先日放映された、「フィギュア日本~期待の若き星たち」で、4Loを見た記者が結弦くんに「プログラムに入れるのか」と確認し


「入れる気は全くないっす」

「…わかりました」


とやっていたシーン(笑)



あれ、記者の気持ちも解らないじゃないですよね?


先シーズン、結弦くんは


「持っているものを出し惜しみしてはつまらない。それは一生懸命じゃないんですよ」


と発言していたんです。


だから記者も、これはもしかしたらループを入れるのでは?と思ったんでしょうが、その技の完成度という点で、まだまだ「持っている」うちに入れられない状態なんでしょうね。


サルコウは、練習では綺麗に着氷してるのに、試合での確率は低かったですから、やはり練習での確率が上がらないと「持ち技」とすることは難しいのだと思います。



それでも、確率の低いサルコウをプログラムに入れたのは、5回あるソロジャンプのボックス(枠)を埋めることができるから、だと私は思っています。


ジャンプは飛べる回数に制限があるので、4回転を2本持っていない選手は、必ずどこかに2回転が複数入るんですよ。


結弦くんも

「(4回転は)失敗しても、それでもしっかり点数が入る」

と言っていました。


4Sの基礎点は10.5点。

転倒による減点が1点、GOEによるマイナスが3点ついたとしても、それでも6点以上入るのです。


それに対し、2Tなんか1.3点ですよ。


転倒による体力の低下などのリスクを考えても、2回転のジャンプをコンビネーションで1回しか使わずに済むというのは、プログラム構成上の強みだったと思います。


先シーズンまでの結弦くんは4回転のコンビネーションが跳べなかったですからね。


4回転トウループを2回跳ぼうと思ったら、ひとつはコンビネーションにしなくちゃいけなかったので、サルコウよりそっちの方が負担だったのかもしれません。


先シーズンのインタビューを読むと、

「後半に4回転を入れる方が先、コンビネーションは考えていない」

というようなことを発言していたのですが、パトリックの美しい4ー3を見たらそんな悠長なことも言ってられない感じだったのでしょうか。


4回転のコンビネーションも、後半の4回転も、どっちも今シーズンでモノにするつもりなんでしょうね。



しかも、フリーは4回転のコンビネーションを後半に持ってくるんですよね?

いやはや、鬼のような挑戦です。



これだけ挑戦しているのに、メディアはどこまでそれが判っていたのか…。


選手のプログラム構成なんか理解してない記者の質問に、私は


「もしかしてだけど~もしかしてだけど~、これがどんだけ

すごいことなのか気づいてないんじゃないの~?」


と叫びたいくらいですよ。


さらに、またまたトランジッション地獄のようですし(笑)絶対立ち止まらないその姿勢は、本当に惚れぼれします。



オーサーの談話も伝わってきていますね。


いままで長年に渡ってフィギュアを見続けてきたオーサーが、

「今まで見てきた中で一番美しいプログラム」

と表現した「オペラ座の怪人」


もう、難易度が高いだけじゃなく、シェイ=リーンにできることが全て詰まった素晴らしいプログラムになっているのだそうです。


…ってことは…まさか、ハイドロブレードも入ってるんしゃ…(笑)


いやあ楽しみですね!


世間にどんな意見があろうとも、私はオーサー達コーチ陣を信頼しています。


酷い怪我をするような追い込みはさせないと思うし、場合によっては誰かに損をさせることになったとしても、結弦くんの身体を第一に考えてくれる人達だと思います。


日本の、フィギュアのことを何も知らないメディアに比べたら何倍もクリケットのスタッフの方が信用できます。



なので、11月には素晴らしいプログラムを見せて頂けると私は信じていますよ。



ところで、最近はなにやらハビまで週刊誌で激写されちゃっていますし(笑)フィギュアスケーターがまるでアイドル並に注目されていますよね?



まあ、スケーターをオフアイスで追いかけるのはやめてあげて欲しいと思いますが、それだけの興味があるなら、是非、この美しいスポーツを世界中にもっと広めて欲しいですね。


誰も怪我せず、今シーズンもみんな素敵な演技をして欲しいと、心から祈る今日この頃です。



最後に、これだけは言わせてください。


試合のチケットって、どうしてこんなに取れないんだ~?泣あせ


↑NHK杯の二次も全部撃沈しましたガクリ