陳述書 | 竹原慎二 オフィシャルブログ

陳述書




最後に裁判所に提出した私の陳述書の一部をここに貼って締めたいと思う




【陳述書】


初めに

最初にガンであることが発覚した時はすでにステージ4でした インターネットで調べたところ5年生存率は25%とのことで、私は自分の人生に絶望しました 死の淵に追い詰められ何度も諦めかけましたが家族や仲間に支えてもらいながらガンと向き合い戦って這い上がり昨年なんとか術後5年を迎えることができました


裁判を始めた経緯 

私が信頼していたA医師はずっと膀胱炎だという診断し続けました ところが転医した後ステージ4まで進行しているガンであることが明らかになりました

しかし私も妻もA医師を責めるつもりもお金を要求するつもりもありませんでした 

ただA医師が自ら私たちに説明をして欲しいということだけでした 

ですから私がすべての治療を終えた日の夜、妻がA医師に電話をかけ自らの口で説明して欲しいということを伝えました 

A医師は「カルテを見ないと何とも言えない。明日か明後日にはかけ直す」と一方的に言い電話を切りました その後A医師は私のマネージャーに「今チャンピオンの奥さんから電話があって俺が誤診したと言われた どうしたらいいだろう」という電話をかけてきたと聞きました

結局その電話が最後で直接何の説明もしてくれませんでした 

A医師は私たちと向き合おうとはしてくれませんでしたし直接会っても感情論になってしまうかもしれないと考え私は自分の体調を整えてから弁護士に相談しました 



私が弁護士にお願いした最大の理由は裁判をしなかったら誰からも何も説明してもらえず何もわからないまま終わってしまうからです お金が欲しくて裁判手続きをお願いしたわけではありません


弁護士から相手が交渉に応じない以上、交渉の場に引っ張り出すには裁判手続きをとるしかないこと とはいえ医療裁判はとても難しいこと たとえ慰謝料が認められたとしても驚くような額がもらえるわけではないことも説明されました 

ただ時効が迫っているのでするかしないか決断をしなければならないと言われました


略 


裁判手続き中、友人知人らから「命が助かったんだからもう良いじゃないか 裁判なんてやめとけ」と言われることがありました 言ってくれる方は激励の意味で言ってくれているのだろうと頭で理解しているのですがガンと戦いながら裁判手続きを続けている自分には辛い言葉でした 



医師の意見 

裁判手続き中、協力医を見つけて意見書を書いてもらうか証人として法廷に立って貰わないとA医師の過誤を立証することは難しいと弁護士から言われました 何人もの医師と面談しましたが、名入りの意見書を出したり証人として出廷してもらえる医師はいませんでした ただ名前を出すことは出来ないがカルテを見て意見をくださる医師は何人かいました

協力してくださった医師たちは「一般的な成人男性は急性単純性膀胱炎になることはまずない 膀胱炎であると診断するのであれば尿検査で白血球を計測しなければならないがそもそもAのクリニックの検査キットは白血球を計測することができない 膀胱炎というA医師の診断が正しかったとすると竹原さんは短期間のうちに膀胱炎を繰り返していることになるから複雑性尿路感染症を念頭において基礎疾患を検索すべきであるのに、それをした形跡すらない またもし仮に膀胱炎だったとした場合、1週間程度抗生物質を服用すれば菌は死滅するのにその確認すらしていない これらのことは医学生が使う教科書に出ているレベルの知識であり申し開きのない明白な医療過誤と言わざるを得ない しかも町医者ではなく大学病院の教授という地位にある人であればなおさらだと意見をもらいました 

一審での尋問手続きでA医師は「週に5〜6人の膀胱炎患者を診断している 週に一例は40代男性がいる」と答えた上、弁護士が「何故検査もせず膀胱炎と診断したのですか?」と質問したら「竹原さんが膀胱炎のような感じと言ったからです」と答える始末でした

このことを医師達に報告すると医師達はA医師の回答は呆れて物が言えないと仰ってました 

医師達から教えていただいた文献は裁判所に提出してあります それらを見ていただいてA医師が膀胱炎と診断し続けたこと自体がそもそも誤っいるという正しい判断をして頂きたいと思います 


略 

私としてはせっかく自分の人生に未来というものが与えられたのでこの件についてピリオドを打って未来に向かって進んでいきたいと思っています

裁判手続も最後ですのでA医師には私や妻と真摯に向き合って頂きたいと切に願っています 




以上










じゃあの。