あなたにも心に描く

 

「理想」

 

の人物、

いるのではないでしょうか?

人によって

心に映るその姿は

さまざまかもしれません。

 

 

もし、あなたが

 

「自分の理想の人物って誰だろう?」

 

という

 

もやっ

 

とした感じを持たれているなら、

 

 

例えば

こんな人はどうですか?

 

 

口数は少ないけれど、
決して物事に動じない、

平常心の持ち主。

常に思慮深く、

自分自身の持つ価値観に従い、

 

その価値観にあった

自分であり、

 

その価値観にあった

人生を送るために、


筋道を通してものを考え行動する。
 

 

それでいて、

いざという時の判断力に富み、


一度口を開けば、

誰であろうと説得するだけの

度胸も教養もある。


誠実で、仁愛に富み、

誰からも愛され、

尊敬される人物。

 

 

山のように巨大で安定した

おおらかな心で

人をつつみこみ、

 

時に、

 

炎と噴煙をふきあげるかのように、

迷わずに、

強く激しく行動する人物。

 

 

そう、

あの桜島のように・・・。

 


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道は天地自然の物にして、

人はこれを行うものなれば、

天を敬するを目的とす。


天は我も同一に愛し給ふゆえ、

我を愛する心を以て人を愛する也。

 
(-口語訳-)


道というのは、

この天地のおのずからなるものであり、


人は

これにのっとって行うべきものであるから、


何よりもまず、

天を敬うことを目的とすべきである。


天は

他人も自分も平等に愛したもうから、


自分を愛する心をもって

人を愛することが肝要である。

(西郷南洲顕彰会発行『南洲翁遺訓』より抜粋)

 

今年のNHK大河ドラマの主役、
西郷隆盛。

 

ドラマで描かれている

「西郷どん」

ファンの方も多いと思いますが、

 

ここでは史実と伝えられている

情報に基づく西郷像のみを

扱わせて頂きますね。

 

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西郷はよく知られている

肖像画にもあるように

 

目が大きく、
しかも黒目がちであったと

言われています。




その黒目がちの目から発する眼光には、

相手を圧倒するような威厳があり、

 

参議 (明治政府の首班) でも

両手を畳について話し、

 

目を見ながら話ができる者は
いなかったそうです。


道は天地自然の未知なる故、
講学の道は敬天愛人を目的とし、
身を修する克己をもって終始せよ。

 

西郷が終生心がけたと言われる

自己目標が、

「敬天愛人」

という言葉で現される思想だそうです。


その言葉の通り、

 


天を敬い天と同じように、

誰へだてなく愛情を注ぎ、

 

そして

 

自らを厳しく律し、
無私無欲の人であること


西郷はそれを、

終生心がけたと言われています。

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間違いを改めるとき、
自ら間違っていたと気付けば

それでいい。
 
そのことを捨てて、
ただちに一歩を踏み出すべし。

 
間違いを悔しく思い、
取り繕うと心配することは、

 
たとえば茶碗を割り、
その欠けたものを
合わせてみるようなもので、
意味がないことである。



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「不倶戴天の敵」


であった、

薩摩と長州による薩長同盟。


そして江戸の町を戦火から救った、
江戸城無血開城。


それらを実現させたのは、
 
もちろん、


坂本龍馬や勝海舟らの

存在と尽力も

大きかったと思います。


しかしながら、

 

彼らと並んで、 

時代の本質や先を見る

確かな目を持ち、
 
それが、


「道として正しいこと」


と自から判断したら、

それまでの藩や、

自分自身の行動をひるがえしてでも、

 

その道を断固として進んでいく

 

勇気と判断力と行動力。


西郷のその様な

人間性があってこそ、
成立した出来事だった。

そう思います。 

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己を尽くして人を咎めず。
我が誠の足らざるを

常にたずぬるべし。


我を愛する心を以って人を愛せ。
自己を許すが如く人を許せ。
人を責めるが如く自己を責めよ。



西南戦争で、

明治政府に対し不平を持つ

士族の指導者、

すなわち、 

 

朝廷に背いた
「賊軍の将」
として西郷が死んだ際、


明治天皇は、

その知らせを受け取ると


「西郷を殺せとは言わなかった」


と洩らし、

嘆いたそうです。


明治天皇のこの言葉。


その曇りの無い大きな瞳で、

日本の未来を見つめ続け、

 

この国を明治という

近代の世へと導いた。


そして、


明治天皇から、

一般の民衆まで、


全ての人に対して、


いつでも謙虚に、


自分に厳しく、

人に優しく、 


人の痛みを

自身の問題として考えられる、

「敬天愛人」

の精神で接し続けた、


そんな西郷隆盛の生涯に対する、

 

何よりも大きな勲章だった・・・

 

かもしれませんね。

 

 

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