12月定例会一般質問では16人が登壇。私は、初日の午後に登壇しました。主な質疑内容を掲載します。

 

今回は議題3では、市が取り組む「防災・減災対策」の中で、特に市民要望の大変多い『命山・津波避難タワー建設』について、私から具体的な取り組み提案(命山・津波避難タワー建設検討協議会(仮称)の設立)をさせていただきました。設立に向け大変前向きな答弁があり、今後の市の取り組みが期待できます。

 

次年度より、西尾市の防災・減災対策は官民協働により新たな一歩を踏み出します。

 

 

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議題1『地域で子どもを育てる仕組みづくりのさらなる充実について』
(問)ひとり親家庭をはじめ、最近の相談傾向と地域の課題、行政の対応は。
(答)相談の傾向については、ひとり親家庭では就労相談や生活、子どもの進学に関わる貸付金などの相談が多くなっている。乳幼児の育児の面では、食事や排せつなどの基本的生活習慣をはじめ、身体の発育や言葉の発達、しつけの仕方などの割合が多く、子どもの成長につれて性格や生活態度、親子関係に関することや、不登校や友達関係など学校生活に関する事などの相談事例が見受けられる。最近は発達障害に関する相談も増えており、療育センター、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの利用者が多くなっている。相談から見えてくる課題は、ひとり親家庭では子育て負担の大きさや経済的な困難さがあること、育児全般では情報不足や周りに相談できず不安を抱えていること、支援者が少なく、親子を取り巻く豊かな人間関係が不足している事などが考えられる。また、発達障害に関しては、早期発見と対応が進み、社会的な関心も高まっている中、十分なサービスを提供できる体制が整っていない事などがうかがわれる。行政の対応としては、子育ての各種給付金制度、子育て支援センターや保育園・幼稚園での親子支援、発達に関する療育支援、障害児支援事業所との情報共有などに取り組み、必要な支援体制の確保に努めている。
 
(問)育児サークル支援・自主的な子育て支援活動、親への支援活動などへの市の支援状況はどのようか。また、横の連携、情報共有、課題については。
(答)子育て支援センターでは、情報誌を作成して利用促進を図り、育児講座の機会などを通じてグループづくりを働きかけ、サークル活動日を設けてその支援を中心的に行うなど、育成に努めている。保育園・幼稚園でも定期的に入園前の親子の集いを行い、交流を深めることで、早期から園と親子の関係づくりを進めると共に、子育ての仲間づくりにつなげている。課題としては、すでに活動している子育てサークルとの情報共有や連携を図り、育ってきたグループが地域の場へと活動の広がりと繋がりを持つことや、継続的な活動が行えるよう支援して行く事が必要。
 
(問)地域の子育てサークルの中には、趣味の活動にとどまらず、長年にわたって地域の中で主体的に育児支援や親の支援に取り組み、子育て支援行政のパートナーの役割を担ってきた団体もある。こうしたサークルが今後も継続して活動できるように援助していかないか。
(答)子育てサークルの支援については従来から、西尾子育てサークル協議会に地域のサークル活動の支援事業を委託してきた。このほど、同協議会の加盟サークルが、指導者の高齢化や会員の減少などで活動を休止したり、協議会に依存せず、活動の自立を図ったりといったことを背景に、本年度(平成29年度)末をもって協議会が解散されることになった。市としとも大変残念な思いだが、長年地域に貢献してきた子育て支援サークル活動を、引き続き支援していくことは重要だ。今後の方向性として地域のサークル活動の情報を把握する事や、各サークルの個別の相談に応じると共に、新たな協議会が設立された場合などの支援の在り方について考えていく。
 
議題2『地域公共交通の利便性向上について』
(問)10月に運行開始した一色地区コミュニティーバス「いっちゃんバス」の利用状況はどのようか。
(答)10月の一月で、442人。
 
(問)いっちゃんバスの今後の改善点は。
(答)一色学びの館などの工事完了を待ち、ベンチの設置や乗り継ぎ情報を掲載した案内看板の設置など、待合環境の改善を検討していく。
 
(問)今後も地区公共交通協議期での検討、協議を定期的に開催しないか。
(答)今後も定期的に開催し、利用促進策の検討と共に利用状況の把握・分析を行い、ルートなどの改善を行っていく。
 
(問)地区公共交通協議会の立ち上げが難しい地域で、地区公共交通施策を進める場合、市民の声なき声を聴いて市政を進める市長は、どのように考えるか。
(答)幡豆地区でも設立の準備を進めてもらっている。西尾地区は六万石くるりんバスと路線バスとの重複などの課題があるため、市が主体となって地域の声を集め、いつ・誰が・どこえ移動するのに困っているか、というところから、地域との議論を通して協働でバス交通の再編を進めていく。
 
議題3『防災・減災対策について』

(問)消防団員募集の今後の見通し・募集方法の検討は。

(答)団員の確保は年々困難になっている。若者の入団を促進するため、西尾市出身の漫画家『ねここんぶ』の協力で、県の補助金制度利用した若者向け団員募集ポスターを作成した。さらに、来年度も同じコンセプトでクリアファイルを作成し、広く市民に配布してPRする。大学生などの入団促進のため、『消防団大学生等活動認証制度』を新設し、大学生などの団員が就職活動する際、消防団活動で培った団体行動、規律、地域貢献などの実績を企業などに積極的に評価してもらうことで、採用に有利となる体制を構築した。また、被雇用者の入団促進のため、『消防団協力事業所表示制度』を新設し、事業者に対して被雇用者が入団しやすく、かつ活動しやすい環境を整備するための理解と協力が、一層得られる体制を構築中。

 

(問)命山建設への考えと、実現に向けた取り組みはどのようか。

(答)命山や津波避難タワーなど津波避難施設については、津波一時避難所が不足する地域と、津波到達よりも前に浸水想定区域外への非難が困難な地域に建設していきたい。現在、国に社会資本整備総合交付金の補助金要望書を6月と11月に提出しているので、事業認定があり、財源の確保ができ次第、順次進めていく。

 

(問)命山・津波避難タワー建設を実現するため、一色・吉良地区など町内会関係者・有識者を含めた『命山・津波避難タワー建設検討協議会(仮称)』を設立しないか。

(答)町内会長、自主防災会長、PTA、有識者などを中心とした組織を検討していきたい。

 

(問)協議会設立の目的と運営方針、設立時期をどのように考えるか。

(答)『命山・津波避難タワー建設検討協議会(仮称)』は工区ごとの設置を目標とし、災害時の避難行動や津波避難の場所など、さまざまな問題点について参加者同士で協議することで、地区の防災力を高め、より良い避難方法とすることを目的にすることを考えている。運営方法は地区の実情に合った避難行動とするため、行政から準備した議題について考えるだけでなく、地区住民が主体的に考え、自由に協議・検討できる会議にしていきたい。本年度中にメンバー選定を行い、30年度の早い時期には設立を目指す。

 

議題4『アサリ漁業復興事業の進捗について』

(問)次年度の事業はどのようか。

(答)本年度と同様、漁場へのアサリ種苗放流や、藻場・干潟の環境整備などを実施していくと共に、有害生物の捕獲駆除も継続していく。また、新たに県費補助である地先漁場生産力向上事業を活用し、アサリ増殖場の造成を行い、アサリ資源の回復に努めていく。