桟敷童子の大手忍ちゃんが出演しているということで、「レッドカードファミリー」を観て参りました。
(すっかり時間が経ってしまいましたが…)
正直に言って…意外と面白かったんです。
タレントの坂上忍さんの脚本演出ということで、ぶっちゃけ「どうかな?」と思っていたんですが、小説も書かれているらしく、内容は下手な脚本家の作品よりちゃんとしておりました。
貧乏なナミダ家の夫婦には子供が3人もいる。
しかし、全員実の子供ではない。
さらに何故か、今は売れていない元アイドルが居候し、さらに何故か、刑事が毎日ご飯を食べに来て入り浸り、さらにさらに、犬も飼っている。
そんな家族は、長女が恋人を連れて来るというだけで大騒ぎ。
しかも、刑事が、家庭環境に問題のある子供を、また一人連れてきた。
この家の子供は、こうやって、刑事が施設に送らずにこっそりと連れてきた子供達ばかりだ。
子供達も居候も、誰一人血は繋がっていないけれど、それでもナミダ家は家族として団結していた。
そんなある日、3女の実の母親が、大金を持ってやってきた。
3年前、確かに自分は子供を捨てた。
だが、心から反省し、こうして子供を連れて帰るため、3年かけて生活を整え、大金持ちになってやってきたのだ。
ナミダ家は、きちんと法律に則って子供を引き取っているわけではない。5歳の娘は「あんな変なオバサンのところには絶対行きたくない」と言うが、訴えられたら負けは決まっていた。
さらに、ナミダ家の唯一の財産である家が、長女によって競売にかけられていた。
反抗的な長女が、恋人の不動産会社社長と結託して、自分の家を売り払う気なのかと思ったが、実際は、ヤクザな不動産屋が、かつての自分の境遇にあまりに似ている長女に賛同し、自分が高値で落札し、家もお金もナミダ家に渡るよう仕組んだことだった。
んが!
今までのヤクザな行為がアダとなり、恋人は脅迫罪で逮捕されることになる。
しかも、競り落とすために用意したお金は事務員に持ち逃げされたという。
競売は止められない。
ナミダ家は、家族を失い、更に家まで失うのだろうか。
そんな時、小さな3女が母親にお願いをした。
自分は母親の子供になってもいい。その代わり…
数日後、売れない元アイドルの作るニラレバは、少しグレードアップしてレバニラになっていた。
ナミダ夫妻と4人の子供。売れない元アイドルとウダツの上がらない刑事、そして、3女の母親とこれから刑務所に行く長女の恋人が食卓を囲んでいた。
3女のお願いは、母親に家を買ってもらい、みんなでこの家に住むこと。
刑期を終えたらきっと不動産屋もこの家に戻ってくるのだろう。
そして、みんなで手を合わせて言う。
「いただきます!」
いや、うまくできたお話だな~と、まず私はそこに感心致しました。
まあ、時々、あまり自然じゃないセリフが出てくるのは、ちょっと練り不足なのかな?と思わないでもなかったんですけどね。(なんだかムッチャ上から目線)
劇中のセリフの中に、2回も「レッドカード」が入って来るんですが、そういうところがちょっとわざとらしいんですよ。
そういうのは無理して入れなくても、十分このお話の主旨は伝わっていたので、そういった部分を削ぎ落とせば、この作品はもっとレベルが上がったんじゃないのかな~と、そんな風に思いました。
(うわ、チョー上から目線)
他にも、今回驚いたのは、小劇場では初めて見る、本物の子供!(笑)
桟敷さんでは、オバサン、もといお嬢様たちが子供役をやっているのですが(笑)今回は、主催がキッズスクールをやっていることもあってか、本物の子供たちが出演していてちょっと新鮮でした(笑)
大手さんは、ちょっと反抗的な長女の役。
背が小さいため、桟敷では子供の役が多いのですが、今回は一応19歳!
生意気でしっかり者で、それでいて危うい少女を好演していました。
木根さんはね、ぶっちゃけ、ほとんど演技らしい演技をしていませんでした
でも、それでもいいんですよ。
人が良くて、頼りないようで実は頼りがいのある、お父さんそのままという感じでした。
驚いたのは、売れていない元アイドルの役で、渋谷哲平さんが実名で登場していたこと。
私は昔から、アイドルと言われる人達には全く興味がなかったんですけど、それでも名前は知っていますからね。
しかも、突き抜けるほどに清々しく、売れていない元アイドルを演じていて、ある意味感動的でした(笑)
ちゃんとファンの方々からお花も届いていて、楽しく歳を重ねられているんだなぁと、そんなほのぼのした雰囲気でした。
そうそう。
芝居後、大手さんとお話しをさせて貰って「アメブロ」を始めたと伺ったのですが…、いくら検索をしてもヒットしません!(笑)
何の検索ワードで検索したら引っかかるのか、今度ちゃんと聞かなくっちゃ!
以上!