国連の高等弁務官による欧州の難民問題への指摘 | 世界をみつめて

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国連の高等弁務官が、ニューヨークでの記者会見で、現在の危機的難民問題は以前から予測されていたところで、欧州諸国等に対しては、繰り返し警告していたと、非常に厳しい批判をしました。

トルコの海岸でボート転覆によって死んだ幼児(アイランくんの写真)は、難民問題の人道上の重大性を認識させたが、国連は欧州が重大な難民問題に直面すると予測して、繰り返し警告してきた。

これまでの地中海を超える難民の流れが、現在では東に移り、トルコからギリシャ、バルカン、マケドニア、セルビア経由でハンガリーと続いている。

これらの難民の大部分は、経済的理由による非合法移民ではなく、自国が戦場になってしまったり治安が極端に悪化したために、自国を離れざるを得なかった難民で、国際法上、彼らの到着した国は、これらの人たちを救済する義務を負っている。

現在の欧州の難民危機は、ある意味で必然であった。
なぜなら、トルコ、レバノン、ヨルダン等の近隣諸国は、長いこと自国が受け入れる範囲以上の難民を引き受けていて、限界をすでに超えているからである。
難民の流出は今後とも続くと覚悟すべきである。

また国欧州連合(EU)の難民危機への対応が、EUにとっての「決定的瞬間」になると指摘した。一致団結できなければ、悪質な越境請負業者らを利するだけだと警告した。


ソース元 al qods al arabi net