰が鳴る〜とか絶叫のコニシさん、孤高のムードメーカー氏家さん、本業のまっチャン…


ミヤモトさんという鳥取県出身の先輩がいて、高校を出たバカりで何もわからない自分を、色々気にかけてくれた。


近くの街の洋食店に連れて行って美味いランチを奢ってくれたり、井上陽水のLPレコード「傘がない」を聴かせてくれたり、自分の知らない事を教えてくれた。


故郷から送られてきた二十世紀梨🍐をみんなでいただいたり、よくわからない貝殻節を聴かされた。


自分は何でもできる憧れの兄貴のようなミヤモトさんに遊んで貰えるのが、嬉しかった♪


ある日、

夕刊の配達が終わり、賄いの夕食を終わって、「映画見に行こう」と誘われた。

配達用のカブ号で、さっそうと何処かの映画館に行った。


そこでやってたのが、

八代亜紀さんの『なみだ恋』だった。


歌がヒットして、その歌にちなんだ映画が作られたのだと思う。

画像お借りしました

夜の新宿裏通り

逢えばせつない 別れがつらい

しのび逢う恋 なみだ恋

映画の内容は、すっかり覚えていない。

たぶんミヤモトさんは観たい映画🎬だったのだろうが、その頃の自分には大人すぎてボゥ〜っとモソモソしてたのだろうと思う。


しかしミヤモトさんに連れられて観た映画が、八代亜紀さんの「なみだ恋」だったことは何故かズッと覚えている。

もう50年も前の話である。


八代亜紀さんの早すぎる訃報を知って、

その事とアノ頃を思い出した。


今年は早々にいろいろあるなあと思いながら、でもしっかり(ホンダラカッタほいほい!と)元気出して行こうと思う。ダンチョネー♫

人生晴れたり、曇ったり

玉にイイ事あれば、丸儲け♪ケセラセラ AK


雨々ふれふれ もっとふれ

わたしのいい人 連れてこい

八代亜紀「雨の慕情」

合掌


八代亜紀さんは画家としての才能もあって、大江戸線中井駅近くの喫茶店☕️に、その絵🖼が飾られている。




cafe Nakaiにて



今夜あたりは、炙ったイカ🦑♫で

しみじみと 一杯🍶献杯


しみじみ飲めば しみじみと

思い出だけが行き過ぎる

波がポロリと こぼれたら

歌い出すのさ 舟唄を

八代亜紀/舟唄