手作り時計のJHA 時計作家 ks の時計ブログ -3ページ目

スローな社会へ

 かつて新幹線が出来て、東京・大阪間はだいぶ速く行き来できるようになりました。

 それ以前は、大阪へ出張する場合は、一泊以上するのは、当たり前で、仕事が早くに終わっても、大阪のおいしいものを食べたり、関西の空気を味わう暇がありました。

 でも新幹線は日帰り出張も十分可能にしてしまったのです。

 これってビジネスマン達にとって、一見便利になったようだけど、ホントに人々を幸せにしたのかなぁ・・・

 日本国中、新幹線網をまだまだ作るようなんですけれども、それどころかリニア・モーターカーも開発しているようですし、それほどまでにスピードや時間短縮を進めることがそんなに良いことなんだろうか?

 ところで、F1とかのモーター・スポーツって300キロ近い速度でぶっ飛んでいくわけだから、かなりエネルギーを消費するらしいですね。同じ距離を走っても、ゆっくり走ったほうが燃料を節約出来るらしい。

 そりゃあ、あくまでスポーツでありエンターテイメントなんだから速さを競うのは分かるけど、早く移動することの意義って、よく考えてみると結構薄弱なんじゃないかな・・・

 電車の旅も、途中で色々な駅弁を味わったり、窓の外の風景を眺めたりするから、楽しめるんじゃないかなぁ。

 いずれにしても、世の中全体的にスピードダウンしたほうが、だいぶ化石燃料やなにやらのエネルギーを節約出来ると思うんですよ。

 さて、本題に戻るけど、皆さん、ゼンマイの飛行機って実現可能だと思います?

 そりゃ無理に決まっているだろう、模型の飛行機だって不可能だよって、きっと笑われますよね。残念ながら、僕も同意します。

 でも、飛行機とかヘリコプターは不可能だろうけど、「飛行船」だったらどうでしょうか?

 実は、僕はラジコン飛行機ファンでして、特に室内で楽しむスロー・フライヤー愛好家です。小さなモーターで軽いエア・クラフトをゆっくりと飛ばすのが楽しい。

 以前、飛行船を作ったことがあるんですよ。もちろん室内で楽しむ小さなものです。そのときの経験からすると、前進などの推進力は極めて小さなパワーしか必要としません。ほんの数秒プロペラを廻してスイッチをすぐに切っても、スゥーッと飛んでゆく。

 とすると、きっとゼンマイで推進する飛行船て可能じゃないかと思うんです。いえ、ラジコンじゃないですよ、本当に人が乗れる飛行船です。

 僕は、以前から飛行船の復権を願っている1人だけれど、空を化石燃料を使用しないエアー・クラフトが飛んでいるなんて,とても素敵だと思いませんか?小型なら、人力でも可能かも。

 そういや、人力飛行機が出来ればいいんだけど、ちょっと実用は遠いんじゃないかなぁ・・・

 飛行船なら実用的だと思いますよ。要は係留しておくための格納庫や離発着のインフラでしょうね。夢物語のようですけど、国や地方自治、住民間で取り組めば、必ず実用的な移動手段になると思います。ゼンマイ動力ではなくても、エネルギーの消費は極めて少ないだろうと思います。

 かつて、なぜ飛行船が廃れてしまったかというと、戦争で敵に狙われやすいから、ということが最大の理由だったそうです。

 なにより空をそんなものが、プカプカと移動してたら、のどかで平和で素敵な社会だと思うのです。そしてそこに住む人々の笑顔はきっと幸せそうなんじゃないかな・・・