2024年 紫式部 光と影 | 良田 寛(ペンネーム) 新老いらくの記

良田 寛(ペンネーム) 新老いらくの記

いつのまにか「老いらくの記」という言葉が似合う、それなりの歳になってしまいました。
精一杯生きてきた事を何かに残したい、足跡を何かの形で残したいと思っています。

 2024年のNHK大河ドラマとして、大石静 脚本「光る君へ」が1月7日より放送される。紫式部の生涯を追ったもので、こういったドラマは通常見ないのだが、ここのところ紫式部についていろいろ調べており、ちょっと見たい気もする。
 昨年の熊本歴史勉強会の中、菊池氏のからみで紫式部に触れる部分があった。その後調査を進めると面白い展開となった。
①紫式部は、公にされることを前提に紫式部日記を書いている。有名な話だが、この中で清少納言との確執について触れている(悪口を言っている)。
②2016年京都の古本屋で、平安時代に書かれたある日記が発見された。内容は清少納言に対する恨みつらみが書かれており、研究の結果、紫式部のものと推測されている(裏日記)。使われている紙、墨は、平安時代のものである事が確認されている。当時論文も出されているが、大きな反響には至らなかった。おそらくその日記が本物であるかどうか信憑性に疑問があったのだろう。本物であれば大騒ぎになる。
それでは本物である事を証明するためには何が必要なのか?
③紫式部は源氏物語、紫式部日記を書いているが、現在残っているのは写本だけで、原本は残っていない。

 2016年に発見された裏日記は、おそらく公開しないという前提で書かれており、写本はないと考えられる。従い、これが紫式部の物ならば直筆の可能性が高い。紫式部直筆のものが他にあれば、筆跡鑑定が可能になる。調べていくと石山寺に紫式部が写経した般若心経が残されている。残されたいきさつについては、おそらく大河ドラマ「光る君へ」で放映されるだろう。ただしこの信憑性(本物かどうか)も考慮する必要がある。

 いずれにせよこの写経した般若心経と裏日記の筆跡が同じだったら・・・

2024年、今年もまた興味はつきない。


 紫式部裏日記 鮮明ではないが・・・