今回はフリーにだけ入ってくる、フィギュアのルールの中で、一番簡単なコレオグラフィックシークェンスについてです。
とにかく、ルールの中で一番短いんです。
短いので全文をそのまま載せてみます。
コレオグラフィック・シークェンス
ルール(フリー・スケーティング)
コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ、ターン、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディン グ、最大2回転までのあらゆるジャンプ、スピンなどあらゆる種類の動作から構成される。コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある 要素はコールされずボックスを占めない。パターンは制限されないが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。
テクニカル・パネルは、コレオグラフィック・シークェンスが最初のスケーティング動作で始まり(もしそのコレオグラフィック・シークェンスがプロ グラムの最後の要素でなければ)次の要素の準備により終了したと判断する。コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ・シークェンスの前後いずれに行ってもよい。この要素には固定された基礎値があり、ジャッジのGOE のみで評価される。
明確化
【コレオグラフィック・シークェンスのコールの仕方】
コールは(もしシークェンスがカウントされれば)、“コレオ・シークェンス・コンファームド”となり、逆にカウントされない場合、コールは“コレオ・シークェンス・ノーバリュー”となる。
【リストにあるジャンプ/リストにある要素】
コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある要素は、コールされず要素のボックスを占めない。
【2回転より回転数の多いジャンプ】
2回転より回転数の多いジャンプはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのジャンプが行われた時点で終了する。
【3回転以上のスピン】
3回転以上のスピンはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのスピンが行われた時点で終了する。
【パターン】
いかなるパターンが(も)許されるが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。
【ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序】
シニアのシングルのフリー・スケーティングでは、ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序は任意である。
短いと言っても結構ありました(笑)というか、繰り返しが多く、何を言ってるのか大変理解しづらい文章になっています。
何故「2回転より多く」と「3回転以上」というふたつの表現を使っているんでしょうね。同じ意味なのに(笑)
それと、ルールを勉強し始めたころ、理解できなかったのが「ボックスを占めない」という表現でした。
意味としては「要素の回数として数えない」ということだと思うのですが、なぜこんな表現をしているのでしょうね?
まあ、海外は数を数える時、チェックボックスにレ点を入れるので、それを直訳しているのかもしれませんけど、もっと分かりやすく意訳して欲しいものです。
で、こうやってジャッジマニュアルから書き写して「知ったフリ」をするのは簡単なんですが、私は理解して納得しないと覚えられない人間です。
というわけで、要約してみましたが、大変簡単です。
◆コレオグラフィックシークェンスに決まった形はない。
◆ステップ、ターン、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディング、2回転までのジャンプ、スピンを含んで良い。
◆コレオの中の2回転以下のジャンプ、スピンは、ジャンプなどの回数としては数えない。
◆コレオを入れる場所はどこでもいい。
◆「これがコレオだ!」と明確に判る形にする。
◆3回転以上のジャンプやスピンが入った時点でコレオは終了になる。
◆始まりと終わりを明確にする。
まあ、こんなもんでしょうか。
去年までは、ステップシークェンスより後に入れるというルールがあったんですよ。
なので、大体ラストはコレオからスピンで終わりだったわけです。
それが、今年から順番はどこでも良くなりました。
ISUとしては、自由にすることで個性的で多様なコレオを期待したらしいのですが、 それはどうも、効果としてはイマイチだったようです(笑)
みんな、入れる位置も去年と同じです。
ハイドロなんて入れてる選手なんていません(笑)
まあ、理由は簡単ですね。
疲れる技をやるには、コレオの点数が低いからです(笑)
コレオの表記はChSqですが、レベル表記は常に1です。
コレオにレベルはないのです。
基礎点はたったの2点(笑)
これでスピン並に苦しいと言われるハイドロを入れる選手なんかいません(笑)
じゃあどうやって優劣をつけるのかというと、コレオの出来映えはGOEでのみ評価されます。
+1 +0.7
+2 +1.4
+3 +2.1
-1 -0.5
-2 -1.0
-3 -1.5
+は7の倍数、-は5の倍数なので大変わかりやすいです。
つまり、全員が+2の評価をしたら、基礎点2点に1.4点が加えられ、3.4点がコレオの点数となるということです。
なんで+と-で数字が違うの?と思う方もいるかもしれませんが、そりゃあ-を7の倍数にしたら基礎点が無くなるからですよ(笑)
でも、それなら基礎点を上げればいいじゃん!って感じなんですが、まあ、そうやって毎年少しずつ点数は変わっていくので、運用してみてダメなようならそのうち変わるのかもしれませんね。
ISUとしてはコレオをオリジナリティ溢れるものにしてもらって、選手にアピールして欲しいわけですが、点数が低いのでそれほど凄いプログラムにはなっていないのが現実のようです。
とは言え、GOEの加点は意外と馬鹿にできない点数です。
+1と+3で1.4点違うのですから、少しでも高い点数を貰おうとジャンプの構成を変えるくらいの点数にはなります。
しかし!
