「白い恋人」が「面白い恋人」を提訴したそうです。


このお菓子、食べたことがありますが、確かにその時思ったんです。
「ここまで大々的にやって大丈夫なのかな」
って…。


最初知った時は、自衛隊がよくやるようなナンチャッテ製品だと思ったんですよ。
駄菓子屋とかで見かけるヤツみたいな感じの。


ところが発売元がまさかの吉本興行で、大々的に売っているとなったら話は別ですよね?


やっぱりの提訴ですよ。



ぶっちゃけて言いますが、北海道の人間はシャレが通じないわけじゃありません。
「心が狭いんちゃう?」
って思われるかもしれませんが、そうじゃないんです。


吉本が、石屋製菓の許可を得ないでやったというのが問題なんです。


私は、ここまでおおっぴらにやるってことは、一種のタイアップ商品なのかな?って思ってたんです。
石屋製菓に話は通した上でやってるんだろうなって。


ところがどうやら完全に無許可。


さらに、駄菓子屋で細々売ってるならともかく、大阪での売り上げが5本の指に入るというような、大阪土産になっているっつーじゃないですか。


人のふんどしで相撲を取って、一人勝ちして巨大な利益を得ているわけですよ。



しかも中身はゴーフルのパクリ(笑)


三流企業なら大目に見てもらえることでも、一流企業では許されないでしょう。


フジテレビが勝手に吉本芸人のキャラクターグッズを作り、それで何億も売り上げていながら吉本に1円も払わないようなもんです。
限度を超えちゃったんですよ。


吉本は、お菓子を作る前に、石屋製菓に話を持って行って、パテント代などを話し合うべきだったんですよ。
大企業が、自分達より小さな企業に無許可でパロディ商品を作り、大きな利益を出すなんて、どう考えても許されるわけがありません。


やるなら、せいぜい吉本ビルのお土産売り場だけにしとけば良かったんじゃないでしょうか?


しかも、あれを意匠登録しようとして、役所に「白い恋人と似過ぎている」と、却下されていたそうじゃないですか。
それでなお、大々的に発売するなんて、吉本のコンプライアンス部門はどういう判断をしたんでしょうね。
訴えられたら勝ち目ないですよ。



もちろん日本にだってパロディ商品がないわけじゃないです。
有名なところでは「アディダス」のパロでアジデス」とかね。


Do not pay attention to me

でも、こういった商品が許されるのは、本家の利益を脅かすほどの発売量には絶対にならないからです。
浅草のお土産物屋で売っているわずかな商品を提訴したっていみがないんですよ。


でも、アジデスがアディダスの倍の量を売るようになったら、そりゃアディダスだってアジデスの掃討にかかりますよね。


吉本がやったのはそういうことです。


どうしちゃったんでしょうね、吉本は。


一流企業が他の企業の製品を流用する場合、お互いにメリットがあって初めて成立するものです。


吉本が持つ製品ルートに石屋製菓の製品を乗せるとか、石屋側に吉本芸人のキャラクターお菓子を作らせるとかね。
どんな場合でもWin-Winじゃないといけないんですよ。


それを一顧だにしなかったのなら、吉本の倫理が問われても仕方ないんじゃないでしょうか。


まあ、超人気商品になっているそうですから、吉本としてはこのまま売りたいところでしょうが、裁判に持ち込まれたら、利益の大半を石屋製菓に持っていかれますよ。


「白い恋人」の知名度がどれだけ売り上げに貢献したかの判断次第では、ごっそり持っていかれる可能性もあります。
でも、名前を変えたら商品価値は激減。
パテント代を払って売り続けるか、販売中止にするか、吉本に問われることになると思います。



ちなみに、お菓子そのものについて、「うちのと似ている」と言って争うことはまず出来ません。

お菓子の原材料なんてだいたい一緒なので、味がほとんど一緒でも、それに対し裁判を起こすことはできません。

白い恋人にそっくりな、チョコをラングドシャではさんだお菓子も結構見かけますが、それについて提訴したという話は聞いたことがありません。


じゃあ、そんな類似品からどうやってオリジナルを見分けるかというと、名前とパッケージなんですよ。


今回の提訴は、その、お菓子メーカーにとって命とも言うべき名前とパッケージを真似た…。

そこが一番の問題だったのだと思います。


紳助問題で、色々ミソの付いている吉本興業。

これからどう出てくるか、ちょっと注目したいと思います。



以上