今回、9月定例会での私の一般質問の内容を要約したものを順次掲載していきます。

 

議題1「西尾市の新たなまちづくりについて」

 

 6月、認知症対策を強化するため、政府が認知症の発症や進行を遅らせる「予防」に重点を置いた新たな大綱を関係閣僚会議で決定した。市として、認知症サポーター養成講座の周知による参加者の増加促進と、これまで以上に強い地域コミュニティの構築を促すことも考えられるが、今後の認知症対策についての見解を伺う。

 認知症予防には、運動機能の維持や社会参加が有効とされており、本市においては大綱で示されている「通いの場」について、高齢者を引き付けるような趣向を凝らした事業展開を図りたいと考えている。身体のストレッチを行う「まちの体操教室」や「シルバー元気教室」、簡単な読み・書き・計算を行う「脳活塾」を推進するほか、「お金を賭けない、タバコを吸わない、お酒を飲まない」の「3ない」をモットーにした「健康マージャン」の実施も検討していく。また、引き続き、認知症サポーターの養成を図るほか、認知症地域支援推進員や認知症初期集中支支援チームの活動を通して、認知症になっても住み慣れた地域で暮らしやすい地域を目指していく。

 

 私が昨年6月に提案し、今年4月に市役所長寿課内で開始された「地域包括支援センターの総括及び支援に関する業務」について、配置人員の詳細と期待する効果について伺う。

 看護師2名、栄養士1名、介護福祉士1名の専門職で、すべて高齢者支援の経験がある女性で構成。地域包括支援センターや高齢者支援のボランティア、地域住民との連携強化を図ることで、地域包括ケアシステムを一層推進できるものと期待している。

※「地域包括ケアシステム」→地域における「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」の5つのサービスを一体的に提供できるケア体制を構築しようとするケアシステムです。参考サイトこちら(別窓)

 

 「地域包括支援センターの総括及び支援に関する業務」の開始から数か月間の取り組み、今後の予定、現段階での課題について伺う。

 長寿課に配置した生活支援コーディネーター4名は、4月から地域包括支援センター職員が参加する体制整備事業会議に参加したり、地域の「まちの体操教室」や「シルバー元気教室」、「サロン」など、高齢者が参加する地域資源の現状把握や人的交流による顔の見える関係づくりを行っている。また、先進地である豊明市に出向き、同市のコーディネーターとの交流により、現場でのノウハウを学んだほか、県主催の研修へも参加し、必要な知識や技能習得に努めている。課題としては、地域包括支援センターからでは、コーディネーターの日々の動きが分かりにくいために、情報共有の仕組みづくりが重要。現在、情報共有管理システム稼働に向けて準備を進めている。今後については、コーディネーターの日々の活動の積み重ねにより、毎月開催している多職種協働カンファレンスに参加し、介護予防や自立支援、重症化抑制の一助となるような活動を行っていく。