最初にお断りしておきますが僕はただの酒屋の三代目であって、コンサルタントでもなんでもないので参考になるかどうかはわかりませんが、実際に自分がSNSを使って感じたことや思ったことをまとめてみました。
「今回の【栃茜】を販売したことで気づいた酒屋にとってのSNSの可能性について僕なりに考えてみた」なんて大袈裟な題名ですけど、実際に今回SNSを使って4軒の酒屋が商品の企画から打ち合わせや商品発売になるまで、そして実際に販売してみてSNSの重要性を僕なりの気づきとして書いてみたいと思います。
僕達4人の同志がこの麦焼酎を作るまでの過程を書いたブログは下記リンクよりご覧ください。
ご覧いただければわかるかと思いますがSNSがあったからこそ実現した商品で、逆を言えばSNSをやっていなかったら生まれていなかった商品だと僕は思っています。
今回この栃茜を販売するまでのことは書いてあるので実際に販売してみてどうだったかというのを仲間の酒屋さんの話も聞いて僕なりに思ったことを書いてみます。
まず神奈川県相模原市にある「ときわや酒店」の萩原さんはTwitterはやってなくFacebookも本当に少ししかって感じで、萩原さん自体の発信は僕の記憶では発売までに2度だったかと思います。
なので事前予約は少なかったようですけど、残りの3人がFacebookに発信する際にタグ付けをして何度も投稿していたら、それを見たお客様から問い合わせがあったようです。
これってお互いがお互いを紹介しあってるっていうことです。
タグ付けをすることで一度に他の仲間全員をSNSで紹介できるんです。
そして静岡県伊豆の国市の「杉山商店」の杉山さんは普段からSNSを駆使してお客様とコミュニケーションをとっていて、今回もTwitterとFacebookとブログで発信をしていましたが、回数が多くなかったためか入荷数の半分弱の予約があったそうです。
だけど普段からのSNSの繋がりが大きく重要性を感じました。
それから香川県観音寺市の「(有)タニーズ」の中川君は現在飲食店さんとのお取引がメインの、いわゆる業務用酒販店さんで通常のお取引は9割が飲食店さんということでした。
だけど今回の商品では驚く結果が!!
通常のお客様の9割が飲食店さんという中川君でしたが、今回の商品に関してはSNSで発信をして9割が一般のお客様だったそうです。
通常の割合が逆転したうえに発売日当日に売り切れ御免!!
この結果には正直僕も驚きました。
そして何より当の本人の中川くんが一番驚いていたんじゃないでしょうか?
僕は業務用酒販店さんのこれからに大きなヒントになったんじゃないかと思います。
そしてウチはFacebookとTwitterとブログと「シツコーーーーッ!!!」って、自分でもちょっと思ったくらいに書いてしまいました(−−;)
でも僕の投稿を見たSNSで繋がっている方から金額を発表する前なのにも関わらず多くのご注文をいただきました。
もちろんSNS上のお客様だけじゃなくリアルに店舗に買いに来ていただいてるお客様からも投稿を見て予約が入りました。
おかげさまで発売初日で残り5本になってしまいました。
今まで何度か自分が好きな商品への思い入れを投稿してご注文いただいたことがありましたけど、今回のようにまとまってご注文いただいたのは初めてのことで本当に嬉しく思いました。
今回の企画に当たって4人で同じ考えだったのは「一人でも多くの方に喜んでもらえる商品」ってことだけです。
商売をする上で利益が上げなければいけないのは大前提ですけど、今回の商品に関してはお客様も蔵元さんも我々も少しでも多くの方に喜んでもらいたいと思いながら、話し合いアイディアを絞り出し創り上げられたものなので、商品が入荷して来たときは本当に感慨深いものがありました。
今、酒業界は本当に低迷していて酒販店の数も昔と比べて相当軒数は減っていると思いますし今後も減っていくと言われています。
それじゃ酒販店はなくなるの?って言われればそれも違うと思います。
暇だ暇だと言っているだけでお客様が買いに来てくれるならそれもアリだと思いますけど、暇なのであればその時間をSNSで発信したり繋がったお客様とコミュニケーションをとる時間にしてみたらどうかなって思うんです。
実際に僕もSNSをはじめたのは一昨年の6月なんでまだ2年も経ってないし、何か特別なことをしてるんじゃないの?って言われることもありますけど、僕は特別なことなんて何一つしてないんです。
じゃあどうやったのか今日は特別にお伝えしますね。
…
……
………
それは…
ただSNSを楽しんだだけ
本当に誰にでもできることだと僕は思っています。
それと誰かに喜んでもらえることをしたいと思っていたくらいです。
なんかこういう投稿したら楽しんでもらえるかな?とか、こんなことを書いたら喜んでもらえるかな?って、一応僕なりに考えながら発信をしているつもりです。
誰にでもできますよね?
今回の栃茜については大変ご迷惑やお手数をおかけしてしまった白相酒造さんの社長さんからお電話があり「今まで蔵元をやっていて初めて問い合わせがありました。しのぶやさん(僕)のブログを読んだって方からだったんですけど、僕(社長)もブログを拝見しました。今はこういったやり方もあるんですね。」と言ってました。
今までの考え方からは生まれないような企画ややり方がSNSには眠っていると僕は思っていますし、今回の4軒の酒屋でこれからももっともっとSNSの発信を使ってやれることがあるんだって確信しました。
当然SNSだけじゃダメで実店舗のお客様も大切なお客様ですけど、SNSがなかったら繋がらなかったお客様も数多くいらっしゃるので、やるやらないは各自の自由ですけど僕は絶対にやった方が良いと思います。
それから今回の栃茜について大変ご尽力いただいた白相酒造の白相社長には、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
それとお買い上げ頂いた全国のお客様と3人の仲間にも感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。