先日、久しぶりにフィギュア世界選手権を見ました。(男子のトップ選手だけですが…汗

 

 

いやあ、新しい世代が上がってきましたね。

テレビで見る前に結果は知っていましたしYouTubeで演技も見ていたんですが、色々と新鮮に感じました。

 

 

で、何がビックリって、アダム・シャオ・イムファくんの追い上げ!爆  笑

 

私がシャオ・イムファ君について初めて書いたのは2019年で、その時はまだコーチはジュベールだったように記憶しています。

その時も、凄い身体能力だな、4回転を身につければ伸びるなと思ったものですが、確かに着実に伸びてきましたね。

 

なによりリショーのあの振付についていってるのが凄い(笑)

 

リショーの振付けは、合う人は合うけど合わない人は自滅していきますからね。

そういう意味ではリショーの難解な振付を体現できるというだけでも凄い能力を持っていると思います。

 

スケーティングも癖なく綺麗。

ジャンプは、着氷でちょっと前に重心が乗っているのか、エッジが少しククッと前に動くのが気になりますが、軸はとっても綺麗ですね。

 

あの着氷の癖がある選手は結構いますけど、私は着氷と同時に綺麗に後ろに流れていくジャンプが好きなんですよね。

 

 

バックフリップについては賛否ありますが、これは難しいところです。

 

確かに氷は荒れるかもしれませんが、正直、フリップルッツのトウを突く時の衝撃や、4回転の着氷時の衝撃もかなりのものだと思うので、そこは問題があると感じるなら選手達が異を唱えるしかないのかな?と思います。

1人がやっているうちは盛り上がるだけで済みますが、みんながみんなやり始めたらマジで氷は傷むと思うので…。

FaOIを見ていても分かりますが、4回転が跳べなくてもバックフリップは跳べる選手って多いですからね。

解禁になったらやる人増えるかも…キョロキョロ

 

もちろん、今後バックフリップが認められるようになったとしても、横回転を伴わないジャンプは表外ジャンプになるので点数はつかないですよね?

バレエジャンプなどと同じ、コレオの中のひとつのジャンプになるのかなと、そんな感じでしょうか。

 

しかし、バックフリップという禁止技を入れてでも観客を盛り上げようと考えるあたり、観客の減少はのっぴきならないところまで来ているのかもしれませんね。

実際、シャオ・イムファくんの演技は、ジャンプがどんどん成功して行ったことでラストはバックフリップで騒然としていましたからね。

 

結弦くんのニースワールドのロミジュリもそうでしたけど、やっぱりジャンプがどんどん決まっていくとラストで観客の興奮は最高潮になるんですよね。

ニースのロミジュリの時は、ラストのビールマンで「男子がビールマンなんて!信じられない~!」的な興奮でしたけど、今回は「ラストがバックフリップなんて!なんてこと~!?」って感じの「騒然」でした。

 

世界選手権に足を運ぶような人達は、その技が難しいとかホントはやっちゃいけない技だとか知っていますからね。

その予定調和を壊された時、興奮と感動となってスタオベしちゃうわけです。

 

 

もっとも、バックフリップを入れたからといって観客が増えるとか、そんな簡単なものじゃないことは皆さん分かっていると思います。

その上で、なにかを変えようとする動きは否定すべきじゃないと思います。

 

まあ、ISUが観客の信頼を失ったのが一番の問題なんですが、そこはもう私の関心ごとではないので照れ

 

 

 

2位の鍵山くんもアッパレです。

 

鍵山くんは、今の日本男子の中では一番「スケートが上手い選手」だと私は思っています。

21年の全日本の時、チェンジエッジをしながらグングン進んでくる鍵山くんを見て「はぁ~上手いなぁ」と思ったものですが、ジャンプも癖がないし決まればとても綺麗です。

 

やはり、昔ながらのスケーティングを叩きこまれてきた選手は動きが美しいですよね。

 

怪我で1年以上前線から離れていた時は「戻れるのかな?」とも思いましたが、もう大丈夫でしょう。

これから三浦くんと佐藤くんも上がってくると思いますし、当分日本は安泰だと思いますね。

 

 

 

そしてマリニンくん。

 

