今日もまた、初心者のくせにエラソーなことを書いた気がします。

不快にならない方のみお読み下さい苦笑

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スケートというものは、練習量が多ければ強くなるかと言うと、決してそんなことはないようです。


ISUのHPには選手のバイオページがありまして、そこに選手のデータが書いてあります。
身長とか、コーチとか、趣味とかです。

それを見ると、ビチェンコはウクライナ出身で、今はアメリカで練習していることも解ります。


そのデータの中に「練習時間/週」というのがあるんですが、そこに書かれている結弦くんの時間がビックリするくらい短いのです。



週の練習時間は12~14時間。


これがどれほど少ないか、他の選手と見比べてみると一目瞭然です。


ハイシーズンとローシーズンと書いてありますが、ハイシーズンは直訳すると「繁忙期」です(笑)
なんじゃそりゃって感じですが、まあ、いわゆる「オンシーズンとオフシーズン」くらいの捕らえ方でいいのかと思います。


スケート界の専門用語なのかはわかりませんが、まあ単純に、練習量の多い時期と少ない時期って意味でいいでしょう(笑)


で、結弦くんの練習時間。

これは多分、世界中のスケーターが
「絶対ウソだ!」
と叫びそうなくらい少ないのです。


12時間ってことは、1日2時間で週6日ってことですが、オーサーは
「結弦の練習は1日2回。少なければ少ない程いい」
と言っていたので、矛盾はしていません。

なので、本当にこのくらいなのでしょう。


そもそも、仙台にいた時は1日1時間。
取れない時は45分しか取れなかったという話でしたから、単純に考えても日本にいた時より倍の練習時間になっているので、結弦くん的には決して少なくないのだと思います。


きっと、華奢な結弦くんは、これ以上やると身体を痛めるとオーサーも判断しているのでしょう。
がむしゃらに長時間の練習をするのは、できる選手とやっちゃいけない選手がいるということです。

なので、
「ハビは多ければ多いほどいい。ユヅは少ないほどいい」
ということになるのだと思います。


ハビは1日3回だそうですが、バイオによれば20~22時間なので、3時間以上やっているか、一週間休みなしでやっているかのどちらかなのでしょう。



で、なんで「ウソだ!」なのかと言うと、他の選手は大体、20~30時間くらいが普通だからです。


先日テレビで特集されていた青木祐奈ちゃんは、朝2時間、夕方3時間の練習だそうです。
1日5時間。

1日休みを入れて6日間で30時間になるので、確かにこのくらいが平均なのだと思います。

練習時間が長いと言われている昌磨くんも30時間です。意外と標準的です。


そして、同じように練習の虫だと言われているさっとんは36時間!



少し減らしなさ~い!
大きくなれないから減らしなさ~い!ダメだぁ顔




まあ、バイオページのデータが正しいかどうかはわかりませんし、結構テキトーに書いている人もいるでしょうから、あくまでこの数字は参考程度に考えればいいのでしょうが、それにしても結弦くんの練習量は極端に少ないです。

あの330点が、12時間の練習で生み出されたという事実を知ったら、

「絶対ウソだ~!」

と疑うか

「天才だから、そんな練習量であの演技が出来ちゃうんだな…自分なんかとは出来が違うってことだよな…」

と黄昏れるかのどちらかでしょう(笑)



そんな結弦くんと対極にいるのがアーロンです。




40~44時間って、あーた、バカじゃないの?もぉだめ・・・


リンクで働いてるの?
もしかしてリンクに住んでるんじゃないの?
ファントム?ファントムなの?

44時間ったら、休み無しでも1日6時間以上よ!
週6日なら7時間以上よ~!

体壊すからやめなさ~い!


そして、ジョシュア・ファリスも40時間です顔

そんなに練習してどうすんの、みんな!
つか、何をそんなに練習してるの?

フラフラになって、正常に頭が働かなくなって怪我をするだけだぞ!



いやはや…。
アメリカは、量ではなく質を上げることを少し考えた方がいいんじゃないのかな?と思ってしまいます。


何時間練習してもスコアを伸ばせない理由は、案外簡単なことだと思うんですけどね。


私は、スケートはおろか、一切のスポーツをしてこなかった人間ですが、量をやっても上達しない理由は解りますよ。

練習に、質を求めているかどうかの差。
それと多分、頭を使っているかどうかの差ですよね?


最近のスポーツ界では、がむしゃらに練習するのは否定されてきています。

そのスポーツに必要な筋肉を、効果的に鍛えていくのです。
やみくもに鍛えて筋肉をつけても、それが意味のない筋肉だったら、怪我をしたりパフォーマンスを落とすだけなのですから。


フィギュアの場合、氷の上に乗っているイメージを、何度も何度も頭の中で反芻し、疑問に思ったことを氷の上で確認し、そしてまた、頭の中でイメージする。
こういうことを取り入れるだけで、練習の質は上がるのではないでしょうか。

身体で練習するのが半分、頭でイメージするのが半分です。






イメージは世界を変える力があります。

成功するイメージを描ければ成功し、失敗を恐れていれば失敗するのです。
これは、スピリチュアルの世界では常識です。




ちょっと脇道に逸れますが、スピリチュアルの師が、初めてマジカルな力を学ぼうとする人間に対し、最初に求めるのは「イメージすること」です。

瞑想なんてその最たるものです。


スピリチュアルの話をすると途端に胡散臭くなりますが、別にイメージするのはオカルトの話だけではありません。

体操の内村選手は、頭の中でその動きをイメージできれば、必ずそれはできる、と発言していました。


自分に出来ることなら必ずイメージ出来るというのです。



つまり、イメージと実際のトレーニングを併用すれば、何も考えずに闇雲に肉体を酷使するより効率がいいのです。。


その日やった練習を家でもう一度思い出し、どこが良かったか、どこが悪かったかを紙に書いて、良かったところは何度もイメージし、悪かったところを翌日氷の上で練習する…。

