視察2日目、小田原市民病院の経営について視察調査に伺いました。


『小田原市~小田原市民病院の黒字経営の取り組み~』


小田原市立病院 (別窓)

病病連携、病診連携をはじめ、医師確保のための各医局との関係性、医療従事者の負担軽減のための改善策など実に多くの参考事例を調査することができました。


現在、西尾市民病院の経営は危機的な状況が続いています。




記事提供「三河新報 (別窓)」



赤字だからダメ、黒字だから良い、という単純な数字の問題ではなく、誰のため(何のための)の市民病院か、市民病院の将来像(あるべき姿)などを改めて考えていかなければいけないと考えます。


医師確保はどこの病院でも大きな課題となっています。視察に伺った小田原市でも市長自らが定期的に各大学(横浜市立大学・昭和大学・千葉大学・北里大学・東京大学・東海大学)の医局へ足を運び今と今後の協力関係の強化をお願いにあがっているとのこと。


他にも、医療従事者の負担軽減策として、医師補助や医事業務の委託、職員研修、看護師の夜勤専従などにも力を入れているそうです。


西尾市民病院も同様の対策を実施、または検討していることもあり、委員からは予定の時間いっぱいまで多くの質問が出ました。


人手が足りなくなれば医療従事者一人当たりの負担が増します。負担が増えれば質の低下や思いもよらないトラブル・アクシデントの発生にもつながりかねません。負の連鎖の影響はさらなる風評被害に繋がり、それがさらに負の連鎖を加速させることになったら、、、。


と、悪い方向で考え出したらキリがありません。


今こそ問題点を整理し、改善の糸口を見つけるための組織的かつ大胆な動きが必要だと考えます。


直接的な医師確保が現状で難しいのであれば、いま働いている医療従事者の皆さんの労働環境をより良くすることも結果として将来の医師確保の材料になるのかもしれません。


負担軽減策としての医師補助や看護助手の増員、医療事務の強化、看護専門学校とのさらなる連携強化、接遇の向上や病院内外での積極的な交流会の開催、人事を含めた市との密な情報交換など。


垣根を越えて考えれば「今できること」は身近に必ずあるはずです。


厚生常任委員会の有志議員による自主的な勉強会もこれまでに14回開催することができ、病院の課題についてさまざまな角度から検証、調査し、病院関係者との意見交換も複数回行うことができました。議員(議会)、病院、行政それぞれに良い刺激となって、現状を打開するための要因の一つになればと期待しています。