【講座レポート】不法投棄の現状  ~ごみ拾い活動体験~ | 「新大宮川を美しくする会」のブログ

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比叡山のふもと、琵琶湖に面する大津市比叡辻を流れる通称「新大宮川」とその周辺の環境・美化清掃活動をしています。

12月4日(土)午前10時から、新大宮川学連続講座2021~川でつなぐ、ひと・まち・こころ~ 第3弾 「不法投棄の現状~ごみ拾い活動体験~」を滋賀県大津土木事務所管理調整課から、講師に谷北康弘氏をお招きし、開催しました。座学のあとは、実際に、新大宮川沿いを歩き、市道・河川道路・土手のごみ拾い活動体験を行いました。 

 

滋賀県坂本職員住宅A 1階集会室をお借りしての座学の最初は、いつも私(新大宮川を美しくする会会長)の新大宮川と美しくする会の紹介からなのですが、今回は、昨年度の講座「不法投棄の未然防止」で講師派遣をいただいた大津市環境部不法投棄対策課さんから、事前に、今年度これまでの大津市内、新大宮川周辺の不法投棄・ポイ捨て等の更新情報を私から紹介。

 

○大津市全体の概況
・本年度の不法投棄場所の傾向は、新型コロナウィルスの影響
が大きかった昨年度と比較し、例年と同じ傾向に戻りつつある。
(市街地が減り、山間部が増加)
・野外焼却の通報件数が非常に増加している。パトロールを行
い、啓発活動並びに指導を実施中。
・ポイ捨てが後を絶たず、各地域での課題となっている。

 

○新大宮川の状況
・昨年と比較し、大型の投棄物(家電、家具等)の通報件数は減
少。
・ポイ捨ては現在も見られており、引き続き対策が必要。
 

そのあと、私から、いつもの新大宮川と美しくする会の紹介。実は、「新大宮川」という川はここにはなく、「新大宮川」は通称なんです。一級河川大宮川と足洗川が合流してつくる琵琶湖までのY字状の”放水路”を「新大宮川」と言っています。そんな話から始まり、いつもそのときの講座についての私の思いやトピックなどを話させていただきますが、防災がテーマのときと並んで、不法投棄・ポイ捨て対策がテーマのときは、主役の講師を差し置いて話すぎになるくらい話してしまいます。すみません。

 

過去6年くらいの新大宮川周辺での悪質な不法投棄事例を紹介した後、不法投棄はもちろんポイ捨ても犯罪であることを説明、以下の2つの警察摘発、逮捕事例を紹介。「ポイ捨て」という言葉は、軽く、犯罪じゃないように思われるけど、十分、逮捕、摘発される場合があるという例です。

 

 

 

(次は、たまたまブログ投稿時に見つけたので追加。新大宮川周辺でも、昨年今年と市道脇に布団、マットレスが投棄されることがありました。十分、逮捕案件になると思っています。)

 

さらに、新大宮川では、美しくする会の活動以外に過去5年以上、私は、毎日、市道や河川道路のごみ拾い活動(新型コロナ流行後は、毎日監視、月数回のごみ拾い)をし、日々、試行錯誤し、ごみ拾い以外にも、不法投棄やポイ捨てごみをゼロにするための様々な施策を実践しています。そうした活動と多くの方々の協力で、最近では、悪質な不法投棄はめっきりなくなり、1日当たりのポイ捨てごみも、5年前の1/60~1/100くらいになっている感覚です。

 

 

ぜひ、ブログをお読みになった皆さんも、次回(たぶん来年も同時期開催するつもり)の不法投棄・ポイ捨て対策講座をご受講いただき、いかにして、不法投棄・ポイ捨てごみを減らして来たかお聞きいただき、皆さんのお住まいや事業所のある町の美化・環境・景観改善に活かしていただければ幸いです。

 

そんなこんなで30分ばかり話した後に、この日の主役の谷北さんにご登壇いただき、滋賀県大津土木事務所の考える「不法投棄の現状」についてご講演をいただきました。まずは、大津土木事務所さんの幅広い業務内容のご紹介です。道路から河川まで、様々な業務をされています。私は、もっと予算と体制を滋賀県(県庁)に用意してもらって、業務を行わないと、担当や私らボランティアが疲弊してしまうと常日頃から話していますが、予想以上に色んなことをされています。忙しすぎて、不法投棄対策に手が回るのかな?と、いつもながらちょっと不安になりました。その後、谷北さんからは、実際に大津土木事務所管内で発生した不法投棄事例を写真付きで説明してもらいました。ひどいものです。もっと、市民、県民は、こんなことが起こっていることを知って欲しいです。廃家電や古タイヤ、古家具、原付バイク、自転車などなど、山奥や谷底、川などに大量に投棄されています(怒)。大津土木事務所さんも、警告看板やトラロープ、コーン、鉄杭、クッションドラムなどを設置して、不法投棄防止をされているとのことです。大変です。

座学の最後は、谷北さんご自作の太鼓で拍子を取りながら、楽しく、みんなで、不法投棄対策の「なぞかけゲーム」をしました。

谷北さん、大津土木事務所さん、ありがとうございました。

 

 

休憩をはさんで、いよいよ、新大宮川でのごみ拾い活動体験です。

それぞれに、軍手と金ばさみ、指定ごみ袋を持っていただき、レッツゴー!

まずは、歩いている足元の歩道から、タバコのポイ捨てなど、チリのような細かいものまで回収します。

 

 

交差点の空き地はいつもタバコや食品のプラ包装などのポイ捨てが多いです。

 

 

車を停めやすい市道脇の空き地には、タバコのポイ捨てが大量にありました。

 

 

それでも、やはりポイ捨てごみが一番多いのは、河口近くの川の土手でした。

マナーの悪い釣り人が、空き缶、ペットボトル、食品のプラ包装などを捨てていると思われます。全体の2/3以上はここのエリアから回収したものと言っても過言ではないと思います。

 

 

1時間超、ごみ拾い歩きを行い、仕分けをしました。

燃えるごみ45Lごみ袋1つ、空き缶、燃えないごみが45Lごみ袋にそれぞれ1/3くらいと乾電池1個。ペットボトルは、相当汚れているものばかりだったので、燃えるごみの袋に入れました。

実は、これがほぼひと月ぶりのごみ拾いです。土手については、3か月ぶりくらいです。

上で紹介した5年前の半日分と比べるとお分かりいただけると思いますが、ずいぶん減りました。

ごみ拾い参加者のご意見では、「タバコのポイ捨てが多い。タバコのフィルター部分を回収することも多かった。」とのことです。タバコのポイ捨て対策強化をしないといけないですね。

今回、川の中のごみ拾いはしていませんが、川の中は、まだまだ、不法投棄、ポイ捨てが多いです。暖かくなって来たら、川の中の清掃活動もしようと思います。その際は、ご協力お願いします。

 

 

完。

 

ご受講いただいた皆さん、お疲れさまでした。

ありがとうございました。

 

今回、初めて2名の高校生が学校で案内くださったからと参加してくれました。若い世代が関心を持ってくれて、積極的に参加してくれたことに喜んでいます。さらに、自分自身の行動につなげたい、こうした活動を周辺地域だけでなく、全国に広められるとうれしいとまで言ってくれて、主催者冥利につきます。

また、来てください。

一緒に「不法投棄・ポイ捨てゼロ」を全国に広めましょう!

 

ご紹介くださった学校の教職員の皆様、ありがとうございます。

この場をお借りして、御礼申し上げます。

 

最後に。