ちょっと時間がたってしまいましたが、2/17の土曜日、春日部市にある「首都圏外郭放水路」通称「春日部の地下神殿」に行って参りましたウインク

 

ここはもう、ずいぶんと前から「行きたい行きたい」と言っていたのですが、お役所の施設見学ってどうやれば申し込めるのか分からなくて放置していたんですよ。

 

それが、見学希望者が多いからか、結構前から見学に関しては民間に委託されていたようで、予約サイトから簡単に予約が出来るようになっていました。

 

 

 

 

ここは元々、大雨が降った時に東京の江戸川周辺が水没しないよう、川の上流である埼玉県で水を一時ためて洪水を防ぐために造られた施設です。

つまり、溢れた川の水を一旦ここに集め、水が引いたのちポンプを使ってためた水を放水するわけです。

 

ここが出来る前は江戸川周辺はたびたび冠水し、地下にいた人が流れてきた水で水死するなどの事故も起きていたのですが、そういった氾濫はここが出来たことでかなり減ったように思います。

 

 

 

で、元々は防災のために造られた施設ですが、ここが稼働するのは大雨が降った時だけで、平均年7回ほどです。

それ以外は放置していてもお金がかかるだけなので、雨が降っていない時は映画やテレビの撮影や一般人の見学を受け入れるようになったというわけです。

 

地下神殿だけではなく、このコントロールルームも撮影に使われているそうで、壁には「下町ロケット」とか「仮面ライダー」とか、いくつもの番組の写真が貼ってありました。

 

 

 

見学を受け入れた当初は役所が運営していたため無料だったんですが、今は運営を民間に任せているためそれなりの入場料が必要です(笑)

 

最初の頃は地下神殿の部分だけしか見学できなかったはずですが、お客の希望に合わせ、今は「立坑体験コース」「ポンプ堪能コース」「地下神殿コース」そしてそれらの美味しいところを全て見られる「インペラコース」の4コースがあります。

 

料金は地下神殿だけなら1000円、機械好きにはたまらないポンプコースは2500円、安全帯をつけて下まで降りていく立坑コースは3000円、インペラコースは4000円になります。

税金を使うどころか利益を出せそうな料金設定ですが、週に2回くらいしかないインペラコースはいつもすぐ満席になってしまいます。

 

これ、本当に予約取るの大変だったんですよキョロキョロ

土日にインペラコースがあるのが月に2~3回しかないのですが、朝起きて予約サイトを見るともう満席になっていて(笑)

結局1ヶ月前の夜12時になったらすぐ予約をいれればいいんだということに気付くまで2ヶ月近くかかりました爆  笑

 

 

で、このインペラコース、水が溜まっている場所もジャブジャブ歩いて行かなくちゃいけないので、ツアー参加者にはヘッドライトの付いたヘルメットとウエーダーと呼ばれる腰吊り長靴を貸してくれます。

 

 

ちょっと待ってよ!

足の短い私はこれ、股に食い込むんじゃない?笑い泣き

 

 

 

 

 

さて、参加当日はまず龍Q館と呼ばれる施設の中で施設についての説明を受けます。

それから長靴とヘルメットを身につけ、建物を出て地下の入り口に向かいます。

 

最初は立坑。

川から最初に水が流れ落ちてくる縦穴です。

 

そこに下りていく階段が、パンチで穴をあけたエキスパンの板でできた螺旋階段!ガーン

 

怖い~怖い~!

高所恐怖症には怖い~~!えーん

 

スマホやカメラを落とすと絶対拾いに行けないので、私はネットの内側からしか写真を撮れません。

っつーか、自分の眼で見るのは怖いのでネットにスマホを押し当てるようにして撮るのが精一杯です。

 

なので、友人の写真です。

↑右側に地下神殿の柱が見えます。

 

「立坑体験コース」ってナニ?

安全帯つけてここ降りていくの?ガーン

 

ムリムリムリムリムリ~~!

私には絶対無理~!えーん

 

っつーか、このキャットウォーク、こんな多くの人間が乗れるように設計してるの?

大丈夫なの~~?えーん

 

 

いやあ、ボラで痛めた膝もしんどかったですけど、この高さが怖かったですね。

 

 

 

 

次は皆さん大好き「地下神殿」への潜入です。

 

 

地下神殿はあんなに広いのに、入る入口はこんなに小さいんです。

 

115段くらいの階段を降りると、そこはもう埼玉開放戦線のアジト(←ウソ)

人間が本当に小さく見えます。

 

でも、想像してたよりは広くなかったかなニヤリ

 

立坑から見えた神殿の部分がここ。

 

「立坑体験コース」ではあの奥の階段を降りるんでしょ?えー

お金払って!えーん

バカなんじゃないの~?えーん

 

 

 

川の水を入れると多少なりでも泥が入ります。

その泥も回収してコンクリートなどを作るための材料にしているそうです。

 

最後はこの真っ暗な奥へ、ヘッドライトをつけて歩いていきます。

 

水の中に足を入れると、水圧で長靴が締め付けられ最初はなんか不思議な感じがします。

 

奥から見た地下神殿。

 

奥にはこの地下から水をくみ上げるプロペラがあったんですが、それはまあ大したことなかったんでいいやてへぺろ(←ヒドイ)

 

 

 

 

当然のことですが、大雨が降るとここは水でいっぱいになるため見学は中止です。

それで雨の少ない冬の時期にしたんですが、地下は思っていたより寒くもなく、結構快適でした。

雨が降って稼働した後だと下水臭がしたり蒸し暑かったりするらしいので、意外と冬はお勧めかもしれませんね。

 

 

 

この施設の工事費は2300億円だそうです。

2300億円ですよ!びっくり

 

こんな巨大な施設を造って、それが年に7~8回しか稼働しないなんて、とんでもない税金の無駄遣いのように思えますよね?

 

でも、実はそれほど無駄じゃありません。

 

 

私は数年前、大雨による河川の氾濫の時の被害とダムの建設費を比較してみたことがあるんですが、ダムの建設費が仮に1000臆円かかったとしても、大きな水害が発生すると下流の住民が受ける経済的な被害もまた数百億円くらいに上ることが多いので、それを考えるとこういった治水施設の費用対効果は悪くないんですよ。

 

日本は台風が多い国なので、大きな台風が来た時にはよく下流域で川の氾濫が発生しますよね。

その際、水没した家屋一軒一軒の被害は数十万円でも、地域全体の被害を合わせると簡単に数百億円になるんです。

 

畳数枚で済む家もあれば家ごと流れてしまう家もあります。

なので正確な被害額というのはなかなか出せないんですが、ダムのおかげで氾濫を押さえられたケースも多々あるということなんです。

 

でも人間というのは、ダムが決壊して下流に被害が出た時しかその存在に目を向けないんですよね。

 

 

 

まあ、昔は水田用にため池などがいっぱいあったわけですが、それらの数が減ってくるとどうしても水は溢れてしまいます。

最近は線状降水帯などのような局地的大雨が多発するようにもなってきました。

きっとそのうちこの地下神殿でも処理しきれないような大雨がやってくるんでしょうが、それでもこういった施設が、河川の氾濫を押さえていることを忘れないようにしなくちゃいけませんね。

 

 

 

さて、今週末は東京マラソンです。

今年はコース整理になってしまってちょっとガックリですが、体力を振り絞って頑張りたいと思いますウインク

 

 

 

以上