マリニンくんがリンクインした時、真っ先に思ったのは

「あ!由緒正しいフィギュアスケーターだ!びっくり

でした(笑)

 

なんというか、最近の男子は体にぴったりしたストレッチ性のある下着みたいな衣装が多くて、ちょっと見ていてつまんないなと思っていたんですよ。

 

結弦くんのように曲を表現する小物のひとつとして、曲に合わせた衣装を着る選手がほとんどいなくなっていたので…。

まあせいぜい、伸びる衣装にストーンを貼っただけというかなんというか…。

 

フィギュアって、氷の上で曲に合わせて世界を表現し、観客を魅了しなきゃいけないわけで、それを手助けする衣装って大切だと思うんですよ。

 

まあ、アメリカは男がヒラヒラした衣装を着るのを嫌がると聞いたこともありますが、別にヒラヒラした衣装じゃない衣装だってあるじゃないですか。

もちろん、衣装は高いから経済的に高価な衣装は作りにくいかもしれませんが、ハビのようにキラキラしてなくても曲に合っていた衣装はあるし、そもそも衣装からして「何を表現したいのか」が分からない選手が多いんですよね。

 

そんな中、マリニンくんを見た時は「久しぶりにちゃんとした衣装見た」って思っちゃったんですよね。

 

彼はご両親がロシアの方なので、そういう点ではロシアの派手な衣装の系譜を引き継いでいるのかな?照れ

 

 

で、ジャンプはもう凄かったですね。

軸も細く回転も速く、着氷も綺麗で。

 

4Aに関しては、結弦くんより回転が速く、回転速度で回り切ってる感じです。

回転速度を上げると軸を作るのが難しくなるんですけど、そこを最小限の動きで回り始めているので回れているんでしょうね。

これはもう個人個人のスタイルだから仕方ないです。

 

さらに、去年見た時よりスケーティングやスピンなどが格段に上手くなっています。

 

これはあと2年ほどマリニンくんの独走状態になるかもなぁ口笛

 

 

 

 

最後に、ショーマは今のままじゃもう他の選手のミス待ちになってしまいますね。

 

これらの若手に勝とうと思ったら、コンボを減らすとか4-2でいいとか、そんなことをやってたらダメってことです。

 

ショーマがコンボのレベルを下げたり抜いたりしているのは、何度も書いていますが着氷に難があるからです。

ショーマのジャンプには高さがないので、回転速度を上げて回り切っています。

ただ、勢いよく回ることで回転を止められず、回ったまま降りてくることでセカンドジャンプに上手く入れないんです。

 

でも、身体を開いて回転を止めて降りてくるには高さが足りない。

なので、セカンドジャンプを無理に入れて転倒するくらいならソロや4-2でGOEをもらう方がいいと考えてるんでしょうけど、それだと5点ほど常に低くなるんですね。

 

今までは高いPCSでそこをカバー出来ていましたが、今回はずらりと8.75が並んでいます。PCSの差で突き放すということはもうできなくなっているんだと思います。

 

まあ、今までも同じ構成で高いPCSを得ていたのでそれがそもそもおかしかったんですが、今回は転倒とタイムバイオレーションで2点の減点がついています。

それでシリアスエラーがついたんでしょうか。

 

このシリアスエラーもついたりつかなかったり判断が曖昧だったんですが、これだけ点数が下がったということは、同じ構成でやっていたらもう点数は上がらないってことでしょう。

 

 

今後、若手と闘っていく場合、少なくともコンボ3本と4-3は確実に決める必要があります。

クセつよのショーマのスケーティングを今さら変えるのは無理だと思いますが、そこはもうそうするしか道はないと思います。

もうPCSで突き放すのは無理なんですから。

 

 

さて、来季は誰が上がってくるんでしょうね。

ジャンプが決まるようになってそれが安定してくれば、点数は一気に上がるようなルールになっていますので、誰が上がってきてもおかしくはないと思います。

 

シャオ・イムファくんの19位から3位に上がるなんて、以前なら絶対にありえなかったことですが、GOEが±5になってからは意外とあっさり抜くことが出来るようになってきていますしね。

 

 

女子も、百音ちゃんも上がってきましたし、仙台組の覚醒に期待したいですねおねがい

 

 

 

 

以上