紅型の紬小紋に、深紫の名古屋帯を結ぶ | 風が吹く日も、雨の日も

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 琉球紅型PartⅡです。
 松煙染で淡いグレーの紬地に、城間栄順さん紅型で松竹梅丸文が描かれている紬小紋です。
 松煙染というのは、松を焼いた煤を使って染める技法で、染める回数によって濃さが変わってきます。かなり手の込んだ染め方だと聞きました。
 紅型の染めですが、紫の濃淡で染められています。
 本来紫色は琉球紅型にはない色だそうで、これは紅と藍を混ぜて出している色です。紅型で色を混ぜることはあまりないのですが、城間栄順さんはこの他にも黄色と藍を混ぜて緑を作ったりすることがあり、彩りのある紅型を製作されています。

 この紅型の文様は、書籍「宝布に華咲かち」に違う色で登場しています。
 松竹梅で日本的なモチーフですが、琉球紅型になると、どこか無国籍風になるような気がします。

 帯は、春に谷町六丁目のいちりんさんで戴いたリサイクルの名古屋帯です。
 今回初めて締めるので、長さがどうかと不安があったのですが、問題ない長さですぐに締めることができました。
 まだ単衣で暑さの残る季節にこの帯の色はどうかと思ったのですが、紅型の色ととてもよく合っていたようです。

 帯揚げと帯〆は、夏用のものを選びました。

photo:01



 着付けた前姿。
 上半身が斜めになってるという姿勢の悪さ・・・後から写真を見て、ちょっと悲しくなりました。
 半衿は化繊ですが、やっと決断して通販で購入した夏用の半衿三枚のうちの一枚です。

photo:02



 お太鼓はこんな感じです。
 帯の柄がかわいくてお気に入りです。軽くて、お太鼓の形もきれいに決まります。

photo:03



 色が淡い着物ではかならずやってしまうのですが、この着物も今回着用時間が3時間くらいの短いもので、衣紋もそれなり~に抜いていた筈なのに、衿山のところに汗しみのような汚れを早速つけてしまいました。
 でも、あんまり神経質になってすぐ染み抜きや洗いに出すと、着物の生地も弱くなるし経済的な負担で着物が嫌になるかもしれないので、気にせず何度か着てから洗うのがいいと呉服屋さんの方に言われています。そうですよね。

 昔の人は毎日着物だったんだから、そんなに神経質に洗ってはいなかったと思います。
 最近読んだ本でも、下着は清潔にしていたけど、着物の着替えは滅多にしていなかったらしいと書かれていました。
 だったら、シミとか食べこぼしとか泥汚れとかでかなり汚れたのではないかなと思います。
 でも、いつもシワ少なく汚れなくぴしっとした着方より、多少シワがついてても汚れがついてても何度も着て肌に馴染んだ着物になる方が私の理想に近いのです。
 着物は着てなんぼ。
 沢山着てあげましょう。