扨て,御神示シリーズは現在4つ目のテーマに入ってきた.これまでの御神示を読んでみて重要なキーワードはやはり「進化」である.人間の進化とは精神的に向上することで所謂超能力を身につけることであるとされている.或いは,前回の御神示で示した如く,優良星界から地球に宇宙船UFOで降ろされた時には超能力を持ち合わせていたとのことである.

 

…当初備えし超能力も数百年の後には殆ど喪失し,…

我々の遠い御先祖様は超能力を普段の日常生活で活用していたのである.後年,あまりにも勝手気儘な生活をし始め,我欲を抑えきれなくなった所為でその能力を喪失させてきたということである.ということは,別な見方でいうと忘れていたその超能力を「思い出す」というのが進化に繋がることになる.
 抑々,超能力とはテレパシー・物体浮遊・テレポーテーション等のことであって,現代科学者の主流派はその存在を否定し続けている.しかし,宇宙文明の常識では人間は進化し,その超能力を当然の如く発現させているのである.
 そこで,私は今年2022年7月から地球人類のほんの一部の者が精神的努力を重ねて超能力を発現させるように仕向けることをやってみたいのである.私自身は未だ残念ながら超能力は持ち合わせていない.しかし,この実に長い御神示「超能力の開顕」シリーズが終了する頃には何かの切っ掛けでも掴めればと考えている.
 では,早速読んでみよう.

超能力の開顕(一) (取次の神より)

 一切万象爾れ大神の猷らい*1の本に在り.此の万象を通じ,汝等が何を学ばんかなり.其の学びたる丈のものが汝等のものとならん.汝が万象より学ばんと為すならば,先ず汝の「両の手に握りたるもの」を放擲*2し,万象の根源なる大神様に対し奉り,静心にて感謝の瞑想を為すべし.
 凡そ宇宙間に展開する諸現象は,無目的なるもの一つもなく,また相互関連の場に樹たざるもの一つもなし.即ち存在するものの全てが,至高なる目的に向かいて互いに関連し合いて向上する姿なり.扨て,汝等地球人は今日生かされ有る其の意義を知るもの尠く*3,唯生き在るが故に生きんと為す耳にて,人間進化の大道を逆行するもの甚だ多し.
 過去三千年乃至五千年前に,汝等の肉体先祖が,湖畔の辺に佇み*4,幾年となく「無の心」になるべく瞑想を試みしなり.なれど遂に為し得ざりしなり.是,長年の怠慢に拠るなり.然れど今日の地球人は,一大転換の重大事に際し,再び「無の心」になるべく修行を為さざるべからず.今日の地球人類の殆どの者達は,大神様の御存在を知らず,その御教えも知らず,人生の目的も知らず,此等を知らんが為の瞑想も為さず,唯,気儘放埓*5に生き有る耳にて,哀れと申す外なきなり.
 汝等が,無の心にて瞑想を為す時,宇宙間に展開する悉ゆるものの目的が理解され,物と物とが相互関連の場に在るを判断されん.是くの如き理解と判断の上に立つ時,悉ゆるものが進化の大道に向いて前進しつつ在るを自ら覚らん.此の覚りを更に深めん時,理念有る者人生の目的を悟り,進みて大神様の大愛の理を悟るならん.(続く)

*1 はからい
*2 ほうてき 意味:投げ捨てる
*3 すくなく
*4 たたずみ
*5 ほうらつ 意味:ほしいままに振る舞って酒や女に溺れること

<解説>
・宇宙一切の物事は大神様の御計画の下にある.この一切の現象を通じて我々が何を学ぶかである.その学んだだけのことが我々のものとなるだろう.
・我々が自然の仕組みを学ぼうとするのなら,先ず,我々の「両手に握っているもの」(即ち,我と欲)を投げ捨てて,宇宙の根源たる大神様に対し奉り,平静心で感謝の瞑想をしなければならない.
・大体のところ,宇宙に展開する諸現象は無目的であるものは一つもなく,また,相互関連の場に立っていないものは一つもない.
・存在するもの全てが至高なる目的に向って互いに関連し合って向上しているのである.即ち,万物が進化して神に近づこうとしている.
・我々地球人は現在生かされているその意義を知る者は少なく,唯,生きているから生きようとしているだけであって,人間進化の大道を逆行している輩があまりにも多い.
・過去3,000年から5000年前に我々の肉体先祖が湖畔のほとりでたたずみ,何年間も「無の心」になる為に瞑想を試みたが,遂に出来なかった.これは,彼らが長年なまけていたからである.
・しかし,現在の地球人は一大転換の重大事に際し,再び「無の心」になるべく修行をしなければならない.即ち,洗心に励まねばならない.
・現在の地球人類の殆どの者達は大神様の御存在を知らず,その御教えも知らず,人生の目的も知らず,これらを知る為に瞑想をする努力もせずして,ただ,気ままに振る舞って酒や女に溺れて生きているだけで,哀れというしかない.
・我々が無の心で瞑想をするとき,宇宙間に展開するあらゆるものの目的が理解され,物体同士が相互に関連し合って存在していることを理解するだろう.
・このような理解と判断の上に立つとき,あらゆるものが進化の大道に向って前進しつつある姿を自ら知覚するだろう.
・この知覚を更に深めようとするとき,理念ある者は人生の目的を悟り,更に進んで大神様が大愛であられることを悟るに至るだろう.

 以上のように今回も実に多くのことが述べられた.瞑想をすることが大事で,その際,洗心に努めるべしとのことである.私は瞑想中にどうしてもあれがしたい,これもしないとと欲が出てきてしまい,上記にあるような心境には到底達していない.しかし,日本人が静かに瞑想をして精妙なる想念を発したら,いつしか超能力が発現される人々が出てくるのではないか.人間の想念の力は絶大なので,そういった人々がほんの一握りでも効果は十分あるだろう.

引用=城戸 縁信:超能力の開顕(一),宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.112,(1982).