最後の一本 | 竹原慎二 オフィシャルブログ

最後の一本



6月26日 術後14日目


身体から出ている最後の一本の管を抜く予定だった



これが抜ければ繋がれていた生活から開放され僕は晴れて自由の身になれる



ちょっと楽しみにしていた




僕は自分の小腸で新膀胱を作った


それを摘出した膀胱の代わりに尿管と尿道へ繋げた



でも出来立てホヤホヤの新膀胱にいきなり尿を流せなかった



だからしばらくは腎臓から直接この管を通して外へ排尿していた





そろそろ新膀胱の傷も塞がったかなって頃になり造影剤を入れて新膀胱からの漏れがないかレントゲン撮影をした


だがまだ傷は塞がっていないようだった(;_;)/~~~




この日管は抜けなかった




再チャレンジはレントゲン室が混み合っているとかで一週間後となった



うー(;_;)/~~~そんなに先か 



僕はせっかちだからそこをなんとかもうちょい早くならないものかとゴネた


するとY先生から

ここで焦って抜いてしまうと腎盂腎炎を起こしかねない そんなことになれば回復は遅れ入院がさらに長引く
菌が入り込んでしまうことには警戒しなくてはならない ここは慎重にいかなければならないところなんですよ


と説得された



ショボーン(T_T)





わかりました 




わがまま言ってすいません



それでもレントゲン室が空いていたら多少早められるかもって話になった






7月1日 術後19日目 



予定の1週間よりちょっとだけ早まった



午後一 再チャレンジの管抜き


僕は張り切ってナースステーションの前で「行ってきま〜す 今日は多分抜けます 身軽になって戻ってきま〜す 」って看護師たちに声高らかに宣言してレントゲン室へ向かった





今日の担当は研修医だった


あー(;_;)/~~~やっぱりまだ新膀胱からの漏れてますねぇ 



ちょっとF先生呼んできて確認してもらいますね 




そしてF先生登場




うーん (´д⊂)‥漏れてるなぁ
まだだなぁ






あぁ(;_;)/~~~



またまた抜けなかった(。>﹏<。)



僕はあんなに意気揚々と出発したのにまたまた管つきでスタンドガラガラ押しながらナースステーションの前を通った 



そんな僕の姿を見て看護師たちは「えー (¯―¯٥)抜けなかったんですか 残念 でも次こそ大丈夫ですよ」と慰めてくれた



夕方F先生が病室へ来た


パソコンを持ってきて先ほどのレントゲン写真を見せてくれた



前回よりは漏れは減っている
でもまだ漏れはある

この管を入れているから傷の治りが遅いのもある

一度抜いて様子みてみますか もし熱が出るようなら抗生剤を飲む 最悪管を戻すこともあるが一回やってみようか


そして思いきって管は抜かれた



いよいよ新膀胱が尿を貯める仕事を始める




それはそれで大変な生活の始まりだった 





抜いてしばらくしてから気づいた



そんな焦って抜くんじゃなかった😭(笑)







つづく








じゃあの。