このGOEの判断基準がチョー曖昧で(笑)
ジャンプやスピンと違い、回転数とかの明確な判断基準がないわけですから、コレオこそジャッジの好みが色濃く反映される部分になるのではないでしょうか。
判断基準は以下の通り。
1) 流れがよく,エネルギーが十分で焦点の定まった演技
2) シークェンス中のスピード,またはスピードの加速が十分
3) 十分に明確で正確
4) 全身が関わり十分にコントロールされている
5) 独創的でオリジナリティがある
6) 無駄な力が全くない
7) プログラムのコンセプト/特徴を反映している
8) 要素が音楽構造を高めている
ね?曖昧でしょ?
ぶっちゃけ、上手い選手には+2を、好きな選手には+3を(笑)その他の選手には0~+1をつけときゃいいんじゃね?って感じです(笑)
結弦くんなんてイナバウアー入れても+2止まりですよ。
ハビやパトリックは3が付きやすい傾向にありますが、上の判断基準のどれとどれで2になるのか3になるのかが全く判りません。
マイナスの判断基準はこれですが、シニアでこんなのはまずないでしょ?
GOEガイドライン
最終的な GOE が必ずマイナスとなるエラー
転倒 -3
重大なエラー -2 to -3
最終的な GOE の+-は制約されないエラー
つまずき -1 to -2
音楽に一致していない -1 to -3
動作の質が拙劣 -1 to -2
つまり、
「転倒したり(-3)認められていないことをしちゃったりしなかったりした場合(-2~-3)は確実にマイナスつけてよ。ちょっとつまづいちゃっ たり下手だったり音楽に合っていなかったりした程度なら、好みで-1~-3までつけてもつけなくてもいいからさ。つまづいて-1かな?っと思っても、他が素晴らしくて+2をつけたい時は、差し引きして+1にしてもいいんだよ」
とまあ、こんな感じに受け取れるんですけどね。
つか、重大なエラーってナニ?(笑)
何をしてもいいのがコレオなら、重大なエラーってなさそうなものだけど、まあ、寝そべっちゃったりとか、止まって動かなかったりとかそういうことを言うのかもしれませんね。
コレオに全員が+3をつけたのは見たことがありませんが、満点で4.1点になります。
でも、ざっと見た限りではGOEは高くて1.5点くらいのようです。
まあ点数を上げない限り、今後もハイドロが入ることはなさそうですが、確かに競技プログラムでハイドロブレードが入るのも見てみたい気もしますから、是非とも基礎点を4点くらいに上げて欲しいものです。
そうすればきっと、皆さん独創的でダイナミックなコレオを創ってくるんじゃないでしょうか。
とは言え、コレオにはある意味重大な欠陥があります。
それは、どこからどこまでがコレオなのかわからん!ということです。
それどころか、入れる場所をどこでもいいことにしたら、ステップシークェンスと区別がつかなくなり、ジャッジまでが混乱しているのだそうです(笑)
ダメじゃん。
ダメダメじゃん!
というわけで、すぐにまた変更になりそうなコレオグラフィックシークェンスですが、結弦くんのレイバックイナバウアーが見られる、ファンとしては嬉しい部分でもあります。
是非、基礎点を上げて頂き、ハイドロも入れて欲しいな~と思います。
内容的には理解できたコレオですが、ジャッジがどれがコレオだかわからないものを、シロートが分かるはずもありません。
なので、きっとこれからも、演技を見ながら
「コレオきた~~!━━━(゚∀゚)━━━!!!」
なんて感じにはならず
「え?このへんがコレオ?ここ、もうコレオ?」
って感じになるのでしょうね(笑)
で、スピンやステップはこれの30倍くらい難解なので、とりあえず地道に解読していきたいと思います。
ああ、先は長い~!