そういう方法を取れば、もっと早く上達するのではないかと思います。

上達しなかったとしても(笑)氷の上にいる時間を減らしても、下手になることはないと思います。


まあ、頭を使うのが苦手なアスリートも多いので、イメージがそもそも出来ないという人もいるかもしれませんけどね(笑)


でも、練習ノートをつけるのは絶対に効果的だと思いますよ。
データが蓄積されるわけですから。

調子の良かった時に自分は何をしていたか。

不調の時に何か共通事項はあるか。

成功した時はどうだったか。

失敗した時は何が違っていたか。

そういうデータを持っていれば、調子が悪くても修正が効くと思うのです。



映像記憶型の結弦くんは、そういったイメージ力が豊かなのでしょうね。
だから、身体をそれ程使わなくても頭の中で練習ができるのだと思います。




あと大事なのは記憶力。

テレビで、結弦くんの練習ノートが映されたことがありますが、そのノートには成功したジャンプと失敗したジャンプが色分けされていました。

あれを見て私が思ったのは

「やっだ~、ゆづっち細か~い!」

ではなく(笑)

「え?その日跳んだジャンプ、全部記憶してるの?」

でした。



だって、1分に1回ペースで跳んでいたんですよ?
跳びながらあのノートをつけていたんじゃないんですよ?

あれはつまり、終わってから記憶をもとに書いているということで、その日跳んだ中の何本めが成功したか、練習が終わっても記憶しているということだと思います。

それをノートにつければ、それはデータになります。

データがあれば同じことを何度も繰り返したりしなくても、傾向は見えるのです。



フィギュアの世界には「1日休めば感覚を戻すのに3日かかる」という言葉があります。

「1週間氷に乗らないなんて無理。怖い」
と皆さん言っています。

1週間も練習しないと、ジャンプが跳べなくなり、それを取り戻すのに大変時間がかかる、ということらしいです。


しかし結弦くんは、手術の後1ヶ月氷に乗れなかったにも関わらず、
「ずっとイメージトレーニングはしていたから、思っていたより違和感はなかった」
と言っていました。

普通の選手なら、1ヶ月も練習から離れたら、そのシーズンは棄権か不調のはずですが、その後さらに捻挫をしたにも関わらず、全くブランクを感じさせませんでした。

つまり、身体を動かさなくても、脳は「練習をした」と認識していたということです。


感覚が狂っていなければジャンプも失わずに済むのかもしれません。


結弦くんは、病気がちなところがありますし、リンクの閉鎖で練習量が減った時代もありましたし、そもそも仙台ではなかなか予約もとれなかったこともありました。

なので、氷に乗れない時に出来ることを、自然と考えたのだと思います。


まあ、あんまり長時間練習しても疲れますし、疲れて練習すると怪我をしますから、このくらいで結弦くんにはベストなのでしょうね。


試合が終わって、余り良くない演技をした後、結弦くんは
「今日の演技の良かったところ悪かったところを洗いだし、悪かったところの精査をします」
というような発言をすることが良くあります。

スケカナでボロった時も
「まだ24時間あるんで…」
と言っていました。


世の中には、ショートで悪い演技をした時に、
「ショートのことは忘れて、フリーは気持ちを入れ替え頑張ります」
という発言をする選手が多いのではないかと思います。

そういった選手は、ショートの嫌な記憶を引きずらないため、忘れようとするのだと思いますが、結弦くんは逆です。

悪かったところを思い出し、それを頭の中で修正するのです。

同じエレメントはフリーにもあるのですから…。




これがどれだけ凄いことか、言及している解説者がいないことが逆に驚きです。


もしかすると、こういったことをやっている人は他にいないのかもしれません。


きっと結弦くんは、ホテルに戻ってから記憶を辿り、場合によっては動画も見て、失敗した部分を思い出し、脳内で修正しているのです。


氷に乗れる時間が少なかったからこそ、そういった工夫を身につけたのかもしれませんが、これはつまり言葉を変えれば、他の選手もイメトレができれば練習時間を減らしても大丈夫だということなのではないでしょうか。


ジャンプの氷上練習を減らせれば、怪我も減らせますし、浮いた時間をコンパルソリや体幹トレーニングに当てられます。




脳は、私達が思っているよりずっと万能で、しかも騙されやすいのです。

目をふさいだ人の身体に、これから熱い鉄を押し当てるぞ、と言って冷やした鉄を押し当てると、本当にやけどの水ぶくれが出来たりすることもあるのです。

結弦くんがどこまでわかってやっているのかはわかりませんが、イメージすることで脳が騙され「出来る」と思い込めれば、人間の可能性はもっと広がります。

あとは、怪我をしないように気をつけて練習すれば、氷の上にいる時間を減らしても選手達は進化するのではないでしょうか。


というか、結弦くんの場合、練習後に練習内容を見直したり、自分で音楽を考えたりしている時間を加えると、14時間じゃきかないと思いますけどね(笑)


最後に、

「アーロン!練習減らせ!筋肉も減らせ!そんな重りをつけて跳んでいたら、いつか腰や膝を痛めるぞ!号泣


以上