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クルック「はい、ストップ!そこまでだ。これが解答だ。いくつあっていたかを数えてくれ。」
クルックに渡された解答シートと僕らの作った地図を見比べると… 全て正解だった!
コタロー「全問正解だ!」
クルック「よし、結構できるもんだな。たいしたもんだ。」
コタロー「これくらい軽い軽い!」
…軽いと言ってみたものの、がんばったことが、うまくいったときには嬉しいものだし、さらに誉めてもらえると嬉しさが倍増するものだなと感じた。自然と笑顔になる。
隣を見ると同じチームのマキコもにこにこしている。同じことを考えているのかな?
クルックは、エミリー姐さんからトレーニングシートを受け取ると得点欄に20点(満点)と記入した。
それから、クルックは神妙な顔で話しはじめた。
クルック「さて… 今、お前らにやってもらったことは、たくさんある情報の中から使える情報だけを選び、そして組み合わせて考えるということだったよな?」
「はい」
コタロー:(あれ?エミリー姐さんも一緒に答えている。エミリー姐さんはネタを知っていたんじゃないのかな?)
クルック「実は、現実世界でもまったく同じなんだよ。現実世界でも新聞やらテレビやらインターネットやらでいろんな情報が流れているけどな、その中にはとても役に立つ情報もあれば、まったく役に立たない情報もあるし、真っ赤な嘘、でたらめな情報なんてのもあって、それらが平気で流されているよな?」
「はい」
クルック「うん、だから俺達はそんなごちゃごちゃした中からちゃんとした情報を… 正しい情報を見つけ出さなけりゃいけないんだよな。そうしないとみんなパニックになって、世の中がおかしくなっちまうだろ?」
「はい」
クルック「そうそう、おかしな話や都合の良い話に乗って、大失敗しないようにもしろよ。
都合の良い話、上手い話は、まずは変じゃないか?って疑ってみることだ!自分の頭でちゃんと考えてみることが大事なんだ。悪いおとなに騙されないようにしろよな。」
「はい!」
クルック「よし!いい返事だ。次は、音楽室に行きな。 それじゃ、またな。」
クルックに別れを告げると僕たちは理科室を出た。
地図を作ったら上手くいった・・・そして、クルックが誉めてくれた…
誉めてくれるとなんとなくそのおとなのことを好きになる。そして、その後にそのおとなが言ってくれることには、ついついちゃんと聞こう!って、そんな気持ちになるもんだね。
役に立つ情報っていうのは、自分で見つけることが大切なんだろうね。なんだかちょっぴりチカラがついたような気がする。今度からニュースも見てみようかな…
僕たちは、次の部屋にはどんな人がいるのだろうか?とちょっとドキドキしながら廊下を歩いていた。
つづく
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【解説】
大震災発生時には、各種交通機関がマヒすることに加えて、各種情報網も遮断されることが予想されます。そして、渋谷駅など大きな駅の周辺には、交通機関の復旧を待つ帰宅困難者が集まり、その数は10万人に達すると予想されています。(2005年 中央防災会議発表)
その際に発生すると言われているのが、デマなどの間違った情報です。真贋を判断できない状況下で、不安を煽るようなデマが流れたりすれば、大衆がパニック状態に陥って、多くの怪我人が発生することにもなりかねません。情報を読み解くチカラは緊急事態において、より強く求められるものと言えそうです。