以上
とにかく、ルールの中で一番短いんです。
短いので全文をそのまま載せてみます。
コレオグラフィック・シークェンス
ルール(フリー・スケーティング)
コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ、ターン、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディン グ、最大2回転までのあらゆるジャンプ、スピンなどあらゆる種類の動作から構成される。コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある 要素はコールされずボックスを占めない。パターンは制限されないが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。
テクニカル・パネルは、コレオグラフィック・シークェンスが最初のスケーティング動作で始まり(もしそのコレオグラフィック・シークェンスがプロ グラムの最後の要素でなければ)次の要素の準備により終了したと判断する。コレオグラフィック・シークェンスは、ステップ・シークェンスの前後いずれに行ってもよい。この要素には固定された基礎値があり、ジャッジのGOE のみで評価される。
明確化
【コレオグラフィック・シークェンスのコールの仕方】
コールは(もしシークェンスがカウントされれば)、“コレオ・シークェンス・コンファームド”となり、逆にカウントされない場合、コールは“コレオ・シークェンス・ノーバリュー”となる。
【リストにあるジャンプ/リストにある要素】
コレオグラフィック・シークェンスに含まれるリストにある要素は、コールされず要素のボックスを占めない。
【2回転より回転数の多いジャンプ】
2回転より回転数の多いジャンプはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのジャンプが行われた時点で終了する。
【3回転以上のスピン】
3回転以上のスピンはコールされ数えられる。コレオグラフィック・シークェンスはこのスピンが行われた時点で終了する。
【パターン】
いかなるパターンが(も)許されるが、シークェンスははっきりと目に見えるものでなければならない。
【ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序】
シニアのシングルのフリー・スケーティングでは、ステップ・シークェンスとコレオグラフィック・シークェンスの順序は任意である。
短いと言っても結構ありました(笑)というか、繰り返しが多く、何を言ってるのか大変理解しづらい文章になっています。
何故「2回転より多く」と「3回転以上」というふたつの表現を使っているんでしょうね。同じ意味なのに(笑)
それと、ルールを勉強し始めたころ、理解できなかったのが「ボックスを占めない」という表現でした。
意味としては「要素の回数として数えない」ということだと思うのですが、なぜこんな表現をしているのでしょうね?
まあ、海外は数を数える時、チェックボックスにレ点を入れるので、それを直訳しているのかもしれませんけど、もっと分かりやすく意訳して欲しいものです。
で、こうやってジャッジマニュアルから書き写して「知ったフリ」をするのは簡単なんですが、私は理解して納得しないと覚えられない人間です。
というわけで、要約してみましたが、大変簡単です。
◆コレオグラフィックシークェンスに決まった形はない。
◆ステップ、ターン、スパイラル、アラベスク、スプレッド・イーグル、イナ・バウアー、ハイドロブレーディング、2回転までのジャンプ、スピンを含んで良い。
◆コレオの中の2回転以下のジャンプ、スピンは、ジャンプなどの回数としては数えない。
◆コレオを入れる場所はどこでもいい。
◆「これがコレオだ!」と明確に判る形にする。
◆3回転以上のジャンプやスピンが入った時点でコレオは終了になる。
◆始まりと終わりを明確にする。
まあ、こんなもんでしょうか。
去年までは、ステップシークェンスより後に入れるというルールがあったんですよ。
なので、大体ラストはコレオからスピンで終わりだったわけです。
それが、今年から順番はどこでも良くなりました。
ISUとしては、自由にすることで個性的で多様なコレオを期待したらしいのですが、 それはどうも、効果としてはイマイチだったようです(笑)
みんな、入れる位置も去年と同じです。
ハイドロなんて入れてる選手なんていません(笑)
まあ、理由は簡単ですね。
疲れる技をやるには、コレオの点数が低いからです(笑)
コレオの表記はChSqですが、レベル表記は常に1です。
コレオにレベルはないのです。
基礎点はたったの2点(笑)
これでスピン並に苦しいと言われるハイドロを入れる選手なんかいません(笑)
じゃあどうやって優劣をつけるのかというと、コレオの出来映えはGOEでのみ評価されます。
+1 +0.7
+2 +1.4
+3 +2.1
-1 -0.5
-2 -1.0
-3 -1.5
+は7の倍数、-は5の倍数なので大変わかりやすいです。
つまり、全員が+2の評価をしたら、基礎点2点に1.4点が加えられ、3.4点がコレオの点数となるということです。
なんで+と-で数字が違うの?と思う方もいるかもしれませんが、そりゃあ-を7の倍数にしたら基礎点が無くなるからですよ(笑)
でも、それなら基礎点を上げればいいじゃん!って感じなんですが、まあ、そうやって毎年少しずつ点数は変わっていくので、運用してみてダメなようならそのうち変わるのかもしれませんね。
ISUとしてはコレオをオリジナリティ溢れるものにしてもらって、選手にアピールして欲しいわけですが、点数が低いのでそれほど凄いプログラムにはなっていないのが現実のようです。
とは言え、GOEの加点は意外と馬鹿にできない点数です。
+1と+3で1.4点違うのですから、少しでも高い点数を貰おうとジャンプの構成を変えるくらいの点数にはなります。
しかし!
