越後絵絣の紬に、米沢織の半幅帯を吉弥結びに | 風が吹く日も、雨の日も

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着物と子どもと「おいしいは正義」の日々。街歩きや美術館なんかも好きです。

 裄が68cmだったリサイクルの着物で、柄が可愛くて仕方なかった紬です。
 汚れもなくきれいな品物で、なんで安くなってるのかわからないのですが、やはり仕立ててしまうと着物は価値が下がってしまうのでしょうか。

 裄69cmとか68cmで探すと、リサイクル品でも時代は「現代」と記載されている場合が多く、真新しいものが多い印象です。
 そんなに数はまだありませんが、探せばお得に手に入ります。

 今回ご紹介するのは越後絵絣の紬として売られていたものです。
 越後絵絣というものの詳細がわからなかったのですが、絵絣自体は普通にある技法で、染めでなく織ので絵を描画することです。
 黒地に鮮やかな色彩で描かれた絵絣が、とってもメルヘンっぽく魅力的に感じられて買うことにしました。
 合わせる帯は絵絣の中の一色をとればいい感じになると思い、明るい赤の米沢織の半幅帯にしました。
 着物に地空きが多いので、柄が入った帯でバランスも取れます。
 帯〆はリバーシブルで、一面は赤一色で、もう一面は虹のような多色使いになっています。これだと、やはり使われている色の着物や帯に合わせることができて幅広く使える重宝な平組のものです。

photo:01



 着付けた前姿です。
 この時の半衿がどんなだったか忘れてしまいました。
 写真を見る限り、淡い色か白のようです。

photo:02



 帯は吉弥結び(矢の字)です。
 帯〆は必須ではないのですが、緩むのが怖くていつもすることにしています。
 時代ドラマなどを見ていると、帯〆なしで子どもでもしているポピュラーな結び方です。
 貝の口の変形ですが、たれがある分かわいさというか女らしさがややある感じ。
 髪には、tokyo135で見つけた陶器の丸玉の簪を挿しています。

photo:03



 これが絵絣のアップ画像です。
 実は、買ってからずーっと、馬と何かの動物柄だと思っていました。
 人と会う席に着ていって、会った方から違うと教えられました。
 左は、エジプトのファラオみたいな格好の人が椅子に座って杯を持っている姿で、右はグリフォンのような羽根のあるものが台の上にいる柄だそうです。
 言われてみれば・・・確かに!
 メルヘンだと思っていた柄が、実はエジプトかメソポタミア・テイストだったなんて、びっくりです。

photo:04



 着物の面白いところは、明らかに「和」でない柄が沢山自然に取り入れられているところです。
 古くはシルクロードを越えて中東の唐草などのオリエント文様が入っており、どの時代でも着物に無理な柄なんてないのではと思います。
 最近は豹柄やゼブラ柄の着物もありますしねw

 そんな訳で、この着物は私が持っている中でも考えていた以上に異彩を放つものであったことが判明しました。
 近づいてみないとどんな柄かわからないので、帯を特別気遣って選ぶこともないかと思いますが、話のネタにできてお得感があります(←大阪人的発想)
 なかなか探しても見つからない柄ではないかと思います。
 何かの縁があって、うちに着たんでしょうね。
 ご縁に感謝です♪