現在,御神示として3つ目に取り組んでいる.歴史に関わる書物をこれまで幾つか読んできたが,この御神示「現生人類の先祖」を初めて読んだとき私はそれらの書物とは異質で本当に事実であると確信した.何故なら,全く誇大表現や美辞麗句などなく,ありの儘を淡々と述べてあると私自身感じたからである.前回は次に示すようにまことに多くの重要な事柄が述べられた.
 

 

 ところで,この御神示の最初に「はじめに」として城戸縁信氏による次の文がある.
 「地球の歴史は五千年程前に始まったことになっているが,それ以前にもアトランティスやムーの文明があったらしいが滅びたという.取次の神は一千万年も前から厄介者を度々降ろしたが,彼等は文明を築いては滅びたと仰せられる.結局今日の文明も確率的には殆ど滅びる.しかし滅びないようにする手立てを述べて救おうとして居られる.優良星界人もそうである.吾々はこれに応えねばならぬが,亡びない文明とは如何に難しいものか.」
 我々の文明が「殆ど滅びる」とは大変手厳しい.地球人類79億人がこの事実をしっかり受け止めねばならない.では,早速前回の続きを読んでみよう.

  御神示No.3「現生人類の先祖」 (取次の神より) -続き-

 扨て,此の大洪水にて地上悉く洗い浄められし数十年の後,再び大地は緑を取り戻し,小鳥は唄い果実は撓わ*1に稔りたり.期*2に太陽系内外の優良星界にては,再々度に措ける長老会議を発こして協議為したる上,再々度に亘りて厄介者達を,自ら協調し自活の道を探らせんが為に新生為したる地球地上各地に降ろせしなり.
 彼等新しき移住者達は,自活せんが為に互いに協調し,より平垣となりたる土地を開墾し,大陸各地にて何者にも妨げられざりて農耕文化を築きて暮せしなり.彼等は数百年間に亘りて協調し合い,自活し,快適に暮し,子孫増え,大洪水より救われし者達とも各地にて合流共存し,人口愈々殖え栄えしなり.
 軈て再び各地にて地上都市文化興こり,錬金術栄え,暮しは合理化されしなり.然るに彼等は始め克く協調為したれ共,“無の心”になるべく修行を怠りし故に,都市文化の興こり暮しの合理化と共に人心再び乱れ始め,歳月と共に自我を露出為す者多くなり,同朋の間に年々貧富上下の差を齎らせしなり.地上に降ろされし当初備えし超能力も数百年の後には殆ど喪失し,人心の荒廃広がり,再び貴族,王制現われ,未開人類*3を駆集めて奴隷と為し,驕り高ぶりたる王族,貴族は邪神の支配する処となりてバベルの塔を築くの愚も出現為せしなり.斯くして汝等が今日の歴史にて識る如く地上封建時代となりしなり.
 一方地球霊界にては,今を去る一千万年以前は単純なる霊界なりしなるも,度重なる地上悲惨の反響にて複雑なる段階の霊界を形成せしなり.心清き者自ら清き霊界へ上昇し,心浄まらざる者其の心に相応しき浄まらざる霊界に入らん.(続く)

*1 たわわ
*2 とき
*3 未開人類とはこの地球上で進化して人類となった人々か.

<解説>
・この大洪水で地上は大いに洗い浄められ,数十年経った後に再び大地には緑が生え,小鳥は唄い,果実が豊富に実った.
・このとき,太陽系内外の優良星界で再び長老会議が開催され,そして,協議の上で再び厄介者達が新生地球地上の各地に宇宙船UFOで降ろされた.その目的は自分から協調して自活する道を探らせる為にである.
・なお,他書などで分かることであるが,この優良惑星での厄介者達は長老達に強制されたのではなく,自分から志願して,或いは,その長老達に諭されて新しい惑星地球に移動して暮らすことを決心したようである.
・彼ら新しい移住者達は自活する為に互いに協調し,より平坦となった土地を開墾し,大陸各地で何者にも邪魔されずに農耕文化を築いて暮らした.
・イラクのメソポタミヤ文明跡地にはその頃の痕跡が残っていたかもしれないが,911後のイラク戦争で殆どが欧米を中心とする多国籍軍に破壊されたのではないか.
・彼等は数百年に亘って協調し合い,自活し快適に暮し,子孫が増えて,大洪水を生き延びた人々とも各地で合流して共存し,人口がいよいよ殖えて栄えてきた.
・やがて,再び地上に都市文化が興こり,錬金術が栄え,暮しは合理化されてきた.現代文明の科学では錬金術は疑似科学とされていたが,この当時は極普通の科学技術だったのだろう.ここ最近は「原子物理学の進展によって理論的には不可能ではない」となっている.
・しかし,彼らは始めの頃互いによく協調してしていたけれども,初発の目的であるところの「無の心」になるように修行することを忘れて怠ったから,都市文明の建設と暮らしの合理化に伴い人心が再び乱れ始め,歳月と共に自我や欲を出し捲る者が多くなり,人々の間で年々貧富や身分の上下の差が著しくなった.結局,都市文明というのは人間の退化に繋がるのでよくない.
・地上に降ろされた時の当初の超能力が数百年経って殆ど喪失された.折角,超能力が身についていたのに,我欲を出し捲った所為でその能力を失ってしまったのである.
・人心の荒廃が益々広がり,再び王侯貴族は出現し,未開人類を駆り集めて奴隷として虐げた.その貴族と奴隷の関係性は2022年7月現在でも金銭的な面でさほど変わらない.
・驕り高ぶる王族や貴族は邪神に支配され,バベルの塔を建設するなどの愚かな行為をする者も出現した.バベルの塔は実在したのである.
・このようにして,我々が今日学校で習う歴史で学ぶように封建時代となった.
・地球の霊界は今から一千万年以前は単純な霊界だったけれども,度重なる地上での悲惨な状況が反響して複雑な段階の霊界が形成されるようになった.
・心清い者は自ら清い霊界へ上昇し,心浄まらない者はその心に相応しい地獄のような霊界に入るようになったのである.

 ここで,注釈として次のことが城戸縁信氏によって述べられている.「崩壊しない文明を築くということはなんと難しいものであるかがよく判る.そして,『無の心』の修行が必須であることが解る.少しでも人よりも偉くなりたいとか,物を多く持ちたいというような考えの者がいたら,いつの間にか貧富上下の差が出来,やがて王制が出来,またまた歪んだ文明を築いて,やがては全体が滅んでしまうのであろう.それ故に優良星界では厄介者が出来る毎に不良星に降ろしてしまうのであろう.このところをよくよく知る必要があるのではなかろうか.」

引用=城戸 縁信:現生人類の先祖,宇宙の理,ザ・コスモロジー,No.108,(1982).