少し前に旅に出かけた。といっても距離も時間も大したものではなかったが。久しぶりの自分らしい旅だったと満足した。私の中では旅行と旅は出かけることは同じだが、位置付けは分けている。旅行は基本的にその場所の形を楽しむものである。そこにはお金がないとあまり楽しめない。それに対して旅は極限まで無責任になることが楽しむコツ。流れる風のようにその土地の空気と交わる事ができれば幸い。そのためにはあまりかっちりとした予定を立てていかない方がよいのかもしれない。今回の旅で気づいたことは、旅はいろんな感情を短い時間の中で味わう事ができる。すなわち違った自分に合えるということ。繰り返しの毎日ではない時間の中には、期待、喜び、不安、孤独、その他諸々が次々にやって来る。昔、友人が心の垢を落とすために旅に行くといっていたのはこういうことだろうと実感した。自分の新たな発見。人がどこかへ行く目的は、風光明媚な場所へ行きたいだけではなく、無意識にこういったことを味わいたいからなのかもしれない。旅人とは本当に風なんだろう。静かに流れてゆく風、帰る場所はあるのか。