私が安物の夏着物しか持っていないのを見かねて、お世話になっている呉服屋さんの店長が安く融通してくださった小千谷縮(おじやちぢみ)の夏着物が出来上がってきました。
八重山上布の帯を、化繊の着物に締めているのが、見ていて我慢ならなかった様子でした。
まぁね。
帯は着物より格上でもいいと言っても、上布の帯に化繊の着物ではあんまりなのは判ります。
着物まで上布なんてまったく無理ですが、小千谷縮は上布と同じ麻もので、夏向きの着心地がいい布地です。
しゃきっとしていて肌に張り付かないので、太って見えると言う方もおられますがそうなのかな。
仕立て代をかき集めてお願いすると、夏が終わるまでに出来るように頼んでみますとのことでした。
八月の下旬に出来上がったとの知らせが届き、最後の週に着る機会に恵まれました。
まだ残暑が厳しい折なので、なるべく涼しげに、色数を抑えてのコーディネートです。
白珊瑚の帯留は彫られている花の季節を問わず、白で使いやすいのでまたまた登場です。
着付けた前姿はこんな感じ。
小千谷縮の透け感が判りますでしょうか。
麻の扱いになれておらず、お太鼓の下に折りシワが出てしまってました。
前の二回とはお太鼓を作る位置が違ったのかな?
この日の後に、本を参考にして、着物も帯も霧吹きをかけてたたき、判る範囲でシワを伸ばしておきました。
絹の着物に水をかけるなんで考えられませんが、麻は大丈夫。
小千谷縮は家で洗濯できちゃいます。
アイボリーの地に細かな縞の小千谷縮。
なんだか大人っぽくて、いかにも着物を着慣れている風情ですよね。
着物を着るようになってまだ三年なのに・・・びっくりする着物の数と種類の揃いようです。
甲斐性なしなので、その為には必死で生活してるのですが、それにしても恵まれ過ぎるほどです。
しっかりとその対価を払うこともそうですが、大事に着てあげて、いろんな人に見てもらうことだと思います。
もう夏着物の季節は終わりですが、来年の夏も、再来年の夏も、一緒に過ごしましょう。