1972年2月25日 放水、ガス弾、投石、発炎筒、擬音の猛攻撃(あさま山荘事件) |   連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ殺人事件、新聞記事)

■山荘に猛烈放水 ふっとぶガラス、内部は洪水(毎日)


連合赤軍事件スクラップブック (あさま山荘事件、リンチ粛清事件)-1972-02-25 毎日 朝刊23

泰子さんが人質に取られて6日目の24日午後、しびれをきらしたような警察側の攻撃は一段と激しさを加えた。はじけるような飛び散る放水、あたり一面を包んでしまうガス弾の煙、間断なくふりそそぐ投石、山荘からは不気味なライフルの応射。犯人と康子さんのいる山荘内部は水びたしとなり、ガスが充満した。


■連合赤軍 人質に危害加えず 救援組織集会で演説(朝日)
聯合赤軍の救援組織「赤色急宴会」は24日夕、「連合赤軍銃撃戦支持・人民集会」を開いた。参加者は約100人。浅間山荘にこもる「赤軍兵士」に連帯して、武装闘争に立ち上がることなどを呼びかけた。牟田泰子さんを人質としたことに関しては「70年のよど号ハイジャックのときにも、われわれは人質に危害を加えることはなかった」などと説明した。


■同じ妙義山脱出組(毎日)
長野県警は軽井沢駅で逮捕した4人と浅間山荘の一味との関連を調べていたが、一緒に妙義山から逃げてきたと断定した。逮捕された4人のうち、伊藤和子(22)の大衆を警察犬「アルフ号」にかがせ、捜索したところ、妙義山から軽井沢に抜ける群馬、長野県境の和美峠でダイナマイト5本、電気雷管200個、毛布13枚などを雪中で発見、この中に伊藤の化粧道具などがあった。さらにこの荷物を手がかりに調べたところ、人質グループが浅間山荘へ行く前に隠れていた「さつき山荘」がつきとめられ、同山荘で、坂東国男(25)の指紋が検出された。


■植垣ら分散留置(毎日)
軽井沢駅で逮捕された4人は、青砥幹夫を長野署、植垣康博を篠ノ井署、寺林真喜江を更埴署、伊藤和子を須坂署に分散留置した。これは4人の劉著場内での連絡をたつため。青砥は「自分の行為は反省する点もあるが、ここで話す必要もないし、1週間や10日でまとまるものではない」と語っている。また植垣は「雪の中での作業するのに手袋をはめなかったため凍傷にかかった。赤軍は軍隊で、強靭な精神がある」などと語っているが、肝心な点については4人とも黙秘している。


■私ならこうする(読売)
推理作家・森村誠一さん

「相手が力尽きるまで待つしかない。盗聴器が有効。水道に睡眠薬を入れるのは効果に疑問。催眠ガスのようなものがあれば有効だろう」


漫画家・手塚治虫さん

「盗聴器が一番。ハトを使うとか野犬や野良猫につけるとか。あせってはダメで1年かかったっていいじゃないか。警備の警官は1人か2人で、機械の監視に替えれば、さびしがって動き出す。そのとき解決すればいい」


SF作家・星新一さん

「いますぐやればいいのは電波妨害。一味にいっさいの情報をあたえないことが大切。呼びかけ作戦は逆効果」


■京浜安保・雪野の初公判(朝日)
昨年2月、真岡銃砲店猟銃強奪事件で、起訴された京浜安保共闘の雪野健作(24)の初公判が開かれた。雪野は猟銃強奪事件には一切関与していない、と起訴事実を全面的に否定した。このあと「この強奪事件は米日反動派によるでっちあげだ」と用意したメモを読み出したが、途中で貧血を起こして被告席で倒れたため、浅間山荘事件には触れないまま、1時間で閉廷した。


■その他の記事
軽井沢駅売店の佐藤さんが「余計なことをしてくれたな」「殺してやる」などの脅迫電話を受けている。(読売)