長野県洋菓子技術コンテスト開催日。

Shimizuの若手スタッフも参加した。



自分も10年前くらいまでは、毎年エントリーして来た。色々な賞をもらってきたし、海外の飴細工のコンテストにも挑戦できた。

それはそれでいい経験だったし、何かに挑戦するという意味では大切なことだったと思う。



今は家庭でもお菓子が作れて、
ちょっとお金を出せば、家庭でも機械やAIを買って、菓子屋以上のものが作れてしまったりもする。


そんな時代の流れにいながら、
数十年も前のコンテストとほぼほぼ変わらない枠組の中で作品を作ることに、どれだけの価値があるんだろうか、と疑問に思う。



そこで培った技術は、普段の仕事に活かされているのか。

もっと言えば、その技術を使うシーンがどれだけあるんだろうか。


当然、その意味と価値を作るのは、やっている本人たちと職場環境だし、コンテストに参加して、色々な試行錯誤をすることで、自分の引き出しが増えていくことは素晴らしいこと。大切なことではある。

誕生日や結婚式など、年に数回しか使う場面はないかもしれないけど、そのアイデアの引き出しがあることはとても大切。



昔は、コンテストで賞を取れば有名になれるとか、給料のいい店に雇ってもらえるとか、それもコンテスト参加理由ではあっただろうけど。

もちろん、自己満足の世界だし、それはそれでいい。

好きでやっている人たちを否定する気はない全くないし、むしろ凄いと思う。



でもしかし。

それはいらないだろうなって思う技術というか技法というか、そんなのがたくさんある。


昔から、誰にでもできなきゃいけない必須技術と言われるものでさえ、今は機械ができる。しかも、正確に速く。

それ、どこでいつ使うの?ってのも。


まあ、それも活かし方次第ではあるけど。

できないよりはできた方がいいかも知れない。


でも、パティシエの本当の技術って、そんなことじゃなくて、それを基礎にしたものを使って何をするのか。

スタッフたちには、コンテスト参加が、作品作りとか技術習得や商品開発のアイデアに留まらず、もっと広い意味でのクリエイティブな発想を養うための時間であって欲しい。