このGOEの判断基準がチョー曖昧で(笑)
ジャンプやスピンと違い、回転数とかの明確な判断基準がないわけですから、コレオこそジャッジの好みが色濃く反映される部分になるのではないでしょうか。
判断基準は以下の通り。
1) 流れがよく,エネルギーが十分で焦点の定まった演技
2) シークェンス中のスピード,またはスピードの加速が十分
3) 十分に明確で正確
4) 全身が関わり十分にコントロールされている
5) 独創的でオリジナリティがある
6) 無駄な力が全くない
7) プログラムのコンセプト/特徴を反映している
8) 要素が音楽構造を高めている
ね?曖昧でしょ?
ぶっちゃけ、上手い選手には+2を、好きな選手には+3を(笑)その他の選手には0~+1をつけときゃいいんじゃね?って感じです(笑)
結弦くんなんてイナバウアー入れても+2止まりですよ。
ハビやパトリックは3が付きやすい傾向にありますが、上の判断基準のどれとどれで2になるのか3になるのかが全く判りません。
マイナスの判断基準はこれですが、シニアでこんなのはまずないでしょ?
GOEガイドライン
最終的な GOE が必ずマイナスとなるエラー
転倒 -3
重大なエラー -2 to -3
最終的な GOE の+-は制約されないエラー
つまずき -1 to -2
音楽に一致していない -1 to -3
動作の質が拙劣 -1 to -2
つまり、
「転倒したり(-3)認められていないことをしちゃったりしなかったりした場合(-2~-3)は確実にマイナスつけてよ。ちょっとつまづいちゃっ たり下手だったり音楽に合っていなかったりした程度なら、好みで-1~-3までつけてもつけなくてもいいからさ。つまづいて-1かな?っと思っても、他が素晴らしくて+2をつけたい時は、差し引きして+1にしてもいいんだよ」
とまあ、こんな感じに受け取れるんですけどね。
つか、重大なエラーってナニ?(笑)
何をしてもいいのがコレオなら、重大なエラーってなさそうなものだけど、まあ、寝そべっちゃったりとか、止まって動かなかったりとかそういうことを言うのかもしれませんね。
コレオに全員が+3をつけたのは見たことがありませんが、満点で4.1点になります。
でも、ざっと見た限りではGOEは高くて1.5点くらいのようです。
まあ点数を上げない限り、今後もハイドロが入ることはなさそうですが、確かに競技プログラムでハイドロブレードが入るのも見てみたい気もしますから、是非とも基礎点を4点くらいに上げて欲しいものです。
そうすればきっと、皆さん独創的でダイナミックなコレオを創ってくるんじゃないでしょうか。
とは言え、コレオにはある意味重大な欠陥があります。
それは、どこからどこまでがコレオなのかわからん!ということです。
それどころか、入れる場所をどこでもいいことにしたら、ステップシークェンスと区別がつかなくなり、ジャッジまでが混乱しているのだそうです(笑)
ダメじゃん。
ダメダメじゃん!
というわけで、すぐにまた変更になりそうなコレオグラフィックシークェンスですが、結弦くんのレイバックイナバウアーが見られる、ファンとしては嬉しい部分でもあります。
是非、基礎点を上げて頂き、ハイドロも入れて欲しいな~と思います。
内容的には理解できたコレオですが、ジャッジがどれがコレオだかわからないものを、シロートが分かるはずもありません。
なので、きっとこれからも、演技を見ながら
「コレオきた~~!━━━(゚∀゚)━━━!!!」
なんて感じにはならず
「え?このへんがコレオ?ここ、もうコレオ?」
って感じになるのでしょうね(笑)
で、スピンやステップはこれの30倍くらい難解なので、とりあえず地道に解読していきたいと思います。
ああ、先は長い~!
以上