雪の降る凍てつくような冬の朝、
町中の景色が白一色となった
世界の中で、
雪の重みに負けず、
その重みに耐えて、
まっすぐに立ち続ける竹の姿には、
「背負った重荷に決して負けない」
そんな力強さを感じますよね。
轟音を上げながら吹きゆく風が
大木をもなぎ倒す台風の時でも、
その柔軟性を活かし
身をたわませて風の力を逃がしながら
じっと耐える竹の姿には、
「困難を受け流す」
しなやかさの大切さを教えられますよね。
この竹にちなんだ故事成語に
「破竹の勢い」
というものがあります。
「物事の勢いが激しく、
とどめることができない様子」
の例えであるこの言葉、
その由来はというと・・・
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「竹にはフシがある。
そのフシがあるからこそ
竹は雪にも負けない強さを
持つのだ」
(本田宗一郎)
竹は20cmほど伸びては成長を止め、
フシをつくり、
また成長しての繰り返しをしながら
伸びていきます。
そして竹のあの強さは
フシがあるからと言われます。
私たち、人間にとってのフシを作る時、
それは人生の逆境の時でしょう。
逆境時にその試練に負けずに
努力し乗り越えていくこと。
それが雪に負けない=困難に負けない
人としての強さを作り上げていく。
本田宗一郎のこの言葉は、
私たちにそんなことを教えてくれて
いるのでしょう。
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「耐える心に
新たな力が湧くものだ。
全てそれからである」
人生の試練。
それは身を凍らせるような
極寒の中で重荷を背負うような
ものかもしれませんし、
荒れ狂う暴風の中で、
吹き飛ばされることなく、
その場にとどまり続けるようなもの
なのかもしれません。
人は誰もそんな試練に耐え
乗り越えていかなければ
先には進めないのです。
そして
その雪の重みに耐え、
風圧に耐えることにより、
人生を先に進める力がその身に宿る。
逃げずに立ち向かうこと、
「耐える」ことが全ての出発点。
成功や栄光を望むのはその後のこと。
私たちも試練の時に出くわした時、
この言葉を思い出すと、
いいかもしれませんね。
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「必死のときに
発揮される力というものは
人間の可能性を予想外に
拡大するものである」
本田宗一郎の人生。
それはこの言葉によってもまた
表されるのかもしれませんね。
絶え間なく努力を続け、
試練に立ち向かいながら、
必死に、全力で
自分の可能性を広げていった
彼の生き方。
私たちも見習って、
強く、しなやかに
生きていきたいですよね。
【バイクにまたがる本田宗一郎】
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「破竹の勢い」
という言葉の由来。
それは、
3世紀の中国、晋(西晋)の時代に
さかのぼります。
晋の国が呉の国を攻めた際、
軍議ではその侵攻を慎重に行うべきだ
という意見が主流となった時、
杜預という将軍が、
「我らの勢いは例えるならば、
竹を裂く様なもので、
二三節を絶ってしまえば
刃の勢いを受けばらばらになり、
後は手で裂くことができます」
と主張し進軍を続けた結果、呉を倒して
晋が中国を統一した・・・
という故事によるものです。
杜預の言った「二三節」とは、
竹のフシ(節)と季節の単位である節を
かけたものだそうです。
私たちも「破竹の勢い」を持って
人生を進めていきたいですね。