10月1日は、多くの企業が内定式だったのではないでしょうか。
僕は、某企業の内定者向け研修の講師をしていました。ビジネスシミュレーションを使ったウィル・シード社の研修です。
シミュレーションは、チーム対抗戦です。作戦タイム、実行タイム、振り返りタイムと3つのフェーズに分かれていて、それを3回繰り返します。めちゃくちゃ面白いですよ。
受講生は、振り返りフェーズの中で、実行タイムや作戦タイムにおける成果と課題を考えるのですが・・・
そのときのみんなの言動を観察していると、成果と課題を明確にし、非常に有意義なディスカッションをして、次につなげているチーム、上手くいったから自分達に課題は特にないとしてディスカッションがあまり盛り上がっていないチーム、さらには、次の回にいかにして勝つかに意識が行ってしまっているチームなど、さまざまでした。
これらの行動特性を分析すると・・・
他のチームとほぼ同じ時間、同じ経験をしている中で、その中から成果と課題を上手に抽出して議論しているチームからは、課題発見力の高さや自分自身を鼓舞するセルフモチベーターとしての片鱗が見受けられます。
有意義なディスカッションができているチームは理想ですね。
上手くいったから課題は特にないとするチームは、課題発見力が弱いとも言えますし、自己過信に陥り、将来失敗することが予想されるわけです。しかし、本来フォーカスすべきこと、振り返りをきっちりと行い、成果と課題を考えるという点では、ブレていないと言えます。
改善が最も求められるのが、3つ目のチームです。意識が本来フォーカスすべきところではないところに行ってしまい、やるべきことに集中できていないというのは、ビジネスパーソンとしては致命的です。
ビジネスシミュレーションのゲーム性の虜になり、勝つことに夢中になる、ということは、好きな仕事に熱中できる、という点では良いかも知れません。しかし、本来やるべきことをさしおいて、自分のやりたいこと、関心あることに没頭してしまうという傾向があるとも言えます。恋愛の悩みで仕事が手につかなくなるタイプもこれに近いかも!?
組織の中でみんなで一致団結して成果を出していこう、という場面において、周囲の足を引っ張る可能性があります。
プロフェッショナルなビジネスパーソンは、自分の情熱の炎を燃やしつつ、その一方で、冷静に全体を見渡した上で、チームや組織にとって今は何をすべきかを考え、そこに集中できる人なのです・・・という感じの話をしました。
ところで、入社するとそこには会社のビジョンやミッションがありますが、同時に個人としてのビジョンやミッションも存在します。そのバランスをしっかりと取っていくのが理想のキャリアを創る上で効果的なのです。
多くの学生が就職活動を通じて自己分析を時間をかけてじっくり行います。
その中で、自分は何をやりたいのか?何ができるか?将来どうなりたいのか?ということを突き詰めて考えることになり、そして、自分の方向性を明確にする方も多いことと思います。
それをしっかりと自分の言葉で話せることが就職面接で評価されるから、という側面もありますよね。
しかし、就職活動の延長で入社すると手痛いしっぺ返しを食らいます。
就職活動を通じて考えてきた自分の方向性だけで、仕事ができるか?と言ったらそうではないからです。
会社としての方向性を深く理解しつつ、それと自分の方向性を上手に調和させることが求められるのです。
まずは、組織に貢献することが大事で、結果的に自己実現できるように自分のキャリアの方向性をもう一度考えることが必要なのです・・・という感じの話もしました。
働くということは、『傍』を『楽』にするとも言いますが、周囲を喜ばせて初めて、『はたらいている』と言えるのかも知れません。
まずは与えよ、という言葉もありますが、お互いが欲しいものを与え合えるような組織だったら、素晴らしい成長が期待できますよね。僕の担当した研修を受けたみんながそんな場を創ってくれたら、最高です!