手術準備 | 竹原慎二 オフィシャルブログ

手術準備



入院してから手術までの3日間 準備に色々忙しかった

6月9日 手術3日前
朝10時に病院に着いた この日の昼食から流動食が始まる それ以降は病院から出されたもの以外勝手に食べてはならなくなる


最後の食事は下の売店で売っていたマクロビ弁当を食べた


午後になるとF先生から手術の最終説明があった 女房と二人で聞き同意書にサインをした  



夜は元マネージャーのやっさんが見舞いに来てくれた


6月10日 手術2日前

僕はよく考えた上
尿路変更は新膀胱の希望をした

2月にB先生のところで受けた検査手術のでは尿道に癌はなかった 


だがF先生の説明では念のため手術開始してからまずはすぐに尿道の細胞を取り本当に尿道を残していいかの最終確認をするという  それは20分ほどでわかるらしい 


でもその時僕は麻酔で眠っている

万が一 そこで尿道にも癌が発見されれば尿道も一緒に摘出する
新膀胱手術はできなくなり回腸導管手術に切り替えられる


その時のために備えこの日 ストーマ外来の看護師が僕の病室に来てストーマを作る位置にマジックでマーキングした 


シャワーを浴びても消えないようにと上から透明なシールを貼った


午後から畑山が見舞いに来た

その日からうちのジムの藤岡チャンピオンら選手数人が茨城で走り込みキャンプの予定だった 畑は選手とトレーナーを車で送ってきた帰りだった



夕方は竹田さんが見舞いに来た 


腹のシールを見て 「これ何? 」
って聞かれたんだが僕はとっさに

「んーあさっての手術がうまくいくよう 願掛けかな」って答えた 


竹田さんは「へーそうなんだ」とそれ以上聞かなかった



当初の予定では今日の夜まで流動食が出ることになっていたのだが念のためってことで昼で終わることになった(T_T)



もう腹ペコだった




ウー (;_;)/~~~ハラヘッタ (*´﹃`*)



6月11日 手術前日


この日は2㍑のマグコロールという下剤を飲んで腸の中を空っぽにする


ポカリスエット味でそこまで不味くはないがトイレばかり行って忙しかった


汚い話だが何度もトイレに行くのでケツはヒリヒリだった 


看護師が軟膏を持ってきてくれた 


毎回塗るのだが またすぐにトイレで催す (¯―¯٥)


夕方くらいには全部出し切れたようで収まった


夜は病室に麻酔科の医師がやってきた

「よかったー まだ奥さんもいてくれて
一緒に聞いてください」と言って麻酔と痛み止めの説明を始めた



この麻酔科医 めっちゃ面白い人だった  話し方から関西出身の人かなって思った


手術中は気道確保のため喉に管を入れている 手術が終わったらその管を抜く前に大きく深呼吸をしてください  

その後もとにかく深呼吸して下さいと言われた


麻酔科医は僕が目が覚めたら深呼吸してくださいとジェスチャーつきで何度か言いますわ もし何言ってるかわからなくても この顔見たらあー深呼吸しろって言ってるんだと思い出してください と言った



僕は髭を伸ばしていた 抗がん剤治療中 髪は抜けても髭はなくならなかった なんとなく髭がある方がカモフラージュになるかななんて思ってそのままにしていた


麻酔科医は「その髭はこだわりの髭ですか?」と聞いた


手術中気道確保の管を頬にテープでとめるのだが 髭があると剥がれやすいのでできれば剃れないかって話だった


こだわりなんて全然ないから 剃りますよ 

僕はせっかちなので看護師に電気シェーバー借りて今すぐ剃ると言った 


するとその麻酔科医 「いや 今じゃなくていいっす 明日の朝で十分間に合いますっから ここのは辞めた方がいいっす 絶対奥さんに自分のシェーバー持ってきてもらった方がいいっすから」と止めるんだ



なんで???


ダメ???




と思っていると 





「病院のシェーバーってあれっすから 
頼めば貸してくれるとは思うけど…

あれ下の方 ガンガン剃ってるやつっすから 」




あぁ…そういうことか… 




それはやめておいたほうがいい 
教えてくれてありがとう
明日の朝自分のやつで剃っておくわ



僕は女房に明日絶対にシェーバー持ってくるの忘れないようにと頼んだ


女房は自分の手の甲にマジックで「シェーバー」と書いて帰った


癌になって何度も恐怖が襲ってきたが
この夜は特に怖かった

明日の手術が不安でたまらなかった


こういう時ドラマでは手紙を書いていたりするが 僕も書こうとノートとペンを持ったがやっぱりやめた







 

つづく





じゃあの。