「オレンジジュース」は、ジュースの中でも人気があり定番です。
しかし、果汁100%のオレンジジュースが、手軽に飲めると言っても、ポストハーベスト農薬(収穫後の農薬散布)も、多量に摂り入れてしまいます。
食品のカラクリと暮らしの裏側より、濃縮還元ジュース製造過程の実態をおとどけします。
1.ポストハーベスト
米カリフォルニアなどの農場では、収穫後のオレンジ・レモン・グレープフルーツはブラッシングで傷だらけにされた後、1回目の殺菌剤が散霧状にスプレーされます。
次に白カビを殺す防カビ剤入りのワックスをスプリンクラーのように吹き掛け、3回目は再び緑カビを殺す防カビ剤をスプレーし、やっと出荷されます。
これだけでも問題ですが、ジュースにする際はさらに深刻です。
日本では、そもそも収穫後に農薬を吹き掛けません。また収穫したらまず果物用として選別出荷し、その残りを水洗いしてジュースなどの加工用に使います。
一方、米国では、収穫したオレンジは選別せずに、前述のように3回もポストハーベスト農薬を掛けます。そして最終段階になってから、果物用かジュース用に分けるため、当然、ジュースには多量の農薬が含まれる訳です。
2.フルーツにまかれる農薬成分
白カビ防止=「OPP」(オルト・フェニル・フェノール)は、発ガン性があります。
緑カビ防止=「TBZ」(チアン・ベンダ・ゾール)または「イマザリル」で、TBZは催奇形性(胎児の奇形や生物環境の破壊)があります。
カリフォルニアやトロピカルなど、爽やかなイメージ戦略で販売しているが、所詮、相当に農薬が入ったジュースです。
3.日本の対応
これほど酷い農薬が使われているオレンジ・レモン・グレープフルーツが輸入されても、違反を取り締まらずに、逆に基準を変えて合法化してしまうのが日本政府のやり方です。
農水省も厚労省も口を閉ざしているため、ほとんどの人は実態を知りません。
4.濃縮還元ジュース
果汁100%であっても「濃縮還元タイプ」のジュースは、米国で水分を飛ばして、量を1/5~1/6にします。その際に、加熱殺菌も行われます。
その後、日本に輸送されてから水で5~6倍に薄め、言葉通り100%の果汁を、一旦、“濃縮し還元した”ジュースです。
しかし実際は、濃縮時に果汁本来の香り成分が揮発してしまうため、還元しただけでは飲めたものではありません。
そのため砂糖や酸味量・香料、保存料・安定剤、搾り立てに見せるために「濁り剤」や人工ビタミンCなど様々な添加物が加えられます。
飲んだ時に口に広がる爽やかなオレンジ味と香り、あれは天然ではなく、酸味量と人工香料なのです。そして、発ガン性をもつカビ毒や農薬も検出されるそうです。
さらに、果汁100%ジュースといっても、ビタミンは損なわれています。
ディスカウントストアでは、果汁100%オレンジジュースが100円程度で売られていることがありますが、実態を知った今は、安いからといってもちょっと手を出しづらい。
5.ストレートまたは国産ジュース
ストレートジュースは、そのままフルーツを搾ったものをパック入りに加工したジュースです。これが、私達が普通に思う果汁100%ジュースのイメージです。
しかし言葉に騙されて、散々、濃縮還元をそのようなジュースと間違えて捉えてきました。
ジュースを飲むなら、製造方法を確認して「ストレートタイプ」のほうがずっと良いでしょう。ただ、ストレートでも加熱殺菌されるので、ビタミンは減っています。
また、国産の蜜柑(みかん)ジュースなら、ポストハーベスト農薬は使われていないので、外国産のジュースよりは、全体の農薬がかなり少ないと言えます。
自分の健康のことを考えると、ジュースを買って飲む場合は、価格は高くなりますが、原料が「国産」と表示されているストレートジュースを選択するのがベストです。
さらに、ビタミンも損なわれず安全なのは、みかんをジューサーにかけて飲むことです。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。