人類が生まれる前、はるか昔から、
時は無限につながり、
その終わりはこの宇宙が続く限り
永遠にありません。
だけど、
私たち人に与えられた時間は、
それを私たちがどう考え、
どう感じていようと、
その長さは有限のもの。
人も動物も植物も、
そして地球や太陽にでさえ、
「さよなら」の時はいつか必ずやってきます。
だからこそ私たちは、
その限られた時間を精一杯生きて、
楽しく過ごさないともったいないですよね。
それでも、
生きていれば色々なことがおきるもの。
泣きたい時、嘆きたい時、怒りたい時、
もしもあなたが、
自分の感情を抑えきれなくなった時、
この人の言葉を思い出してみると
いいと思います。
「嫌な話になったとしても、
顔だけは笑うように
しているのよ。
井戸のポンプでも、
動かしていれば、
そのうち水が出てくるでしょう。
同じように、面白くなくても、
にっこり笑っていると、
だんだん嬉しい感情が湧いてくる」
(樹木希林)
顔だけでもいいのです。
苦笑いでも作り笑いでも
いいのだと思います。
「いつも笑顔でいないと、
あとで振り返った時、きっと
『もったいないことをした』
と思っちゃうわよ」
彼女のそんな声が聞こえてくるようですね。
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なぜそんなに淡々としていることができたのでしょう。
「『自分がいつまでも』
っていうことが
美しいと思っているなら、
この世の中に排除されたら
つらいでしょうけど。
それが普通だと思っていたら、
排除されるっていうことは
ひとつもいやじゃないわよ」
全身をガンに蝕まれながら
決して絶望した姿を見せることなく、
最後まで淡々と生きぬいたその姿は、
女優として様々な役を演じ、
見る人たちを楽しませ、感動させ
脚光を浴び続けた彼女の
「人生の光」
以上に、
人の心におだやかで柔らかな光を
さしかけてくれたのかもしれませんね。
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人に許された時間には限りがあるもの。
それはそれで事実と認めながらも、
この人はこう考えていたようです。
「生命は永遠のもの
だと思っています。
現在、
このように服を着た樹木希林は
死ねばそれで終わりですが、
生命というものはずっと続き、
またいろいろなきっかけや
縁があれば、
次は山田太郎という人間として
現れるかもしれない」
それは真実かもしれませんし、
あるいは、
そうではないのかもしれません。
だけど
人の命は一瞬だけど永遠。
そう信じることも自由ですよね。
自分に許された時間を精一杯、
全力で生きて、
世のため、人のために働いて
でもそれを特に他人に恩を着せることなく、
「ああ、楽しかった」
そう言って自分の時間を終えて、
あとは、
「もしかしたら、またね」
そう言って、
私たちに手を振りながら
この世を去っていった樹木希林さん。
目の前にある事実や自分の運命を
淡々と受け入れて
にこやかに去っていかれた後ろ姿は、
風や雨に負けずに
自由にそよぎ続ける柳の枝のような、
そんな強さを持った
しなやかな生き方
それを私たちに示してくれた
のかもしれませんね。
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