茂木健一郎
作画 黒渕かしこ
PHP研究所 952円(税抜)
評価:★★★★☆
分野:勉強法・ハウツー

こんな人にオススメ:サクッと読める本を探している人、茂木さんが気になっているけど文章では挫折した人、とにかく勉強法を読むのが好きな人、受験生、学生、勉強する気になれない人。

こんな人には不向きかも:茂木さんの本に文章だけで対応できる人、電車の中で読むときにかっこよくみえる本を好む人、深く考えながら本を読みたい人、まんががきらいな人、勉強法に精通し過ぎている人。

概要:人間はなんでもやろうと思えばできる。勉強はそのためのツールだ。脳の機能を知りながら、楽しく勉強して、無限の可能性の海に飛び込もうではないか。「でも、勉強はきらい……」そんなあなたのために、強化学習、鶴の恩返し法、タイムプレッシャー法など具体的な方法を脳科学の見地から伝授!

ミドコロ:①文章が難しく敬遠されがち、あるいは読んでもわかったつもりで終わってしまいがちな茂木さんの本。それがマンガをまじえて楽しく読めるo(^-^)o②マンガと文章のリンクが上手③女の子の目にも耐えられる絵音符ペンギンがかわいいアップ

感想:ハウツーだからあんまり多くは語らないけれど、よかったんじゃないかな。値段もお手頃だし。
ただ、それだけに、あっさりしすぎて物足りないと感じる人はいるかも。

ひとつ疑問なのは、どうやって鶴の恩返し法を実践するかという問題。場所がない。思いつくのは自宅くらいだけれど、家は誘惑多いんだよなあf^_^;
新世紀「謎」倶楽部 光文社

評価:★★☆☆☆(2ツ星)
分野:ミステリー
こんな人にオススメ:とにかくミステリーが好きな人、ひまな人、今まで読んでない作者に巡り会いたくて開拓中の人

こんな人には不向きかも:計算されつくしたパズル感が好きな人

概要:院長室、外国人推理科、小児推理科、女性推理科、スポーツ推理科、動物推理科……etc。増加傾向にある犯罪に対応すべく設立された緊急推理解決院には、優秀な探偵師(ホームズ)と助手(ワトソン)がそろっている。依頼人によって持ち込まれる難事件を彼(女)らが鮮やかに解決する!

ミドコロ:①院長室の事件がなかなかハラハラして楽しめる。種明かしぶりもよい。②小児推理科の探偵師がかわいい音符③怪事件推理科(?記憶があやふや。難事件だっけ?死人の手に襲われる話)の探偵師と助手の関係がなかなかw④スポーツ推理科の探偵師に笑ってください(^O^)/


※注意※
次から感想、辛口でネタバレはなしが始まります。読む前に必ず、「読書日記を読む前の注意」のページをみてくださいm(__)m


感想(ネタばれなし、辛口):
まず、この構成というか、着想は面白い。複数の書き手を集めて、一つの物語を作る。これを考えて、実行した人はもちろん、その要求に応えて話をまとめた作者たちにもエールを送りたい。

が。

ひとつひとつの中身はちょっと微妙だぞ。悪くもないんだが。それぞれの短編をひとつの長編にまとめるための制約のせいか、不完全燃焼な感が否めない。

ミステリーの醍醐味はもちろん謎解きである。しかしそれと同じくらい大切なものは(私にとっては)犯人(あるいは謎)を追い詰めていく臨場感である。そして高まった期待が動機とともに明らかにされることでストンと腑に落ちるのである。これぞまさに完成されたミステリーの基本形だろう。

それなのに、犯人が追い詰められない!そして動機はどうでもいいとか言わないでおくれ!

私の高まった期待が着地せずに、わだかまりになってしまったではないか。

そして、作者ごとに話が独立し過ぎている。共通の伏線があるわけでもないからせっかくの舞台が活かしきれていない。

副菜はいっぱいあるけど、主菜はないみたいな。

主菜として意図されている話がどれかはわかるが、別にこの本の中でなくとも成立してしまえるため埋没している。単体としてはおもしろかった。

あとね……外国語ペラペラ設定の探偵がなにゆえ「シッダウンプリーズ」と言う?!教師が生徒に言うんじゃないのだから、そこはエレガントに「There's a seat.」とでも言うべきではないか? いや、私もあんまり英語はわからないけどさあf^_^;

でも歴史推理科とか、じっくり読むとなかなか楽しめそうな作者と一気に会えたという点ではよかったのかもしれないし、まさにそう思わせることが企画者の意図だったのだろうから結果としてはOKかな? うん(^^ゞ

注意:読書日記を読む前