熱気うずまく会場。
まだ照明が落とされている
真っ暗な舞台を眼を見開いて
見守る大観衆。
誰もが息をのみながら「その瞬間」を
今か今かと待ち望む。
そして・・・
彼は来た!!
ステージに立つ彼をスポットライトが
照らし出す。
光と闇のコントラストの中、
大音響の曲が流れ始め、
その大音響すらかき消すかのような
大観衆の歓声を受けながら、
彼は歌い踊り始める・・・。
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大観衆を魅了するエンターテインメント。
それは、
人が生きていく上で、絶対必要か?
これが無ければ人は生きていけないのか?
そう言われたら、
そうではないのでしょう。
ただし
エンターテインメントの無い世の中、
エンターテインメントの無い人生、
・・・それは味気ないものですよね。
そして、
人が心に抱く夢や希望
それらもこれと同じようなもの・・・
なのかもしれませんね。
夢も希望も無い世の中、
夢も希望も無い人生、
人はそれでも
生きてはいけるのでしょうが、
やはり味気ない人生になりますよね。
今回は人に夢と希望と熱狂を与え続けた
伝説のエンターテイナー
マイケル・ジャクソン
の言葉をご紹介します。
最高級の歌とダンスで観衆を魅了する
マイケルのステージですが、
その中でも度肝を抜いた演出と
いわれたのが、
1992年にルーマニアのブカレストで
行われた「デンジャラス・ツアー」の
オープニングでした。
この時、彼が取った行動とは・・・。
【華麗に歌い踊るマイケル・ジャクソン】
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"To live is to be musical,
starting with the blood dancing in your veins.
Everything living has a rhythm.
Do you feel your music ?"
「生きることは音楽的であること。
体内の血が踊り出すところから始まる。
すべての生命がリズムを刻んでいる。
君は、君の音楽を感じているかい?」
(マイケル・ジャクソン)
「キング・オブ・ポップ」と称される
マイケルの偉業。
それは、
・全世界でのアルバム&シングルの
販売総数 3億5000万枚以上。
・今日世界で最も権威ある音楽賞の
ひとつとされる
『グラミー賞』13回受賞
(38回ノミネート)
・1982年リリースのアルバム
『スリラー』
はギネス記録に
「史上最も売れたアルバム」
として認定
(売り上げ枚数は諸説あるものの
ギネス世界記録においては
6500万枚の認定)
等の数々の記録だけで無く、
亡くなってから10年がたとうとしても
いまだに彼の
その姿が、
その歌声が
ファンたちの心に感動を与え続けている
・・・ということに
最も表れているのかもしれません。
そしてそれはまた、
彼が永遠の時を生きている・・・
そうも言えることなのかもしれませんね。
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"Please go for your dreams.
Whatever your ideals,
you can become whatever you want to become."
「夢に向かって突き進んでください。
あなたの理想がなんであれ、
あなたは、あなたのなりたいものに
なれるのだから」
マイケルの夢はなんだったのでしょう・・・。
彼が1988年に推定3800万ドル(約39億円)で
建築した
「ネバーランド」
は敷地面積が1092万m2に及び、
(東京ドームおよそ232個分の敷地です)
遊園地、動物園、ゲームセンター、
マンション、レコーディングスタジオ
などを併設。
敷地内には機関車まで走っていたそうです。
「ネバーランド」とは元々は
童話『ピーター・パン』に登場する
そこに行けば、年を取らなくなり
移り住んだ時の姿のままで過ごす世界。
ということは、
マイケルが夢見たものは、
ネバーランドで過ごす
「永遠」
の世界・・・
だったのかもしれないですね。
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"Hope is such a beautiful word,
but it often seems very fragile.
Life is still being needlessly hurt and destroyed."
「希望はとても美しい言葉だけど、
非常に壊れやすく脆い。
人生は、不必要に傷つけられ、
台無しにされることもまだある」
マイケルは「ネバーランド」に
病気の子供達や貧しい子供達を招くなど
チャリティにも熱心で、
1992年に彼が設立した
Heal The World基金
は世界中の難病患者を救っているそうです。
一方で、マイケルは金銭目的で
訴えられることが多く、
マスコミからのゴシップ報道や
偏見報道にも悩まされたそうです。
何が真実か私にはわかりませんが、
少なくともマイケルは有罪判決を
受けたことは一度もないそうです。
「希望はとても美しい言葉だけど」
の言葉は、
世界中を敵に回したかのような
マイケルの悩みや心の痛みを表す、
そんな哀しい言葉なのかもしれませんね。
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"In a world filled with despair,
we must still dare to dream.
And in a world filled with distrust,
we must still dare to believe."
「絶望に満ちた世界にあっても、
あえて夢を追わなければならない。
不信に満ちた世界にあっても、
あえて信じなければならない」
この言葉がマイケルの人生の全てを
表しているのかもしれません。
人の幸せを願い、
困った人に手を差し伸べる純粋な心。
4オクターブといわれる音域を誇る声と
人の心を魅了し、
目を釘づけにするようなダンスと
圧倒的なステージパフォーマンス。
それらを持つが故に、
直面し続けなければならなかった
世界の、そして人の心の闇。
それでも彼が追い続け、信じ続けた夢。
それは
誰もが豊かに暮らせる世界なのか、
それとも
永遠の時だったのか・・・。
その答は私たちにはわからなかったとしても、
私たちも、私たちなりに、
彼の言葉のように
「自分は自分が描く理想の自分になれる」
そう信じて、
この世界が、
決して素晴らしいことばかりではない
世界であったとしても、
それでも夢をもって
希望を信じて
生きていきたいですね。
【マイケル最大のヒット曲 "Billie Jean"。
彼の代名詞の一つ「ムーンウォーク」を初披露した曲でもあります】
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We Are the Champions / フレディ・マーキュリーの世界
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1992年にルーマニアのブカレストで
行われた「デンジャラス・ツアー」の
オープニングでは、
ステージに現れたマイケルはなんと、
1分半以上、
一言も発せず、微動だにせず、
ミケランジェロのダビデ像のごとく
ステージ上に仁王立ちし続けたのです。
観客が興奮し総立ちになる中、
それでもマイケルは動きません・・・。
その後、ゆっくりとサングラスを外し
1曲目の「JAM」を歌い始めたのは
彼がステージに現れてから
2分以上たってのことでした。
マイケルにしか作り出せない、
この奇跡の「間」によって、
観客は大興奮状態になり、
彼が歌いだす前から失神者が続出し、
スタッフに運び出されたそうです。
これこそが本当の
" THIS IS IT "
究極のエンターテインメント
なのかもしれませんね。
【このシーンです。この姿のまま1分半。
動画でご紹介できないのが残念です】