「この世のすべてに
終わりがあって、
人生にも試合にも
終わりがあって、
いつと知ることはできなくても
1日1日、1球1球
かならず確実にその終わりに
近づいている。
だから、
きらめくような生命をこめて、
本当に二度とないこの1球を
精一杯打たねばならない」
(「エースをねらえ」 より)
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「エースをねらえ」
は名門・県立西高テニス部に入部した
主人公の岡ひろみが、
様々な苦難を乗り越えて
一流テニス選手へと成長していく過程を描き
少年少女を中心にテニスブームを起こした、
あの松岡修造さんも愛読したという、
数あるスポーツマンガの中でも
金字塔ともいえるような作品です。
上のセリフは、ひろみのコーチ
宗方仁が病に侵され
自らの命が燃え尽きることを知りながら、
確実に終わりに向かって進んでいく、
でもそれは、
後で振り返ってみることでしか
実感できない、
1球にかける思い、
そして
時間のかけがえのなさ、
を語ったものです。
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ベテルギウスという名の星、
皆さんもご存知かもしれません。
・オリオン座のα星。
・ギリシャ神話のオリオンの右肩にあたる赤い星。
・全天に21ある1等星のうちの一つ。
さらに詳しく言うと、
・位置は地球から約642光年
(比較的、近いですね)
・地球からの見かけの大きさが、
太陽を除いて全天で最も大きい恒星
・直径は14億キロで太陽の1000倍
(太陽系の中心に置いたら、
木星軌道の近くまで達する大きさ)
そしてさらにマニアックな話をすると、
宇宙戦艦ヤマト(オリジナル版)が
重力に引き込まれそうになり、
巨大コロナに向けて
波動砲をぶっ放したのが
「オリオン座α星」
という設定だったので、
ベテルギウスのことですね。
このベテルギウスは、今
星として最後の時を迎えようとしているそうです。
ベテルギウスが主系列星となったのは
1000万年前。
太陽を含めた恒星が輝くのは、
水素の核融合によるものですが、
核融合が進むと炭素や酸素など、
様々な元素が生まれ
この時の膨大なエネルギーで温度が上がり
星は膨張を始めるそうで、
こうなると星はもう晩年となり、
やがて自らの重力を支えきれなくなり
急速につぶれて、
大爆発を起こし最期の時を迎えます。
ベテルギウスはこの状態にきていて、
星の寿命の99.9%が終わっており、
最近の研究では、
爆発の兆候とみえる現象も
観測されているそうです。
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1000万年という
気の遠くなる時間を生きてきた、
ベテルギウス。
私たちにとっては、
「永遠」とも思えるような時間にも、
終わりは来るのです。
そして、
今ここにある、
楽しさも、幸せも、試練も、
人生でさえも、
宇宙の時の流れから見たら、
瞬く間にもならないような
ほんの短い時間の中で、
1日1日、確実に終わりに向かって
進んでいる・・・
それもまた
動かしがたい事実なのです。
だからこそ、
今の自分がどんな境遇にあろうと、
自分が生きていること、
家族や、友人たちと
一緒の時を歩めていることに感謝して
本当に二度とないこの一日一日を、
きらめくような生命を込めて、
精一杯、大切に生きていく。
心していきたいですね。
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